Q.
共感の段階で「行動観察(観察法)」がインタビューと並んで重視される主な理由として最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解はDです。人は自分の行動のすべてを言葉で説明できるわけではなく、無意識の工夫や習慣化した動作は語られないことが多いものです。実際の現場を観察すると、本人が言わない・気づいていない事実をつかめます。発言と行動の両方を見ることで、ニーズの全体像に近づけます。語りと観察を補い合わせるのがコツです。
ポイント
インタビューで得られる「語られた事実」と、観察で得られる「語られない事実」は別物だという点が核心です。両方を突き合わせることで、本人の自己申告だけでは見えない潜在ニーズが浮かび上がります。
ワンポイントアドバイス
可能なら、ユーザーが実際に作業している場面を隣で見せてもらいましょう。「いつもどうしていますか」と聞くより、その場でやってもらうほうが、手元の工夫や引っかかりがよく見えます。気づいた違和感はその場でメモし、後でなぜかを本人に確かめると効果的です。
解説詳細
観察は「語られない事実」を捉える
行動観察が重視されるのは、ユーザーが言葉にしない、あるいは自覚していない行動や工夫を直接捉えられるからです。Dはこの理由を正しく述べているため正解です。人は習慣化した動作や不便への無意識の対処を説明しないことが多く、現場を見ることで初めてそれが見えてきます。語りと観察を補い合わせることが、理解の精度を高めます。
なぜ他の選択肢が誤りか
Aの「短時間で終えられる」は理由になりません。観察も対象や目的によって所要時間はさまざまで、手軽さが重視の根拠ではありません。Bの「同意や説明を省ける」は誤りで、観察にもユーザーの了解や倫理的配慮が必要です。Cの「そのまま仕様書になる」は飛躍で、観察結果は理解の材料であり、問題定義や発想を経てはじめて仕様の検討に進みます。