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生成AIパスポート RAG 出題|新シラバスの変更点3つと演習4問

公開 2026.10.19

「生成AIパスポートでRAGはどう出るのか」「新シラバスで何が増えたのか」——先に結論です。

RAG(検索拡張生成)は、新シラバス(2027年2月試験〜)で第3章「AIエージェント」の中項目として独立し、学習項目は旧シラバスの4つから6つに増えました。 詳細キーワードも、旧の3語から新は17語に広がっています(語数は公式シラバスPDFの記載を編集部が数えたもの)。仕組みだけでなく「なぜ必要か」「発展形」「ツール」まで問われうる範囲です。

この記事では、公式シラバスのRAG該当項目を旧版と突合し、似た用語の区別表と、オリジナル演習4問(解説つき)にまとめました。

この記事の要点

  • RAGは新シラバス第3章の中項目「RAG(検索拡張生成)」。学習項目は6つ(旧は4つ)。第2章・第5章のキーワードにも登場する。
  • 新設は「RAGが必要とされる理由」「主なRAGツール・フレームワーク」、詳細キーワードにはリランキング・ハイブリッド検索・Agentic RAG・Graph RAGなどが加わった。
  • 紛らわしいのは「RAGとファインチューニング」「意味的検索とキーワード検索」「Advanced / Agentic / Graph RAG」。区別表で整理する。
  • 演習は分野特化の4問のみ。総合的な模試は別記事に送る。

更新日: 2026年10月19日/情報確認日: 2026年10月19日(出典は記事末)


RAGは新シラバス第3章の独立項目で、「必要性・仕組み・発展・ツール」まで範囲に入る

RAGが出るのは主に第3章ですが、第2章と第5章にも関連キーワードがあります。公式シラバス(2027年2月試験より適用)で確認できた該当箇所は次のとおりです。

章中項目学習項目・詳細キーワードのうちRAG関連
第3章 AIエージェントRAG(検索拡張生成)学習項目: RAGとは/RAGが必要とされる理由/RAGの仕組み/RAGの発展/RAGのユースケース/主なRAGツール・フレームワーク
第2章 生成AI生成AIの生成(推論)プロセス詳細キーワードに「埋め込み(Embedding)」「ベクトル」「ハルシネーション」「RAG(検索拡張生成)」「コンテキストウィンドウ」
第5章 生成AIの実践と活用事例データ分析・リサーチ業務での活用詳細キーワードに「RAG(検索拡張生成)」「ディープリサーチ」「ワークフロー型エージェント」など

中心になる第3章の中項目「RAG(検索拡張生成)」の学習目標は、公式シラバスに「RAGが必要とされる理由と仕組み、発展形、ユースケース、主なツールを理解する」と書かれています。詳細キーワードは次のとおりです(原文の記載順)。

RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)、ハルシネーション、埋め込み(Embedding)、ベクトルデータベース、意味的検索(セマンティック検索)、リランキング、ハイブリッド検索、Advanced RAG、クエリの書き換え、Agentic RAG、Graph RAG、知識グラフ、チャンク分割、メタデータ、データサイロ、正確性、最新性

試験は公式の試験概要ページによると60問・60分、出題範囲は「シラバスより出題」です。このRAG項目から何問出るかは、公式情報から確認できません。 比率を断定する記事は、一次情報に根拠がないと考えてください。

注意: 公式シラバスは項目名とキーワードの一覧で、解説文は載っていません。この記事の解説は、キーワードに沿って編集部がまとめた一般的な説明で、公式テキストの記述そのものではありません。細部の言い回しは、2026年11月24日から順次発送予定の公式テキスト(翔泳社)で確認してください。


旧シラバスからの変化は、独立項目化・学習項目の増加・キーワードの大幅追加の3点

結論として、RAGは「新設」ではなく据え置きの項目が拡張された形です。旧シラバス(2026年10月試験まで)にもRAGはあり、新旧を並べると次のとおりです。

観点旧シラバス(〜2026年10月試験)新シラバス(2027年2月試験〜)判定
置かれた位置第3章「現在の生成AI(ジェネレーティブAI)の動向」内の中項目「RAG」第3章「AIエージェント」内の中項目「RAG(検索拡張生成)」移動
学習項目RAGとは/RAGの歴史と発展/RAGの仕組みとメリット/RAGのユースケース(4つ)RAGとは/RAGが必要とされる理由/RAGの仕組み/RAGの発展/RAGのユースケース/主なRAGツール・フレームワーク(6つ)増加
新たに加わった項目—「RAGが必要とされる理由」「主なRAGツール・フレームワーク」新設
詳細キーワードRAG、チャンク、ベクトルデータベース(3語)上記17語(ベクトルデータベースは継続。チャンクは「チャンク分割」の表記)拡張
学習目標歴史や仕組みなどについて理解する必要とされる理由と仕組み、発展形、ユースケース、主なツールを理解する変更
他の章での扱い旧第2章に「RAG」の語そのものはない(ハルシネーションは旧第2章のChatGPTの項目にあった)第2章の生成プロセス・第5章のデータ分析でもキーワード化追加(旧に該当記載なし)

読み取れる変化は3つです。

  1. 独立章「AIエージェント」の中に置かれた。 公式の章別改訂内容にも、第3章について「RAGやMCPに関する内容を更新する」と書かれています。
  2. 「歴史」中心から「必要性・発展・ツール」中心へ。 旧の「RAGの歴史と発展」は、新では「RAGの発展」になっています。「歴史」の語が消え、「必要とされる理由」「主なツール・フレームワーク」が足されました。
  3. キーワードが検索の中身に踏み込んだ。 リランキング、ハイブリッド検索、クエリの書き換えなど、旧になかった検索周りの語が入っています。

なお、旧シラバスの改訂履歴では、RAGの学習項目は2025年10月1日付(2026年2月試験より適用)の改訂で追加されたと記録されています。つまりRAGはもともと比較的新しい出題範囲で、今回さらに厚くなったという位置づけです。旧版での出題実績や問題の傾向は、公式情報から確認できません。

隣接するAIエージェント関連の項目は、別記事で整理しています。エージェント全体は生成AIパスポート AIエージェント 出題、同じ章の生成AIパスポート MCP 出題、RAGと混同しやすい生成AIパスポート コンテキストエンジニアリング 出題も合わせて確認してください。


似た用語は「何を足すか」「いつ足すか」で区別すると迷わない

RAGで間違えやすいのは、「LLMに情報を足す他の手段」と「RAGの発展形の名前」です。まず前者を表にします。

方法何を変えるか情報を足すタイミング向く場面(一般的な整理)
RAGモデルは変えず、外部の情報を検索して渡す質問のたび(推論時)社内文書や最新情報など、更新が多い情報を根拠に答えさせたい
ファインチューニングモデルの重み(パラメータ)を追加学習で調整する事前に学習し直す文体・形式・特定領域への適応など、振る舞い自体を変えたい
事前学習大量のデータでモデルを一から学習するモデル開発時利用者が直接行うものではない
プロンプトに直接貼る入力にテキストを入れる質問のたび少量の資料。コンテキストウィンドウに収まる範囲

次に、RAGの発展形・関連技術の区別です(いずれも詳細キーワードにある語)。

用語ひとことで区別のポイント
意味的検索(セマンティック検索)言葉の意味の近さで探す埋め込み(ベクトル)で近さを測る。単語の一致で探すのとは違う
ハイブリッド検索意味的検索とキーワード検索を併用する片方だけより取りこぼしを減らす狙い
リランキング検索結果の並べ替え取得した候補の順位を付け直し、関連の高いものを上位にする
クエリの書き換え質問文を検索向けに直す検索の「入力」側を改善する
Advanced RAG基本形に上記のような改善を加えたもの基本形(検索して渡す)の精度向上版
Agentic RAGエージェントが検索の要否や回数を判断する検索を一度きりでなく、エージェントが自律的に使う
Graph RAG知識グラフを使って関連を辿る文書の断片ではなく、情報同士のつながりを使う

避けたい判断 / こうすればOK

  • 避けたい: 「RAGをすればハルシネーションがなくなる」と覚える
  • こうすればOK: 「外部の根拠を渡すことでハルシネーションを抑え、正確性・最新性を補う手段」と覚える。検索結果が不適切なら誤りも起こりうる、という前提で読む

ハルシネーションそのものは生成AIパスポート ハルシネーション 出題で別に扱っています。


演習4問: 理由・仕組み・使い分け・発展形を、公式シラバスの範囲で解く

ここからが分野特化の演習です。編集部のオリジナル問題で、実在の過去問や非公開問題の転載ではありません。正解の根拠は、公式シラバスのキーワードと一般的な技術説明の範囲にとどめています。本番の形式に合わせ、四肢択一にしました。

問1(RAGが必要とされる理由)

大規模言語モデル(LLM)単体で社内の最新の就業規則について質問したところ、もっともらしいが事実と異なる回答が返ってきた。RAGがこの問題の対策として挙げられる理由として、最も適切なものはどれか。

  1. モデルのパラメータ数を増やして、記憶できる知識量を増やせるから
  2. 質問に関連する外部の情報を検索して渡し、それを根拠に回答を生成させられるから
  3. 回答の生成時に使う確率分布を固定し、毎回同じ文章を出力させられるから
  4. 学習済みモデルを破棄し、規則ごとに新しいモデルを作り直せるから

正解: 2

解説: RAGは Retrieval-Augmented Generation(検索拡張生成)の略で、外部の情報を検索して、その結果を踏まえて生成する仕組みです。LLMは学習時点より後の情報や、社内の非公開情報を知らないため、そのまま答えさせるとハルシネーションの原因になります。1は事前学習側の話で、RAGの仕組みではありません。3は生成パラメータ(Temperature・Top-pなど)の話で、事実性を保証するものではありません。4は「RAGはモデルを作り直さない」点に反します。シラバスの詳細キーワード「ハルシネーション」「正確性」「最新性」に対応する問題です。

問2(RAGの仕組み)

社内文書を使ったRAGの流れを説明した次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 質問のたびに全社員の入力履歴を再学習し、モデルの重みを更新する
  2. 文書をあらかじめ適切な長さに分割(チャンク分割)して埋め込みベクトルにし、ベクトルデータベースに保存しておく。質問時に近い断片を検索し、質問と一緒にLLMへ渡して回答を生成する
  3. 質問文をそのままLLMに渡し、LLMが内部に持つ知識だけで回答する。検索は行わない
  4. 文書を一つの巨大なファイルにまとめ、質問のたびに全文をキーワード一致だけで抜き出して画面に表示する

正解: 2

解説: 典型的な流れは「分割→埋め込み→保存」の準備段階と、「質問の埋め込み→類似検索→プロンプトに添付→生成」の実行段階に分かれます。シラバスの詳細キーワード「チャンク分割」「埋め込み(Embedding)」「ベクトルデータベース」「意味的検索」に対応します。1は学習し直す方式で、RAGではありません。3は検索がないのでRAGではありません。4はキーワード一致だけで、生成(LLMによる回答作成)の工程がありません。

問3(RAGとファインチューニングの使い分け)

ある企業が、毎週のように改訂される社内規程について、社員の質問に最新版を根拠に答えるAIを作りたい。方式の選び方として、最も適切なものはどれか。

  1. 規程が改訂されるたびに、モデル全体を事前学習からやり直す
  2. 規程は改訂されない前提で、一度だけファインチューニングして固定する
  3. 規程を検索対象の文書として管理し、RAGで最新版を取得して回答させる
  4. 規程を暗記させるため、Temperatureを最大にして出力のばらつきを増やす

正解: 3

解説: 情報が頻繁に更新され、最新性が求められる場面は、モデルを変えずに外部の文書を差し替えられるRAGの典型的な利用場面です。1は費用・時間の面で現実的ではなく、2は更新に追従できません。4のTemperatureは出力の確率的なばらつきを調整するパラメータで、知識の記憶とは無関係です。なお「ファインチューニングは文体・形式・特定領域への適応に向く」という整理は一般的な説明で、シラバスはファインチューニングを第2章の学習プロセスとして扱っています。

問4(RAGの発展形・関連語)

RAGの精度を高めるための工夫に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. リランキングは、検索で取得した候補の順位を付け直し、関連の高いものを上位にする工夫である
  2. ハイブリッド検索は、意味的検索を使わず、キーワード検索だけに限定する方式である
  3. Graph RAGは、文書を一切分割せずに、全文を毎回モデルの学習に使う方式である
  4. Agentic RAGは、検索を人間が手作業で一回だけ実行し、エージェントは判断に関与しない方式である

正解: 1

解説: 1が正しい記述です。2のハイブリッド検索は、意味的検索とキーワード検索を併用する方式です。3のGraph RAGは知識グラフを使い、情報同士のつながりを活用する方式で、毎回の全文学習ではありません。4のAgentic RAGは、エージェントが検索の要否や実行を判断する方式で、人間の一回限りの手作業ではありません。いずれもシラバスの詳細キーワードにある語ですが、各語の細かい定義は公式テキストで確認してください。

総合的な模試・過去問の意図は別ページに集約しています。分野をまたいだ例題で力試しをしたい人は生成AIパスポート 模試・過去問へ。


学習は「理由→仕組み→使い分け」の順に、2〜3日で回すのが効率的

RAGは暗記より流れの理解が効く分野です。次の順が取り組みやすいです。

順やること目安(編集部の提案)
1「なぜ必要か」を一文で言えるようにする(ハルシネーション・最新性・社内情報)15分
2準備段階(分割→埋め込み→保存)と実行段階(検索→添付→生成)を図に書く30分
3区別表の「ファインチューニング」「ハイブリッド検索」「Agentic RAG」を自分の言葉で説明する30分
4本記事の演習を、解説を隠して解き直す15分
5同じ第3章のMCP・エージェントの項目につなげる別記事

学習時間はあくまで目安で、公式が示した数値ではありません。全体の進め方は生成AIパスポート 勉強法、試験日程は生成AIパスポート 日程 2027、難易度の見方は生成AIパスポート 難易度にまとめています。

新シラバス対応のテキストを探している場合は、公式テキストの予約販売が2026年10月1日に始まり、発送は2026年11月24日から順次の予定です(GUGA発表)。教材選びは生成AIパスポート テキストも参考にしてください。


まとめ

  • RAGは新シラバス第3章「AIエージェント」の中項目「RAG(検索拡張生成)」。学習項目は6つ、詳細キーワードは17語。第2章・第5章にも関連キーワードがある。
  • 旧シラバスからは「移動・項目の増加・キーワード拡張」。「RAGが必要とされる理由」と「主なRAGツール・フレームワーク」が新設された。
  • 区別の軸は「モデルを変えるか(ファインチューニング)、外部情報を渡すか(RAG)」と「検索の改善手法(リランキング・ハイブリッド検索・クエリの書き換え)」。
  • 出題数・出題比率、旧版での出題実績は公式情報から確認できない。

RAGの項目を押さえたら、他の新シラバス分野もあわせて確認すると、第3章全体のつながりがつかめます。まず手を動かしたい人は、無料会員登録をすると、生成AIの基礎を確認できる関連の診断・演習に進めます。受験料をかける前に、自分の理解度を確かめる入口として使ってください。

参照した一次情報(取得日: 2026年10月19日)

よくある質問

生成AIパスポートでRAGは出題されますか?

はい。公式シラバス(2027年2月試験より適用)では、第3章「AIエージェント」に中項目「RAG(検索拡張生成)」があり、第2章の生成プロセスと第5章のデータ分析・リサーチ業務でも関連キーワードとして登場します。ただし、RAGから何問出るかは公式情報から確認できません。

新シラバスでRAGはどう変わりましたか?

旧シラバスでは第3章の中項目「RAG」(学習項目4つ、詳細キーワード3語)でしたが、新シラバスでは第3章「AIエージェント」内の「RAG(検索拡張生成)」になり、学習項目は6つに増えました。「RAGが必要とされる理由」と「主なRAGツール・フレームワーク」が新設され、リランキングやAgentic RAGなど詳細キーワードも拡張されています。

RAGとファインチューニングの違いは何ですか?

一般的な整理では、RAGはモデルを変えず、質問のたびに外部の情報を検索して渡す方式で、更新の多い情報や社内文書を根拠に答えさせたい場面に向きます。ファインチューニングは追加学習でモデルのパラメータを調整する方式で、文体や特定領域への適応に使われます。細かい定義は公式テキストで確認してください。

RAGを使えばハルシネーションはなくなりますか?

なくなるとは言えません。RAGは外部の根拠を渡すことでハルシネーションを抑え、正確性や最新性を補う手段です。検索で取得した情報が不適切だったり、関連する情報が見つからなかったりすれば、誤った回答が出る可能性は残ります。シラバスにも出力の確認・検証に関する項目があります。

RAGの詳細キーワードには何がありますか?

公式シラバスの中項目「RAG(検索拡張生成)」の詳細キーワードは、RAG、ハルシネーション、埋め込み(Embedding)、ベクトルデータベース、意味的検索(セマンティック検索)、リランキング、ハイブリッド検索、Advanced RAG、クエリの書き換え、Agentic RAG、Graph RAG、知識グラフ、チャンク分割、メタデータ、データサイロ、正確性、最新性です。

旧シラバスで受験する場合もRAGは勉強すべきですか?

旧シラバス(2026年10月試験まで)にも第3章に中項目「RAG」があり、学習項目は「RAGとは」「RAGの歴史と発展」「RAGの仕組みとメリット」「RAGのユースケース」の4つです。ただし2026年10月試験の申込期間は9月30日で終了しており、次に受験できるのは新シラバス適用の2027年2月試験になります。

RAGの練習問題はどこで解けますか?

本記事にオリジナルの演習4問(解説つき)を掲載しています。実在の過去問は公開されておらず、非公開問題の転載もしていません。分野をまたいだ総合的な例題は、別記事の生成AIパスポート 模試・過去問のページを参照してください。

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