Q.
若手に仕事を任せる「権限委譲(デリゲーション)」を進めるうえで、最も適切な進め方はどれか。
解説まとめ
正解は D です。権限委譲は、任せる範囲・本人が判断してよい基準・相談すべき場面をあらかじめ決めたうえで仕事を渡すことで機能します。線引きが共有されていれば、若手は安心して自分で進められ、危ないときには相談に戻れます。丸投げでも抱え込みでもない、枠を決めた委譲が育成につながります。
ポイント
核心は、権限委譲が「丸投げ」とも「過干渉」とも違う、という点です。範囲も基準もなく委ねるのは丸投げ、要所で奪い返すのは過干渉で、どちらも本人の判断力は育ちません。どこまで自分で決めてよく、どこからは相談か——この境界を先に決めることが委譲の核心です。
ワンポイントアドバイス
仕事を任せるときは、「ここまではあなたの判断でOK」「この金額や相手が絡んだら相談」と、判断の境界をひとことで伝えておきましょう。任せた後は、答えを出す前に「あなたはどうしたい?」と本人の考えを先に聞くと、判断力が育ちます。口を出したくなったら、まず本人の案を引き出すのが効果的です。
解説詳細
枠を決めてから任せる
正解はDです。権限委譲を機能させるには、任せる仕事の範囲、本人が自分の判断で進めてよい基準、そして上司に相談すべき場面を、あらかじめ決めて共有しておくことが大切です。境界がはっきりしていれば、若手は安心して自分で意思決定の経験を積めますし、リスクが高い場面では相談に戻ることができます。これが育成と業務の両立につながります。
他の選択肢が誤りである理由
Aの「いっさい関与しない」は、相談先のない丸投げで、若手が行き詰まったときに支えがありません。Bの「要所で代わりにやってしまう」は過干渉で、本人が判断や実行の経験を積めず、いつまでも任せられないままになります。Cの「範囲を決めず全部委ねる」も、どこまでが自分の裁量か分からず、判断に迷ったり越権したりしやすくなります。枠を決めることが委譲の前提です。