クリティカルパス上ではない、ある作業の所要日数が見積もりより2日延びた。この作業のトータルフロート(余裕日数)が3日あった場合、プロジェクト全体の完了日への影響として最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は D です。トータルフロートとは、その作業を全体の完了日に影響を与えずに遅らせられる余裕日数のことです。余裕が3日あるところに2日の遅れであれば、遅れは余裕の範囲内に収まり、全体の完了日は変わりません。フロートが遅れを吸収する、という関係を押さえておきましょう。
ポイント
この問題の核心は「2日 < 3日」という大小比較です。遅れ(2日)が余裕(3日)を超えていないので、全体には波及しません。クリティカルパス外の作業はフロートを持つため、遅れがそのまま全体に伝わるとは限らない、という非対称が要点です。
ワンポイントアドバイス
遅れが出たときは、慌てて全体納期を延ばすと判断する前に、その作業のフロートを確認してみましょう。クリティカルパス外で余裕の範囲内なら、全体への影響はありません。逆にフロートを使い切るとその作業がクリティカルになるので、余裕の残量も合わせて見ておきましょう。
解説詳細
トータルフロートは余裕日数
トータルフロート(総余裕)とは、ある作業を、プロジェクト全体の完了日を遅らせることなく開始または完了を遅らせられる最大の日数を指します。クリティカルパス上の作業はこのフロートがゼロですが、それ以外の作業には通常いくらかの余裕があります。本問では、この作業のトータルフロートが3日と与えられています。
遅れ2日はフロート3日の範囲内
実際の遅れは2日であり、これは余裕の3日以内に収まっています。したがって、遅れた分はフロートが吸収し、プロジェクト全体の完了日は変わりません。自分が出題した数値(遅れ2日、フロート3日)だけで検算すると、3 − 2 = 1 日の余裕がまだ残っており、全体納期に波及しないことが確認できます。
なぜ他の選択肢が誤りか
A の「2日遅れる」は、遅れがそのまま全体に伝わるクリティカルパス上の作業の場合の話で、本問の前提と異なります。B の「3日遅れる」と C の「5日遅れる」は、フロートの概念や数値の足し方を誤った値であり、検算と合いません。遅れがフロートの範囲内に収まる本問では、全体は遅れないので正解は D です。