生成AIパスポート ハルシネーション 出題|新シラバス4章6か所と演習4問
公開 2026.10.19
「生成AIパスポートでハルシネーションはどう出るのか」「何を覚えれば足りるのか」——先に結論です。
新シラバスでは、ハルシネーションは「用語を知っているか」だけでなく、「なぜ起こるか(第2章)」「どう抑えるか(第3章のRAG)」「出力をどう検証するか(第4章)」まで問われる構成です。 公式シラバスの詳細キーワードには、ハルシネーションが6か所に載っています。
この記事は、公式シラバスPDFを読んで該当項目を突合し、旧シラバスからの変化、区別表、オリジナル演習4問をまとめたものです。
この記事の要点
- 公式シラバス(2027年2月試験より適用)で、ハルシネーションは第2章・第3章・第4章・第5章の詳細キーワードに載る(計6か所)。
- 第2章で「起こる理由」、第4章で「代表的リスク」と「出力の評価と検証」が中心。出題は「理由・対策・検証の使い分け」を軸に準備すると外しにくい。
- 旧シラバスでは、ハルシネーションは第2章「ChatGPT」の詳細キーワード1か所のみ。新では学習項目に格上げされ、4つの章・6か所に広がった。
- 演習4問(分野特化・オリジナル)と、ファクトチェック/妥当性レビューなどの区別表つき。
情報確認日・更新日: 2026年10月19日(出典は記事末)
ハルシネーションは4つの章にまたがって問われるので、章ごとに「問われ方」を分けて覚える
詳細キーワードに「ハルシネーション」が載る場所を、公式シラバス(2027年2月試験より適用)で突合しました。
| 章 | 中項目 | 学習項目・位置づけ(公式の表記) | 問われ方の想定 |
|---|---|---|---|
| 第2章 生成AI | 生成AIの学習プロセス | 事前学習(詳細キーワードに「次トークン予測」「ハルシネーション」) | 学習の段階とハルシネーションの関係 |
| 第2章 生成AI | 生成AIの生成(推論)プロセス | 学習項目に「ハルシネーション」。学習目標に「ハルシネーションが起こる理由」 | なぜ起こるか(確率的な次トークン予測) |
| 第3章 AIエージェント | RAG(検索拡張生成) | RAGとは(詳細キーワードに「ハルシネーション」「正確性」「最新性」) | RAGが必要とされる理由 |
| 第4章 リスク予防・AI倫理・ガバナンス | 生成AI利用者の基本マインドセット | 詳細キーワードに「ハルシネーション」「出力の検証」「専門家への確認」 | 鵜呑みにしない姿勢・最終責任 |
| 第4章 | 生成AIの代表的リスク | 学習項目に「ハルシネーション」(情報漏えい・著作権などと並ぶ) | リスクの種類の区別 |
| 第5章 生成AIの実践と活用事例 | 企画・マーケティング業務での活用 | 詳細キーワードに「ハルシネーション」「一次情報」 | 活用場面での注意点 |
さらに第4章には「AI出力の評価と検証」という中項目があり、「用途と影響度に応じた検証レベル」「ファクトチェック:事実・数値・出典・最新情報の確認」「妥当性レビュー:前提・論理・抜け漏れの確認」が学習項目として並びます。この中項目の詳細キーワードにハルシネーションという語そのものは出てきませんが、「誤情報」「一次情報」「専門家確認」が載っており、ハルシネーション対策の中心になります。
避けたい判断 / こうすればOK
- 避けたい: 「ハルシネーション=AIが嘘をつくこと」と一言で覚えて終える
- こうすればOK: 「理由(第2章)→対策としてのRAG(第3章)→検証の方法(第4章)」の3段で覚える
なお、出題の細かい形式(何問出るか、どの項目が何問か)は公式から確認できません。試験概要は60問・60分・四肢択一式(一部複数選択を含む)までが公式の記載です。
旧シラバスから、ハルシネーションを「仕組みから理解する」方向に変わった
公式の「シラバス改訂内容」で確認できるのは、章構成の見直しと各章の改訂ポイントです。ハルシネーションに関係する範囲を、公式の記載ごとに整理します。
| 論点 | 新旧の扱い | 確認できる根拠 |
|---|---|---|
| 第2章での扱い | 旧は詳細キーワード1か所のみ → 学習項目に格上げ | 旧シラバスでは第2章「ChatGPT」の詳細キーワードに「ハルシネーション(Hallucination)」が載るのみ。新の改訂ポイントに「次トークン予測やハルシネーション、生成パラメータ、コンテキストウィンドウなどの生成プロセスを追加」と明記 |
| 第2章の意図 | 方向が変化 | 「なぜ誤った出力が生じるのかといった特性を本質的に捉え、出力を適切に評価・判断」できる構成にした、と公式が説明 |
| 第4章の位置づけ | 大幅再編 | 旧「情報リテラシー・基本理念とAI社会原則」から、新「生成AIのリスク予防・AI倫理・ガバナンス」へ |
| 出力の評価・検証 | 拡充(追加) | 改訂ポイントに「AI出力の評価・検証」「用途や影響度に応じた検証」「AIを使わない判断」「人間による確認・承認」を加えたと明記。GUGAの発表でも「出力を評価・検証する際のポイントにも言及」とある |
| 第3章のRAG | 更新 | 第3章はAIエージェントとして独立。「RAGやMCPに関する内容を更新」と記載 |
| 旧第4章・旧第5章にハルシネーションの項目があったか | なし(旧は第2章ChatGPTの詳細キーワードのみ) | 旧シラバス(2026年2月試験より適用の版)で確認。「ファクトチェック」「次トークン」「検証」の語も旧には見当たらない |
つまり、「ハルシネーションが新しく出る」とは言えません。旧シラバスにも第2章ChatGPTの詳細キーワードとして載っていたためです。変わったのは扱いの深さで、「学習項目に格上げされて仕組み(第2章)が追加され、第3〜5章にも広がり、検証(第4章)が拡充された」と整理できます。難易度や出題比率がどう変わるかは、新シラバスの試験がまだ行われていないため不明です。全体の難易度は生成AIパスポート 難易度で整理しています。
似た用語は「何を確認する語か」で分けると、選択肢の引っかけに強くなる
ハルシネーションまわりは、似た語が多く、選択肢で並べられやすい箇所です。下の表の左2列は公式シラバスの表記、右の「見分け方」は当サイトによる整理です。
| 用語 | 公式シラバスでの位置 | 見分け方(当サイトの整理) |
|---|---|---|
| ハルシネーション | 第2章(推論プロセス)、第4章(代表的リスク) | 出力そのものが事実と合わない、という出力内容のリスク |
| バイアス | 第2章(学習)、第4章(差別・偏見・バイアスのリスク) | 学習データなどに由来する偏り。誤りというより偏った傾向 |
| 情報漏えい | 第4章(代表的リスク) | 入力した情報が外に出るという情報管理のリスク。出力の正しさとは別問題 |
| RAG | 第3章 | 外部の情報を検索して参照させる仕組み。公式はハルシネーション・正確性・最新性と関連づけ |
| ファクトチェック | 第4章(AI出力の評価と検証) | 「事実・数値・出典・最新情報」の確認 |
| 妥当性レビュー | 第4章(同上) | 「前提・論理・抜け漏れ」の確認。事実が合っていても論理が破綻していないかを見る |
| 検証レベル | 第4章(同上) | 用途と影響度に応じて、確認の厳しさを変える考え方 |
ポイントは、ファクトチェックと妥当性レビューが別の確認作業として並ぶことです。「数字や出典が実在するか」はファクトチェック、「前提や論理に抜けがないか」は妥当性レビューです。
RAGの詳細は生成AIパスポート RAG 出題で、検証や運用ルールを含むリスク領域は生成AIパスポート ガバナンス AI倫理 出題で扱います。
演習4問で、理由・対策・検証の3段を使い分けられるか確かめる
以下はオリジナル問題です。実在の過去問や非公開問題ではなく、公式シラバスの学習項目の範囲で作成しています。総合的な模試は生成AIパスポート 模試・過去問を参照してください。
問1(第2章) 生成AIがもっともらしいのに事実と異なる文章を出力することがあります。公式シラバスの考え方に最も近い説明はどれですか。
- インターネット上の最新情報を常にリアルタイムで検索して回答するため、情報源の更新が遅れた場合に起こる
- 次に来るトークンを確率的に予測して文章を生成する仕組みのため、事実とは異なる内容でも生成されることがある
- 利用者のアカウントの権限が不足しているために、回答の一部が書き換わる
- 学習データに画像が含まれているため、文章に画像の内容が混ざる
問2(第3章) 社内文書を参照して回答させたい。ハルシネーション対策として、RAG(検索拡張生成)を使う目的に最も合うものはどれですか。
- モデルの文章表現を、より丁寧な敬語にそろえること
- 外部の情報を検索して取り込み、回答の正確性や最新性を補うこと
- 入力した情報が外部に出ることを、技術的に完全にゼロにすること
- 生成する画像の解像度を上げること
問3(第4章) AIが作った報告書に、数値と引用元が含まれています。「その数値と出典は実在するか」を確かめる作業は、次のどれに当たりますか。
- 妥当性レビュー
- ファクトチェック
- シャドーAIの管理
- トークン化
問4(第4章) 次の使い方のうち、公式シラバスの「用途と影響度に応じた検証レベル」の考え方に最も沿うのはどれですか。
- どの用途でも、検証は一律に省略して、承認済みのAIなら出力をそのまま使う
- 社内のアイデア出しも、社外公開の重要文書も、同じ簡単な確認で済ませる
- 社外に公開する重要な文書ほど確認を厳しくし、必要なら専門家の確認も加える
- 影響度が大きい場合は、出力の確認ではなくAIを増やして対応する
解答と解説
| 問 | 正解 | 解説(根拠はいずれも公式シラバスの範囲) |
|---|---|---|
| 問1 | 2 | 第2章の学習項目に「確率的な次トークン予測」と「ハルシネーション」が並び、学習目標が「ハルシネーションが起こる理由」を理解することと明記されている。1はRAGや検索の話で、常時リアルタイム検索を前提にしている点が誤り |
| 問2 | 2 | 第3章のRAGの詳細キーワードに、ハルシネーション・正確性・最新性が載る。1・4はRAGの目的と無関係。3は情報漏えい対策の話で別論点 |
| 問3 | 2 | 「ファクトチェック:事実・数値・出典・最新情報の確認」に該当。妥当性レビューは「前提・論理・抜け漏れ」の確認で別作業 |
| 問4 | 3 | 「用途と影響度に応じた検証レベル」が学習項目で、詳細キーワードに「専門家確認」「影響度」「公開範囲」がある。第4章は「承認されたAIでも出力確認が必要な理由」も項目に挙げる |
問1〜問4で間違えた箇所が、そのまま次の学習の優先順位になります。
学習は「理由→対策→検証」の順に、章をまたいで1周するのが近道
効率よく進めるなら、章の順番ではなくハルシネーションを軸に3か所をつなげて覚えます。
- 第2章で「確率的な次トークン予測」とハルシネーションをセットで覚える(推論プロセスの項目)
- 第3章でRAGが「正確性・最新性」を補う位置づけだと覚える
- 第4章でファクトチェックと妥当性レビュー、検証レベル(用途・影響度)を区別する
全体の進め方は生成AIパスポート 勉強法に、日程の考え方は生成AIパスポート 日程 2027にまとめています。新シラバスの動向全体は生成AIパスポート 意味ないでも触れています。リスクの観点でつながる生成AIパスポート プロンプトインジェクション 出題と合わせて学ぶと、第3章と第4章がつながります。
まとめ
- ハルシネーションは公式シラバス(2027年2月試験より適用)で第2〜5章に6か所登場。中心は第2章(理由)と第4章(リスクと検証)。
- 旧シラバスでは第2章ChatGPTの詳細キーワード1か所のみ。新では学習項目に格上げされ、第2章に生成プロセス(次トークン予測)が追加、第3〜5章にも広がり、第4章の出力評価・検証が拡充された。
- ファクトチェック(事実・数値・出典)と妥当性レビュー(前提・論理・抜け漏れ)は別の作業。検証の厳しさは用途と影響度で変える。
用語の整理と演習を一通り終えたら、手元で理解度を試す段階です。無料会員登録をすると、生成AIの安全な使い方に関する診断や演習・講座をまとめて使えます。ハルシネーションの検証の考え方を実務で使える形にしたい方は、まず登録して関連の演習から始めてみてください。
参照した一次情報(取得日: 2026年10月19日)
- GUGA 旧シラバス(2026年2月試験より適用の版。第2章ChatGPTの詳細キーワードを確認): https://guga.or.jp/assets/syllabus_202610.pdf
- GUGA 公式シラバス(2027年2月試験より適用、全10ページ。章別の詳細キーワードと「シラバス改訂内容」を確認): https://guga.or.jp/assets/syllabus.pdf
- GUGA シラバス大幅改訂の発表(2026年10月1日): https://guga.or.jp/2026-10-01-1100-2
- GUGA 生成AIパスポート試験概要(60問・60分・四肢択一式・IBT方式): https://guga.or.jp/outline
よくある質問
生成AIパスポートでハルシネーションはどの章で問われますか?
公式シラバス(2027年2月試験より適用)では、第2章(学習・推論プロセス)、第3章(RAG)、第4章(基本マインドセットと代表的リスク)、第5章(企画・マーケティング業務での活用)の詳細キーワードに載っています。中心は、起こる理由を扱う第2章と、リスクと出力の検証を扱う第4章です。
ハルシネーションが起こる理由は、シラバスではどう説明されていますか?
第2章の「生成AIの生成(推論)プロセス」の学習目標に、ハルシネーションが起こる理由を理解することが挙げられています。学習項目には「確率的な次トークン予測」があり、仕組みとセットで理解する構成です。具体的な説明文はシラバスの項目名の範囲でのみ確認できます。
ファクトチェックと妥当性レビューの違いは何ですか?
公式シラバスの第4章「AI出力の評価と検証」では、ファクトチェックは事実・数値・出典・最新情報の確認、妥当性レビューは前提・論理・抜け漏れの確認と整理されています。数字や出典が実在するかはファクトチェック、論理の筋が通っているかは妥当性レビューです。
RAGを使えばハルシネーションはなくなりますか?
公式シラバスで確認できるのは、RAGの詳細キーワードにハルシネーション・正確性・最新性が載っていることまでです。ゼロにできるかどうかはシラバスに記載がなく、確認できません。試験対策としては、RAGが正確性や最新性を補う仕組みとして位置づけられている点を押さえてください。
旧シラバスでもハルシネーションは出題範囲でしたか?
旧シラバスでも、第2章「生成AI」の中項目「ChatGPT」の詳細キーワードに「ハルシネーション(Hallucination)」が載っていました。旧第4章・第5章には項目がありません。新シラバスでは学習項目に格上げされ、第2〜5章の6か所に広がり、第4章では出力の評価・検証も拡充されています。
試験は何問・何分ですか?
GUGA公式の試験概要では、オンライン(IBT方式)で60問・60分、四肢択一式(一部複数選択を含む)とされています。分野別の出題数は公式に記載がなく確認できません。
ハルシネーション対策の演習はどこで解けますか?
この記事に分野特化のオリジナル演習4問を載せています。総合的な模試や過去問に関する情報は、当サイトの生成AIパスポート 模試・過去問の記事にまとめています。実在の過去問や非公開問題の転載はしていません。