Q.
選択肢を洗い出すとき、「現状維持バイアス」を踏まえた対応として最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解はAです。現状維持バイアスとは、変化を避けて今のやり方を続けたくなる心理的な傾向です。これに対処するには、「何もしない=現状維持」も明示的に1つの選択肢として並べ、他の案と同じ評価軸で比較することが有効です。現状維持を暗黙の前提にしても、検討から外しても、公平な比較ができなくなります。
ポイント
この問題が問うのは、現状維持を「特別扱いしない」という姿勢です。現状維持には変えないコストや見えない機会損失が隠れていることがあります。1つの選択肢として土俵に乗せて初めて、続けるべきか変えるべきかを同じ基準で判断できます。
ワンポイントアドバイス
変化を検討する場では、「今のままいく案」も比較表に1行加えてみましょう。現状維持にも続けることの費用やリスクがあると見える化されます。逆に変化案を検討するときも、「変えないと何を失うか」を書き出すと、惰性で現状を選んでしまうのを防げます。
解説詳細
なぜAが正解か
現状維持バイアスがあると、人は「変えない」を無意識のうちに既定の選択肢として扱い、評価の対象から外しがちです。これを避けるには、現状維持を他の案と並ぶ明示的な選択肢として比較表に載せ、同じ評価軸で採点します。そうすれば、現状を続けるコストやリスクと、変化する案の効果を公平に比べられます。Aはこの対処を正しく示しています。
なぜ他の選択肢が誤りか
Bの「現状維持は選択肢ではない」は誤りで、変えないことも立派な1つの選択です。Cの「現状維持を自動的に却下」は、バイアスの逆方向に振れた偏りで、続けるべき場合を取りこぼします。Dの「現状維持は常に安全だから無条件採用」は、まさに現状維持バイアスそのもので、比較を放棄しています。いずれも現状維持を公平な比較対象として扱えていません。