Q.
値引き交渉で相手が最初に高い金額を提示し、その後の話し合いがその金額を基準に進んでしまった。ここで働いている思考の偏りはどれか。
ポイント
最初に出てきた数値や案は、いつのまにか「基準」になりやすいものです。アンカリングが起きていることを自覚したうえで、相手が示した数字とは別の基準(相場・原価・代替案など)を自分で用意しておく、という対策が有効です。
ワンポイントアドバイス
交渉に臨む前に、自分の目標額と、ここまでは譲れるという上限額を、あらかじめ自分の中で決めておきましょう。先に自分の基準を持っておけば、相手が最初に提示した金額に主導権を奪われにくくなり、相手の土俵に乗せられたまま交渉が進むのを防げます。
解説詳細
正解はCです。最初に提示された金額が「錨(アンカー)」のように基準となり、その後の判断がそこへ引っ張られていく現象をアンカリングと呼びます。Aの確証バイアスは、自分に都合のよい情報ばかりを集めてしまう傾向で、別のものです。Bの早まった一般化は、少数の事例から全体を断定してしまう誤りです。Dの後件肯定は、論理形式そのものの誤りです。これらはいずれも、「最初の数値に判断が引きずられる」というこの場面の現象を説明していません。