Q.
損益計算書上は黒字なのに資金が尽きて倒産に至る「黒字倒産」の説明として、最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解はCです。黒字倒産とは、損益計算書上は利益が出ていても、売上債権の回収遅れや過大な在庫、借入返済の集中などで運転資金が膨らみ、手元現金が尽きて支払不能に陥る状態を指します。利益(PL)と現金(CF)の不一致が極端に出た結果です。「黒字でも現金が回らなければ倒産する」典型例です。
ポイント
黒字倒産の核心は、利益とキャッシュの乖離です。利益が出ていても、現金が債権・在庫に縛られ、入金より支払いが先に来れば現金は枯渇します。利益の黒字は支払い能力を保証しない、という点を強く意識しておきましょう。
ワンポイントアドバイス
黒字でも、資金繰り表で月末現金残高がマイナスに近づく月がないかを先読みしてみましょう。回収サイトの長期化や在庫の急増は、黒字倒産の前兆になり得ます。利益の確認とあわせて、必ず現金残高の見通しを点検する習慣をつけてみてください。
解説詳細
なぜCが正解か
黒字倒産は、損益計算書では利益が計上されているにもかかわらず、現金が不足して支払いができなくなり倒産する現象です。原因は、売上債権の回収遅れ、過大な在庫による現金の拘束、設備投資や借入返済の集中など、利益とは別に現金を流出・拘束させる要因です。利益と現金は別物であり、現金が尽きれば黒字でも事業は止まります。Cはこの構造を正しく述べています。
なぜ他の選択肢が誤りか
Aの売上原価の過大計上は利益操作の話で、黒字倒産の定義ではありません。Bの減価償却費を計上しないという処理は会計上の誤りに関する話で、黒字倒産の本質である現金不足とは別の論点です。Dの配当のしすぎによる純資産のマイナスは債務超過に関する説明で、利益が出ているのに現金が尽きるという黒字倒産の核心とはずれています。いずれも「黒字でも現金が尽きる」という本質を捉えていません。