Q.
許認可を要する事業を買収する場合、許認可の承継について最も適切な説明はどれか。
解説まとめ
正解は D です。許認可は事業を営む主体に与えられるため、事業譲渡で事業だけを移しても許認可は原則として承継されず、買い手が改めて取得し直す必要があります。一方、株式譲渡では会社(許認可の名義人)が存続するため許認可はそのまま維持されるのが基本です。スキームによって許認可の扱いが分かれる点が重要です。
ポイント
許認可の承継可否は「許認可の名義人である会社が存続するか」で考えると整理できます。会社が存続する株式譲渡では維持され、事業だけを切り出す事業譲渡では取り直しが原則、という対比が核心です。許認可の種類によっては承継制度がある場合もありますが、原則は買い手による再取得だと押さえましょう。
ワンポイントアドバイス
許認可ビジネス(建設・運送・飲食・医療系など)の買収を検討するときは、スキーム選定の前に「許認可が承継できるか、取り直しにどれだけ時間がかかるか」を確認しましょう。許認可の取得期間がクロージング時期を左右することもあるため、早めに所管窓口や専門家に確認すると効果的です。
解説詳細
なぜ D が正解か
許認可は、特定の事業を営む主体(会社)に対して付与される行政上の許可です。事業譲渡では事業を構成する資産・契約は移転できても、許認可そのものは譲渡対象の「資産」として当然には移りません。そのため買い手は原則として自ら許認可を取り直す必要があります。これが D の説明です。
なぜ A・B・C が誤りか
A の「どのスキームでも当然に移る」は誤りで、スキームにより扱いが分かれます。B の「事業譲渡なら自動的に移転する」も誤りで、許認可は資産のように自動移転しません。C の「株式譲渡では会社が変わるため失効する」も誤りで、株式譲渡では株主が変わるだけで許認可の名義人である会社は存続するため、許認可は原則維持されます。