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生成AIパスポート 著作権 出題|新シラバス12項目と演習4問で確認

公開 2026.10.19

「生成AIパスポートで著作権はどこまで問われるのか」「新シラバスで何が変わるのか」——結論から言うと、著作権・知的財産は新シラバスの第4章に独立した中項目として置かれ、12の学習項目に分かれています。

条文の暗記ではなく、「生成AIを使う場面で、どの権利が関わるかを見分ける」ことが軸です。この記事では公式シラバスPDFの該当項目を突き合わせ、区別表とオリジナル演習4問にまとめました。

この記事の要点

  • 該当するのは第4章「生成AIのリスク予防・AI倫理・ガバナンス」の中項目「著作権・知的財産・生成物の権利」。学習項目は12個。
  • 詳細キーワードは「類似性」「依拠性」「権利制限規定」「引用・転載・要約・翻案」「パブリシティ権」「AI生成物の著作物性」など。
  • 旧シラバスの第4章「情報リテラシー・基本理念とAI社会原則」にも中項目「制作物に関わる権利」(学習項目10個)があり、新では名称変更と拡充(12項目)。新設ではない。
  • 迷いやすいのは用語の混同。区別表と演習で「どの権利の話か」を切り分ける。

更新日: 2026年10月19日(出典は記事末)


著作権は第4章の独立した中項目で、12の学習項目として問われる範囲が決まっている

出題範囲は公式シラバスに明記されています。該当箇所は次のとおりです(出典: GUGA公式シラバス、2027年2月試験より適用。取得日 2026年10月19日)。

項目公式シラバスの記載
大項目第4章 生成AIのリスク予防・AI倫理・ガバナンス
中項目著作権・知的財産・生成物の権利
学習目標生成AIの入力・生成・利用の各段階で関係する著作権や知的財産権、AI生成物の権利を学習する

学習項目は次の12個です。入力(AIに何を入れるか)・生成(出てきたものが似ていないか)・利用(使ってよいか、誰の権利か)の3段階に並べ直すと、頭に入りやすくなります。

段階学習項目(公式シラバスの表記)
全体生成AIと知的財産権の全体像
基礎著作権と著作物の基本/著作者人格権とは
入力AI学習と著作権/第三者コンテンツをAIに入力するリスク/引用・転載・要約・翻案の違い
生成著作権侵害とAI生成物の類似リスク/商標権・意匠権・特許権/肖像権・パブリシティ権
利用AIサービスの利用規約・ライセンス・透明性/商用利用・社外公開前に確認すべきこと/AI生成物の権利帰属と人の創作的関与

詳細キーワードとして、公式シラバスには次の語が並んでいます(一部抜粋)。

  • 著作権の基本: 著作物、著作者人格権、複製権、翻案権、創作的な表現、職務著作
  • 侵害の見分け方: 著作権侵害、類似性、依拠性、権利制限規定
  • 入力・利用: 第三者コンテンツ、引用、転載、要約、翻案、利用規約、ライセンス、OSS、商用利用、利用許諾、提供事業者の透明性
  • 周辺の権利: 商標権、意匠権、特許権、肖像権、パブリシティ権、人格的利益、顧客吸引力
  • 生成物: AI生成物、創作意図、創作的寄与、AI生成物の著作物性

シラバスはキーワードを列挙する形式で、各語の定義や判断基準までは書かれていません。試験でどこまで深く問われるかは、公式資料からは確認できません。 この記事の解説は、キーワードの一般的な意味を押さえる範囲にとどめています。

著作権の周辺は他の章にも出てくる

著作権そのものの学習項目は上記ですが、関連語は他の箇所にもあります。

  • 第4章「生成AIの代表的リスク」の学習項目「著作権・知的財産権侵害リスク」「肖像権・パブリシティ権侵害リスク」
  • 第4章「AI出力の評価と検証」の「表現・権利・個人情報・機密情報の確認」
  • 第5章「クリエイティブ制作での活用」の詳細キーワード「権利関係の確認」「ライセンス条件」
  • 第5章「開発・業務自動化での活用」の詳細キーワード「ライセンス」

リスクの全体像は生成AIパスポート ハルシネーション、肖像・なりすまし系は生成AIパスポート ディープフェイクも併せて確認すると、章をまたいだ出題にも対応しやすくなります。


旧第4章の中項目「制作物に関わる権利」が、新で「著作権・知的財産・生成物の権利」に名称変更と拡充された

旧シラバス(2026年10月試験まで)の第4章「情報リテラシー・基本理念とAI社会原則」には、中項目「制作物に関わる権利」がありました。新シラバスの中項目は、これを名称変更したうえで、学習項目を10個から12個に拡充したものです(出典: 旧・新の公式シラバスPDF。取得日 2026年10月19日)。

比較点旧シラバス(2026年10月試験まで)新シラバス(2027年2月以降)
第4章の名称情報リテラシー・基本理念とAI社会原則生成AIのリスク予防・AI倫理・ガバナンス
中項目の名称制作物に関わる権利著作権・知的財産・生成物の権利
学習目標生成AIに関しての法律を学習し、AI生成物を生成した人間の有する権利や責任の所在を学習する生成AIの入力・生成・利用の各段階で関係する著作権や知的財産権、AI生成物の権利を学習する
学習項目数10個(知的財産権/生成AI活用における知的財産権/肖像権とパブリシティ権/生成AI活用における肖像権とパブリシティ権/不正競争防止法/生成AI活用における不正競争防止法/AI生成物に関する権利/AI生成物に関する事実確認/AI生成物が既存の権利を侵害する可能性/AI生成物の著作権の所在)12個(前掲の表)
旧の詳細キーワード知的財産権、著作権、特許権、商標権、意匠権、肖像権、パブリシティ権、不正競争防止法、営業秘密、限定提供データ、著作権侵害、名誉毀損、生成物著作権、特許権、商標権、意匠権、肖像権、パブリシティ権、著作権侵害などは引き続きあり
新で初出の語―著作者人格権、複製権、翻案権、類似性、依拠性、権利制限規定、引用・転載・要約・翻案、AI学習と著作権、第三者コンテンツ、利用規約、ライセンス、OSS、職務著作、創作意図、創作的寄与、AI生成物の著作物性、提供事業者の透明性
旧にあって外れた語不正競争防止法・営業秘密新第4章内の「個人情報・プライバシー・秘密保持」へ移動
旧にあって外れた語(続き)名誉毀損「生成AIの代表的リスク」へ移動
旧にあって外れた語(続き)限定提供データ新シラバスには見当たらない
旧にあって移動した項目AI生成物に関する事実確認学習項目名としては無いが、同じ考え方は新第4章「AI出力の評価と検証」の「ファクトチェック:事実・数値・出典・最新情報の確認」に入っている
旧第5章権利確認にあたる語は無し第5章に「権利関係の確認」「ライセンス条件」のキーワード
  • 旧テキストで学んだ人へ: 旧版の教材で著作権を学んだ場合でも、新シラバスの12項目と照らし合わせて不足を確認してください。教材の選び方は生成AIパスポート テキストにまとめています。

全体の変更点(AIエージェントの拡充、リスク・ガバナンスの拡充、業務別活用の追加)は生成AIパスポート 意味ないの「新シラバスで変わる3点」で整理済みです。ガバナンス側の論点は生成AIパスポート ガバナンス AI倫理に送ります。


似た用語は「何を守る権利か」「どの段階の話か」で区別すると迷わない

用語が多い分野です。混同しやすい組み合わせを、2つの表で切り分けます。以下の「保護対象」の説明は一般的な理解にもとづく目安で、公式シラバスは語を列挙するのみです。

表1: 権利の種類(何を守るか)

権利ひとことで生成AIでの場面の例
著作権創作的な表現を守る既存のイラストや文章に似た出力を、公開・販売する
著作者人格権作者の人格的な利益を守る(無断で改変されない等)他人の作品をAIで改変して公開する
商標権商品・サービスの識別標識(ロゴ・名称)を守る他社ロゴに似たロゴをAIで作り、自社で使う
意匠権物のデザインを守る他社製品に似たデザイン案を量産する
特許権発明を守るAIが出した技術案を、他社特許の確認なしに実施する
肖像権本人の容姿などの人格的利益を守る実在の人物の顔を、本人の同意なく生成する
パブリシティ権著名人の顧客吸引力を守る有名人に似た画像を広告に使う

表2: 他人の文章・作品の使い方(入力段階)

行為意味の目安注意点
引用自分の著作物に他者の著作物の一部を取り込む条件を満たす必要がある。「引用と書けばよい」わけではない
転載そのまま別の場所に載せる原則、許諾の確認が必要
要約内容を短くまとめる元の表現が強く残れば、問題になりうる
翻案元の作品をもとに、新たな表現に作り変える原作の権利者の権利に関わる(翻案権)

避けたい判断 / こうすればOK

  • 避けたい: 「AIが作ったものだから、著作権は関係ない」「要約してもらえば他人の文章を使ってよい」
  • こうすればOK: 入力した素材と出力物の両方について、権利者がいないかを確認する。迷う場合は、利用規約の確認や専門家への相談を前提にする(シラバスの「利用規約」「商用利用・社外公開前に確認すべきこと」に対応)

「類似性」と「依拠性」は、侵害を考えるときの2つの視点

「類似性」は、生成物が既存の著作物と似ているかどうか。「依拠性」は、既存の著作物をもとにした(利用した)といえるかどうか、という視点です。シラバスにはこの2語が並んでいますが、詳細な判断基準までは書かれていません。覚え方は「似ているか(類似性)× もとにしたか(依拠性)」の2点セットで十分です。


オリジナル演習4問: 4択で「どの権利の話か」を見分ける

ここからは、この記事のためのオリジナル問題です(過去問・非公開問題ではありません)。正解の根拠は、公式シラバスのキーワードの範囲に置いています。総合的な模試は生成AIパスポート 模試・過去問に送ります。

問1(類似性・依拠性)

画像生成AIで作った広告バナーが、既存の有名キャラクターに非常によく似ていた。担当者は「プロンプトにはキャラクターの名前を入れていない」と主張している。侵害を考えるうえでの見方として、最も適切なものはどれか。

  1. AIが作った画像なので、著作権侵害は成立しない
  2. 名前を入れていなければ、似ていても問題にならない
  3. 既存の著作物との類似性と、それをもとにしたといえるか(依拠性)の両面から検討される
  4. 広告に使った時点で、すべての権利が自社に移る

正解: 3

解説: 侵害の検討では、似ているか(類似性)と、もとにしたか(依拠性)が視点になります(シラバスの詳細キーワードに両語がある)。1・2は、AI生成であることやプロンプトの内容だけで判断する誤り。4は権利の移転に根拠がありません。

問2(引用・転載・要約・翻案)

社員が、他社の有料記事の全文を生成AIに貼り付け、「自社向けに要約・言い換えして」と指示した。そのまま社外のブログに掲載しようとしている。最も適切な対応はどれか。

  1. 要約と言い換えをしているので、翻案にはあたらず自由に使える
  2. 入力した記事と出力物の両方に第三者の権利が関わりうるため、公開前に許諾や利用規約を確認する
  3. AIの出力は常にオリジナルなので、確認は不要
  4. 出典さえ書けば、どんな場合でも転載できる

正解: 2

解説: シラバスには「第三者コンテンツをAIに入力するリスク」「引用・転載・要約・翻案の違い」「商用利用・社外公開前に確認すべきこと」があります。1・3は「要約・言い換え・AI出力なら自由」と誤解させる選択肢。4は、出典表示だけで足りるとは言えません。

問3(肖像権・パブリシティ権)

販促物に、実在する著名人の顔に酷似した人物をAIで生成して使うことになった。本人の同意はない。このとき特に関わる権利の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

  1. 特許権と意匠権
  2. 肖像権とパブリシティ権
  3. 商標権のみ
  4. 著作者人格権のみ

正解: 2

解説: 容姿に関する人格的利益(肖像権)と、著名人の顧客吸引力(パブリシティ権)が関わる場面です。いずれもシラバスの詳細キーワードにあります。特許権・意匠権・商標権は、この場面の中心ではありません。なりすましや偽情報の側面は生成AIパスポート ディープフェイクで扱います。

問4(AI生成物の権利)

社員がAIに一度指示しただけで出てきたイラストを、「自社の著作物だ」として他社の利用を禁止しようとしている。考え方として最も適切なものはどれか。

  1. AI生成物は、人の関与の有無にかかわらず、常に著作物となる
  2. AI生成物が著作物として扱われるかは、人の創作的な関与(創作的寄与)の有無や程度が論点になる
  3. AI生成物には、いかなる権利も絶対に生じない
  4. 作成者が社員なら、会社に自動的にすべての権利が帰属する

正解: 2

解説: シラバスには「AI生成物の権利帰属と人の創作的関与」「創作意図」「創作的寄与」「AI生成物の著作物性」があります。人の関与が論点になる、という整理が基本です。1・3は極端な断定、4は職務著作が成立する条件を無視しています。個別の事案でどうなるかは、公式シラバスからは確認できませんので、実務では専門家への確認が前提です。


学習の進め方は、12項目を「入力・生成・利用」の3段階で1周してから演習に入る

学習は、次の順が効率的です。所要時間は目安ではなく手順として示します。

  1. 12項目を3段階に分けて眺める(上の表)。まず「入力」「生成」「利用」のどこの話かを言えるようにする。
  2. 区別表2つを、何も見ずに書けるようにする。権利の種類7つと、引用・転載・要約・翻案の4つ。
  3. 用語の「場面」を1つずつ作る。「この権利が問題になるのは、どんな場面か」を自分の言葉で言えれば、4択の言い換えにも対応できる。
  4. 模試で全体の中の位置を確認する。分野特化の演習に偏らず、生成AIパスポート 模試・過去問で他章の出題と合わせて確認する。

勉強全体の組み立ては生成AIパスポート 勉強法、試験全体の難しさは生成AIパスポート 難易度、新シラバスで最初に受けられる2027年2月試験の日程は生成AIパスポート 日程 2027を参照してください。


まとめ

  • 著作権・知的財産は、第4章の中項目「著作権・知的財産・生成物の権利」(12学習項目)で扱われる。2027年2月試験から適用。
  • 論点は「入力(第三者コンテンツ・引用転載)」「生成(類似性・依拠性、肖像権・パブリシティ権)」「利用(利用規約・商用利用・AI生成物の権利)」の3段階。
  • 旧シラバス第4章の中項目「制作物に関わる権利」(10項目)が、新で「著作権・知的財産・生成物の権利」(12項目)へ名称変更と拡充された。新設ではない。
  • 試験でどこまで深く問われるかは公式資料から確認できないため、キーワードの意味と「どの権利の話か」の見分けを優先する。

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参照した一次情報(取得日: 2026年10月19日)

よくある質問

生成AIパスポートで著作権はどの章で出題されますか?

2027年2月試験から適用される新シラバスでは、第4章「生成AIのリスク予防・AI倫理・ガバナンス」の中項目「著作権・知的財産・生成物の権利」が該当します。学習項目は12個で、著作権の基本、AI学習と著作権、引用・転載・要約・翻案の違い、肖像権・パブリシティ権、AI生成物の権利帰属などが含まれます(GUGA公式シラバス)。

著作権の出題は新シラバスで新しくなったのですか?

新設ではなく、名称変更と拡充です。旧シラバスの第4章「情報リテラシー・基本理念とAI社会原則」に中項目「制作物に関わる権利」(学習項目10個)があり、新シラバスでは第4章「生成AIのリスク予防・AI倫理・ガバナンス」の中項目「著作権・知的財産・生成物の権利」(12学習項目)になりました。著作者人格権、複製権、翻案権、類似性、依拠性、権利制限規定、AI学習と著作権などが新で初出の語です。一方、不正競争防止法・営業秘密は新第4章の「個人情報・プライバシー・秘密保持」、名誉毀損は「生成AIの代表的リスク」へ移り、限定提供データは新シラバスに見当たりません(GUGA旧・新公式シラバス、2026年10月19日取得)。

「類似性」と「依拠性」はどう覚えればよいですか?

「似ているか(類似性)」と「既存の著作物をもとにしたといえるか(依拠性)」の2点セットで覚えるのが基本です。シラバスの詳細キーワードに両語がありますが、判断基準の詳細までは記載されていないため、まずは2つの視点を区別できることを優先してください。

引用・転載・要約・翻案は何が違いますか?

引用は自分の著作物に他者の著作物の一部を取り込むこと、転載はそのまま別の場所に載せること、要約は内容を短くまとめること、翻案は元の作品をもとに新たな表現に作り変えることが目安です。シラバスの学習項目「引用・転載・要約・翻案の違い」に対応します。要約や翻案でも、元の表現が残れば権利の問題になりうる点に注意してください。

AIが作った画像や文章は、著作物になりますか?

人の創作的な関与(創作的寄与)の有無や程度が論点になる、と整理するのが基本です。シラバスにも「AI生成物の権利帰属と人の創作的関与」「AI生成物の著作物性」があります。個別の事案での結論は公式資料から確認できないため、実務で迷う場合は専門家への確認が前提です。

肖像権とパブリシティ権の違いは何ですか?

肖像権は本人の容姿などに関する人格的利益を守る権利、パブリシティ権は著名人の顧客吸引力を守る権利、というのが目安です。どちらもシラバスの詳細キーワードにあり、実在の人物に似た画像を本人の同意なく生成・利用する場面で関わります。

著作権の演習はどこで確認できますか?

この記事に、分野特化のオリジナル演習4問(4択・解説つき)を載せています。ただし公式の過去問や非公開問題ではありません。総合的な出題の感覚は、模試・過去問の記事にある例題で、他の章と合わせて確認してください。

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