Q.
交渉論でいう「BATNA」の定義として正しいものはどれか。
ポイント
BATNAとは、交渉が不調に終わったときの最善の代替案です。狙いにいく目標額でも、撤退ラインでも、最初に出す提示額でもありません。「この話がまとまらなくても、自分には別の道がある」という後ろ盾こそがBATNAであり、交渉力の源泉になる、という点を押さえておきましょう。
ワンポイントアドバイス
交渉の席につく前に、「この話がまとまらなかったら、自分は次に何をするか」を一文で書き出してみましょう。代替案を言葉にしておくと、その場の空気に流されて不利な条件をのまずにすみます。まずは次の交渉から、この一文を準備してから臨んでみてください。
解説詳細
正解はAです。BATNAとは、交渉が「合意できなかったとき」に自分が選べる最善の代替案のことで、目の前の合意を受け入れるか、それとも降りるかを判断するための基準になります。Bの「達成したい望ましい目標」はアスピレーション(目標額)と呼ばれるもので、狙いにいく上限の話であり、BATNAとは別物です。Cの「これ以上は譲れない最低ライン」は留保価格のことで、撤退の境界線を指します。Dの「最初に提示する強気の要求金額」はオープニングオファーであり、いずれもBATNAとは役割が異なります。BATNAは「まとまらなかったら次に何をするか」という、交渉の外側にある選択肢だと押さえておきましょう。