Q.
吸収合併が消滅会社に対して持つ法的効果として最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は A です。吸収合併では消滅会社は法人格を失い、その権利義務(資産・負債・契約など)は存続会社が包括的に承継します。資産だけを選んで移すのではなく、契約も含めてまとめて引き継がれる点が特徴です。組織再編の中でも包括承継の典型例といえます。
ポイント
合併の核心は「会社が一つになり、消滅会社の権利義務を丸ごと引き継ぐ(包括承継)」点です。事業譲渡のように対象を選べないため、簿外債務や不利な契約も含めて承継される点がつまずきどころになります。包括承継か特定承継かの軸で、合併と事業譲渡を対比して覚えましょう。
ワンポイントアドバイス
グループ内再編や対等合併を検討するときは、合併=権利義務の包括承継であることを前提に、消滅会社側の契約・許認可・債務を事前に棚卸ししておきましょう。引き継ぎたくないものがある場合は、合併前に整理するか別スキームを検討すると効果的です。
解説詳細
なぜ A が正解か
吸収合併は、複数の会社が一つになり、消滅会社の権利義務のすべてを存続会社が引き継ぐ組織再編です。消滅会社は法人格を失い、その資産・負債・契約上の地位は存続会社へ包括的に移転します。これが包括承継であり、A の説明にあたります。
なぜ B・C・D が誤りか
B の「資産だけ移し負債は残す」は誤りで、合併では負債も含めて包括的に承継されます。C の「消滅会社はそのまま存続」は誤りで、吸収合併では消滅会社は法人格を失います。D の「契約はすべて自動的に解除される」も誤りで、契約上の地位もそのまま存続会社に承継されるのが原則です(解除されるわけではありません)。