著作権における「職務著作(法人著作)」が成立した場合の、原則的な著作者についての説明として、最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は C です。職務著作(法人著作)の要件を満たすと、その著作物の著作者は、原則として法人などの使用者になるからです。常に従業員個人が著作者になる(B)わけではなく、必ず双方の共同(A)になるわけでも、国へ帰属する(D)わけでもありません。要件を満たす場合に使用者が著作者となる、という点が核心です。
ポイント
この設問の核心は、著作者が「実際に創作した人」になるという原則に対し、職務著作という例外があることです。一定の要件のもとでは、創作した従業員ではなく法人が著作者となります。誰が著作者になるかで、著作者人格権を含めた権利の所在が変わるため、要件と効果をセットで理解しておきましょう。
ワンポイントアドバイス
組織で制作物を作るときは、「これは職務著作の要件を満たすか」を確認してみましょう。要件を満たすかどうかで著作者が誰になるかが変わり、後の利用やトラブル対応に影響します。社内での制作体制や契約を整理し、権利の所在をあいまいにしないようにしておくことが効果的です。
解説詳細
なぜ C が正解か
職務著作(法人著作)は、法人などの発意に基づき、その業務に従事する者が職務上作成し、法人などの名義で公表するといった一定の要件を満たす場合に成立します。これらの要件を満たすと、実際に創作したのが従業員であっても、原則としてその法人などの使用者が著作者となります。著作者が法人になることで、権利の所在が組織側にまとまります。
なぜ他の選択肢が誤りか
Bの「常に従業員個人が著作者」は、職務著作という例外を見落としており誤りです。Aの「必ず双方が共同で持つ」も原則と異なり、要件を満たせば使用者が著作者となります。Dの「必ず国へ帰属する」は制度の理解として誤りで、国に帰属するという仕組みではありません。職務著作では要件を満たす場合に使用者が著作者となる、という点を押さえておきましょう。