数字
資金繰り・資金調達問題集
Q.
資金繰り表が主に表しているものとして、最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解はAです。資金繰り表は、一定期間における現金の入り(収入)と出(支出)を並べ、その差し引きで各時点の現金残高がどう変化するかを示す表です。損益計算書が「もうけ」を、貸借対照表が「残高」を表すのに対し、資金繰り表は「現金の動きと残高」に焦点を当てます。将来どの時点で現金が不足するかを早めに見つけるための道具です。
ポイント
資金繰り表の本質は「現金主義」で書かれている点にあります。売上が立った日ではなく、お金が実際に入った日・出た日で記録するため、損益とは数字がずれます。利益の表ではなく現金の表だ、という前提を取り違えないことが重要です。
ワンポイントアドバイス
資金繰り表を作るときは「収入」「支出」「差引過不足」「繰越残高」の4ブロックに分けて並べてみましょう。前月の繰越残高に当月の差引を足せば翌月の繰越になる、という連結を意識すると、表が一本の流れとしてつながって読めるようになります。
解説詳細
なぜAが正解か
資金繰り表は、月や週といった期間ごとに現金の収入と支出を集計し、期首の現金残高に収支を加減して期末残高を求める構造を持ちます。これにより「いつ・いくら現金が残るか」を先回りで把握できます。Aはこの収入・支出・残高という三点を正しくとらえているため正解です。
他の財務資料との違い
Bの「売上と費用から計算した利益」は損益計算書(P/L)の役割で、発生主義で記録されるため現金の動きとは一致しません。Cの「ある時点の資産・負債・純資産の残高」は貸借対照表(B/S)であり、流れ(フロー)ではなく一時点の残高(ストック)を表します。Dの「製品1個あたりの原価の内訳」は原価計算の領域で、資金の出入りを期間で追う資金繰り表とは目的が異なります。