Q.
WACCの計算式として正しいものはどれか。株主資本を E、負債を D、株主資本コストを rE、負債コストを rD、実効税率を t とする。
解説まとめ
正解はCです。WACCは、株主資本コスト rE に株主資本比率 E/(D+E) を掛けた項と、税引後負債コスト rD×(1−t) に負債比率 D/(D+E) を掛けた項を足して求めます。税効果 (1−t) は負債側にだけ掛かり、各コストには対応する自分の構成比を掛ける点がポイントです。これが標準的なWACCの式です。
ポイント
この問題の核心は、3つの整合性を同時に満たすことです。第一にコストと構成比の対応(rEにはE、rDにはD)、第二に税効果は負債側だけ、第三にその税効果は (1−t) を「掛ける」こと。どれか1つでも崩れている選択肢は誤りになります。
ワンポイントアドバイス
WACCの式を選ぶときは、「コストと重みのペアが正しいか」「(1−t)は負債側か」「(1−t)を掛けているか」の3点を順にチェックしてみましょう。チェック項目を決めておくと、紛らわしい式の中から正しいものを確実に選べます。
解説詳細
標準形は rE×E比率 + rD(1−t)×D比率
WACCの標準式は、rE × E/(D+E) + rD × (1 − t) × D/(D+E) です。株主資本コスト rE には株主資本の構成比 E/(D+E) を、税引後負債コスト rD×(1−t) には負債の構成比 D/(D+E) を掛け、両者を足します。税効果 (1−t) は損金算入される負債コストにだけ掛かります。これらをすべて満たすCが正解です。
他の選択肢が誤りである理由
Aはコストと構成比のペアが逆で、rE に D の比率、rD に E の比率を掛けており誤りです。Bは税効果 (1−t) を株主資本コスト側に掛けており、節税効果のない配当に税効果を適用してしまっています。Dは負債側に (1+t) を掛けており、節税効果と逆向きにコストを増やしています。正しくは負債側に (1−t) を掛け、コストと構成比を正しく対応させたCです。