Q.
交渉が長引き、提示された条件が自分の留保価格(および BATNA)を下回っている。最も適切な判断はどれか。
ポイント
BATNAを下回る合意は、「悪い合意」です。まとめること自体を目的にしてしまうと、降りた方がよい条件まで受け入れてしまいます。費やした時間や評価への不安に流されず、BATNAという物差しで冷静に判断する、という点が核心です。
ワンポイントアドバイス
判断に迷ったら、「今ここで降りて、BATNAを選ぶ方が良くないか」と自問してみましょう。そして、自分のBATNAを下回る条件は、その場で即決せず、いったん持ち帰って判断するようにしてください。迷ったときの「持ち帰り」を選択肢に入れておくと、不利な妥結を防げます。
解説詳細
正解はBです。提示された条件が自分の留保価格やBATNAを下回っているなら、その合意は「降りた方がよい条件」です。結ばずに、降りるという判断も視野に入れるのが適切です。Aの「時間をかけたのだから損でも合意する」は、すでに費やした時間(サンクコスト)に引きずられた判断で、不利な合意を呼び込みます。Cの「評価が下がるので留保価格を下げて受け入れる」も、本来動かすべきでない一線を崩してしまう誤りです。Dの「とりあえず合意して後から一方的に変える」は、不誠実で関係を壊す行為です。合意すること自体を目的化させず、BATNAを下回るなら席を立つ判断も準備のうちと心得ましょう。