EBITDA の限界としてよく指摘される点はどれか。最も適切なものを選べ。
解説まとめ
正解は A です。EBITDA は減価償却費を足し戻す一方で、実際の設備投資の現金支出は反映しません。そのため、多額の設備更新を必要とする設備産業では、維持に要する現金を考慮しないまま稼ぐ力を大きく見せてしまう危険があります。これがよく指摘される限界です。
ポイント
この問題の核心は、EBITDA が「設備投資の現金支出を映さない」点です。減価償却費を足し戻すと、あたかも投資負担がないかのように利益が大きく見えます。しかし設備は実際には更新の現金を必要とするため、EBITDA だけで判断すると実態を過大評価しかねません。
ワンポイントアドバイス
EBITDA を評価に使うときは、必ず設備投資額やフリーキャッシュフローも並べて見てみましょう。稼いだ現金のうち、どれだけが設備の維持・更新に消えるかが分かります。EBITDA と投資負担をセットで見る習慣が、設備産業の評価ミスを防ぎます。
解説詳細
設備投資を映さないことが過大評価を生む
EBITDA は減価償却費を利益に足し戻すため、過去の投資の費用負担を打ち消した数字になります。しかし、設備は時間とともに老朽化し、事業を続けるには更新のための新たな現金支出が必要です。EBITDA はこの設備投資の現金支出を反映しないため、設備の重い産業では、維持コストを無視したまま稼ぐ力を大きく見せてしまいます。これがよく指摘される限界です。
ほかの選択肢が誤りである理由
B は「規模の小さい企業を過小評価する」としていますが、EBITDA は割合ではなく金額の指標で、この説明は当てはまりません。C は「利息を差し引いた後」としていますが、EBITDA は利息を差し引く前の利益なので前提が誤っています。D は「税引後の確定利益」としていますが、EBITDA は税引前の近似であり、これも誤りです。設備投資を映さないと述べた A が、EBITDA の限界として正しく、正解です。