Q.
「税引後負債コスト」を求める順序として、次のうち最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解はDです。税引後負債コストは、負債コスト rD に節税効果 (1 − t) を掛けて求めます。税効果調整は負債コストだけに、しかも個別に施すのが正しい手順だからです。株主資本コストには掛けず、WACC全体に掛けるのでもありません。負債コストの段階で (1 − t) を反映します。
ポイント
この問題の核心は、(1 − t) を掛ける対象とタイミングです。対象は負債コストのみ、タイミングはWACCに組み込む前の個別段階です。株主資本コストに掛けたり、WACC全体に後から掛けたりするのは誤りだと整理しておきましょう。
ワンポイントアドバイス
WACCを組み立てるときは、「負債コストにだけ先に (1 − t) を掛けて税引後にする」という順番を固定してみましょう。税効果を負債の段階で処理しておくと、後の加重平均がそのまま正しい税引後ベースになります。
解説詳細
税効果は負債コストに個別・先に掛ける
税引後負債コストは rD × (1 − t) で求めます。利息は損金算入されるため、負債コストだけに節税効果が生じます。したがって税効果調整は負債コストに対して、WACCへ組み込む前の段階で個別に施すのが正しい順序です。こうしておけば、加重平均の段階では税引後の負債コストをそのまま使えます。Dが正しい手順です。
他の選択肢が誤りである理由
Aは税効果をWACC全体に後から掛けており、株主資本部分にまで節税効果を及ぼしてしまう点で誤りです。Bは株主資本コストに (1 − t) を掛けており、節税効果のない配当に税効果を誤って適用しています。Cは負債コストと株主資本コストを単純平均しており、構成比も税効果も無視した誤りです。税効果は負債コストにだけ、先に掛けます。