優先順位づけの基本 | マナビズ

優先順位づけの基本

優先順位づけの基本

月曜の朝、出社して席につくと、机の上(やることリスト)には、もうやることが積み上がっています。上司から「今日中に」と頼まれた会議資料のチェック、先輩からの「この資料コピーしておいて」、昨日の取引先へのお礼メール、いつかやってと言われたフォルダの整理、来月の発表準備……。とりあえず、さっき頼まれたコピーから手をつけて、次に目の前のメールを返して、と片づけているうちに、気づいたら夕方。いちばん大事だったはずの会議資料は昼すぎに慌てて仕上げ、来月の発表準備は、今日もまた手つかずのまま——。

配属されて仕事が増えてきた頃、こんな一日を過ごした経験はありませんか。でも、これはあなたの処理スピードが遅いからでも、やる気が足りないからでもありません。原因はたったひとつ、手をつける順番を「来た順・頼まれた順・声をかけられた順」というなんとなくで決めていることです。

優先順位づけというと、「根性で速くこなす」「全部やりきる」ことだと思われがちですが、そうではありません。優先順位づけとは、「どれを・どの順でやるか」を、ちゃんとした“ものさし”で決めることです。そして、その肝になるのが、「緊急」と「重要」は別もの、という気づきです。この講座を読み終えたあなたは、次の3つができるようになります。

  1. 緊急(締め切りが近い)」と「重要(成果・目標につながる)」は別ものだと、区別して説明できる(「急ぎ=大事」と一緒くたにしない)
  2. 手元のタスクを、重要度×緊急度の2軸で、4つの箱(①緊急かつ重要 ②重要だが緊急でない ③緊急だが重要でない ④緊急でも重要でもない)に分類できる
  3. 4分類に基づいて着手順を決め、とくに後回しになりがちな「重要だが緊急でない仕事」を、「いつやるか」を予定に入れて守れる

この講座は最後まで、いま挙げた「月曜の朝の、机の上の5つのタスク」という、たった1つの場面だけで説明します。この同じ5つのタスクを、来た順だとどうなる→2つのものさしで測る→4つの箱に分ける→着手順を決める、と1段ずつ処理していきます。各章末には手を動かす演習も置いているので、紙とペンを用意して読み進めてみてください。そして、この「4つの箱」を明日の朝からすぐ使えるように、最後に4象限ワークシート(テンプレート)の無料ダウンロードも用意しています。

まずは、5つのタスクの顔ぶれを確認しておきましょう。これが、この講座を通しての“登場人物”です。

タスク内容ひとことメモ
A今日15時の部内会議で配る資料の最終チェック上司から「今日中に」。これがないと会議が回らない
B来月の新人発表会で話す10分プレゼンの準備締め切りは3週間後。自分の評価と成長に直結する
C先輩からの「この資料を10部コピーして」今すぐ欲しいと言われた。誰でもできる雑務
D共有フォルダの古いファイル整理前に「いつか」と言われた。やらなくてもすぐは困らない
E昨日訪問した取引先A社へのお礼メール今日中に送りたい。関係づくりに関わる

この講座のポイント

  • 「緊急」と「重要」は別ものだと区別して説明でき、「来た順・頼まれた順」で手をつけると、なぜ大事な仕事が残ってしまうのかを説明できる
  • 「重要度」と「緊急度」それぞれの意味を説明でき、手元のタスクを2つのものさしで測れる
  • 重要度×緊急度の2軸で、手元のタスクを4つの箱に分類できる
  • 4分類に基づいて着手順を決められ、とくに後回しになりがちな「重要だが緊急でない仕事」を、後回しにしないための時間を計画(予定に確保)できる

なぜ「来た順」だとつまずくのか(緊急と重要は別もの)

まずは、来た順に手をつけて夕方に慌ててしまう、あのモヤモヤの正体をはっきりさせましょう。ここを押さえると、優先順位づけの土台ができます。

この章のゴール

この章を読み終えると、「緊急」と「重要」は別ものだと区別して説明でき、「来た順・頼まれた順」で手をつけると、なぜ大事な仕事が残ってしまうのかを説明できるようになります。

「来た順・頼まれた順」で手をつけて、夕方に慌てる正体

やることが複数あると、私たちはつい「来た順」「頼まれた順」「声をかけられた順」で手をつけてしまいます。一見、公平で正しいやり方に見えます。でも、この決め方には落とし穴があります。「すぐやるべきか」と「やる価値が大きいか」が、ごちゃ混ぜになっているのです。

とくに私たちは、「急ぎ」「今すぐ」と言われると、反射的に体が動いてしまいます。先輩に「これコピーして」と声をかけられると、つい手を止めてそちらをやってしまう。これは、目の前の“急かされるもの”に引っ張られている状態です。その結果、急かされないけれど本当に大事な仕事が、いつも後ろに追いやられてしまいます。

ここで、この講座でいちばん覚えて帰ってほしい背骨を先にお伝えします。優先順位は“来た順”でなく“重要度×緊急度”。緊急に追われて、重要を後回しにしない。この一文の意味が、読み終わる頃にはすっかり腹落ちしているはずです。

「緊急」と「重要」は、まったく別のものさし

落とし穴の正体は、「緊急」と「重要」を一緒くたにしていることでした。この2つは、まったく別のものさしです。

  • 緊急=締め切りがどれだけ近いか(いつまでにやらないといけないか)
  • 重要=成果や目標にどれだけつながるか(やらないと、誰がどれだけ困るか)

この2つは、別々に動きます。「急ぎだけど、大して重要じゃない用事」もあれば、「急ぎではないけれど、仕事を左右するほど重要な仕事」もある。たとえば先輩からのコピー(C)は急ぎですが、誰がやっても結果は同じで、重要度は高くありません。一方、来月の発表準備(B)は今日が締め切りではないけれど、あなたの評価と成長に直結する、とても重要な仕事です。

このことを、ずっと昔に言い当てた言葉があります。「緊急なものは重要ではなく、重要なものは決して緊急ではない」。これは、アイゼンハワーというアメリカの大統領が、1954年の演説で語ったことで広く知られている考え方です(ご本人は、ある大学の学長の言葉として紹介しています)。誰の言葉かはともかく、「急ぎ」と「大事」は別ものだというこの整理は、今のあなたの机の上にも、そのまま当てはまります。

ここで、いちばんありがちな誤解を先に潰しておきます。それは、「急ぎ(緊急)=大事(重要)」という思い込みです。「急ぎ」と言われると、つい「だから重要なんだ」と感じてしまいますが、急ぎかどうかと、大事かどうかは、別々に判断しなければいけません。

来た順だと、緊急ばかり追いかけて「重要」が残る

緊急と重要が別ものだと分かると、「来た順」のまずさが見えてきます。来た順・頼まれた順でこなしていくと、私たちはいつも緊急なものばかりを追いかけることになります。急かされるものに次々と反応しているうちに、急かされない重要な仕事(発表準備や、自分のスキルアップ)が、永遠に後回しになってしまうのです。

実際に、月曜の朝の5つのタスクを「来た順」でやってみましょう。まず、さっき頼まれた先輩のコピー(C)。次に、目の前にある取引先へのお礼メール(E)。そうこうしているうちに午前が終わり、上司に頼まれた会議資料(A)は昼すぎになって慌てて着手。そして、来月の発表準備(B)は、今日もまた手つかずのまま夕方を迎えます。急ぎのものはこなせても、いちばん大事なものが残る——これが「来た順」の正体です。

だから、順番の決め方を変える必要があります。「来た順」をやめて、さきほどの2つのものさし(重要度・緊急度)で決めるのです。「全部大事だから、優先順位なんてつけられない」と感じている人も大丈夫。次の章で2つのものさしを当てれば、ちゃんと分けられるようになります。

この章の確認(演習)

あなたが今日(または最近)、「来た順・頼まれた順」で手をつけてしまったタスクを、2〜3個書き出してみてください。そして、それぞれについて、「本当に緊急だったか(締め切りは近かったか)」「本当に重要だったか(成果につながったか)」を、一言ずつ振り返ってみます。

きっと、「急ぎだと思って先にやったけど、実はそんなに重要じゃなかった」というタスクが見つかるはずです。緊急と重要がズレていた経験を、自分の手で見つけられたら、この章はゴールです。

2つのものさし——「重要度」と「緊急度」

第1章で「来た順をやめて、2つのものさしで決めよう」とお伝えしました。この章では、その2つのものさし「重要度」と「緊急度」の使い方を、具体的に身につけます。

この章のゴール

この章を読み終えると、「重要度」と「緊急度」それぞれの意味を説明でき、手元のタスクを2つのものさしで測れるようになります。

優先順位を決める“ものさし”は、たった2本

優先順位を決めるのに必要なものさしは、たった2本だけです。

  • ① 重要度=その仕事が、どれだけ成果・目標(自分の役割、会社やお客さんへの価値)につながるか
  • ② 緊急度=締め切りが、どれだけ近いか(いつまでにやらないといけないか)

大事なのは、この2つがそれぞれ独立しているということです。だから、「緊急だけど重要でない」タスクもあれば、「重要だけど緊急でない」タスクもあります。タスクを見たら、この2本のものさしを別々に当てていきます。まとめて「なんとなく大事そう」で済ませないのがコツです。

緊急度の測り方:「いつまで?」で見る

まず、簡単な方の緊急度から。緊急度は、「いつまでにやらないといけないか」、つまり締め切りの近さで決まります。

「今日中」「今すぐ」なら緊急度は高い。「来月まで」「とくに期限はない」なら緊急度は低い。これは締め切りを確認すればわかるので、迷うことはあまりありません。タスクを見たら、まず「これ、いつまで?」と一度たずねてみてください。

重要度の測り方:「やらないと、誰がどれだけ困る?」で見る

迷うのは、いつも重要度の方です。重要度は、「その仕事をやらないと、誰がどれだけ困るか」「成果や目標に、どれだけつながるか」で測ります。

ここで注意したいのは、重要度を「自分がやりたいか・好きか」で決めないことです。基準は、あなたの好みではなく、上司や会社の目標、お客さんへの影響です。たとえば「整理整頓が好きだからフォルダ整理を先にやりたい」というのは、重要度ではなく好みの話。フォルダ整理は、やらなくてもすぐには誰も困らないので、重要度は低いと判断します。

では、5つのタスクに、2本のものさしを当ててみましょう。

タスク緊急度(いつまで?)重要度(やらないと誰が困る?)
A 会議資料高(今日15時)高(ないと会議が回らない)
B 発表準備低(3週間後)高(自分の評価と成長に直結)
C コピー高(今すぐ)低(誰がやっても同じ)
D フォルダ整理低(期限なし)低(すぐには困らない)
E お礼メール高(今日中)?(迷う)

ここで迷うのが、E(お礼メール)です。緊急度は「今日中」なので高い。では重要度は? 「たかがメール」と思えば低そうですが、取引先との関係づくりは、長い目で見れば大事です。こういう迷うタスクは、「やらないと、誰がどれだけ困るか」に立ち返って考えます。お礼メールは、送らないと相手に「無礼だな」と思われて、関係が少し冷えるかもしれない。しかも5分で終わる。だとすると、重要度はそこそこある、と見ておくのが安全です。このEの扱いは、次の章でもう一度考えます。

この章の確認(演習)

共通例の5つのタスク(A〜E)それぞれに、「緊急度=高/低」「重要度=高/低」を、自分でつけてみてください。表のとおりに写すのではなく、自分の言葉で「なぜ高いのか・低いのか」を考えながらつけるのがポイントです。

とくに、E(お礼メール)の重要度を、自分なりの理由つきで「高」か「低」か決めてみましょう。2本のものさしを別々に当てる感覚が、自分の手で身についたら、ゴールです。

4つの箱に分ける(重要度×緊急度のマトリクス)

2本のものさしが使えるようになりました。この章では、その2本を組み合わせて、タスクを「4つの箱」に分けます。ここまで来ると、机の上のごちゃごちゃが、すっきり整理されます。

この章のゴール

この章を読み終えると、重要度×緊急度の2軸で、手元のタスクを4つの箱に分類できるようになります。

2本のものさしを組み合わせると、4つの箱になる

重要度(高い・低い)と緊急度(高い・低い)を、縦と横に組み合わせてみましょう。すると、タスクは次の4つの箱に分かれます。

  • ① 緊急かつ重要(急ぎで、大事)
  • ② 重要だが緊急でない(大事だけど、急ぎではない)
  • ③ 緊急だが重要でない(急ぎだけど、大事ではない)
  • ④ 緊急でも重要でもない(急ぎでも、大事でもない)

たった2つの質問——「これ、急ぎ?」「これ、大事?」——を当てるだけで、どんなタスクも、必ずこの4つのどれかに入ります。

4つの箱(優先順位の地図)が表すもの

この4つの箱が、あなたの「優先順位の地図」になります。それぞれの箱が、どんな性格のタスクなのかを、表で一望してみましょう。

性格中身のイメージ
① 緊急かつ重要今すぐ対応すべき“火事”締め切り間近の重要な仕事、トラブル対応
② 重要だが緊急でない将来を作る“仕込み”発表準備、スキルアップ、計画、改善
③ 緊急だが重要でない急かされる“雑事”頼まれた雑務、すぐ返せる軽い連絡
④ 緊急でも重要でもないなんとなくの“暇つぶし”惰性で続けている作業、目的のない確認

ちなみに、この「重要度×緊急度の4つの箱」は、「アイゼンハワー・マトリクス」「緊急度・重要度マトリクス」とも呼ばれます。名前は覚えなくて大丈夫です。「タスクは、急ぎと大事の組み合わせで4つに分けられるんだな」と掴めれば十分です。

タスクを1つずつ、箱に置いてみる

では、5つのタスクを4つの箱に置いてみましょう。第2章でつけた「緊急度・重要度」をもとに振り分けると、こうなります。

入るタスク
① 緊急かつ重要A 会議資料(+E お礼メール)
② 重要だが緊急でないB 発表準備
③ 緊急だが重要でないC コピー
④ 緊急でも重要でもないD フォルダ整理

迷っていたE(お礼メール)は、緊急度が高く、重要度も「そこそこある」と見たので、①の隅あたりに置きます。迷ったときは、重要度を少し高めに見て、関係づくりや成果につながる方に寄せておくと、後で困りません。

どうでしょう。バラバラだった5つのタスクが、意味のある4つのグループに整理されました。同じ「やること」でも、どの箱に入るかで、この後の扱い(何から、どうやるか)がまったく変わってきます。それを決めるのが、次の第4章です。

手順をまとめておきます。

  1. 紙に十字を書く(縦=重要度、横=緊急度)
  2. タスクを1つずつ「急ぎ?」「大事?」の2問で判定する
  3. あてはまる箱に置く
  4. 全部置けたら、箱ごとに何個あるか眺める

この章の確認(演習)

紙(または、最後に紹介する4象限ワークシート)に十字を書いて、共通例の5つのタスク(A〜E)を4つの箱に置いてみてください。

そのうえで、いま自分が抱えている実際のタスクを3つ足して、同じ4つの箱に入れてみましょう。このとき、「全部①(緊急かつ重要)」に入れてしまわないよう注意です。本当に全部が急ぎで大事でしょうか。重要度と緊急度を、ほかのタスクと比べながら、相対的に見直してみてください。マトリクスに置く操作が自分の手でできたら、ゴールです。

着手順を決める——「重要だが緊急でない」を守る

4つの箱に分けられました。いよいよ、「何から、どう手をつけるか」という着手順を決めます。そして、この章には、この講座でいちばん伝えたい肝があります。

この章のゴール

この章を読み終えると、4分類に基づいて着手順を決められ、とくに後回しになりがちな「重要だが緊急でない仕事」を、後回しにしないための時間を計画(予定に確保)できるようになります。

箱ごとに「扱い」を決める(4つの動き)

4つの箱には、それぞれ決まった扱い方があります。箱ごとに、次のように動きます。

扱い方具体的には
① 緊急かつ重要すぐ、自分でやる今すぐ着手する。最優先
② 重要だが緊急でないいつやるか決めて、予定に入れる「水曜の午前」など、先に時間を確保する
③ 緊急だが重要でない手早く片づける・人に任せるサッと済ませる。任せられるなら任せる
④ 緊急でも重要でもない減らす・やめる思い切ってやめる。スキマ時間に回す

この4つの扱いは、英語の頭文字をとって Do(する)・Decide(決める)・Delegate(任せる)・Delete(消す)の「4つのD」とも呼ばれます。これも覚える必要はありません。「箱によって、すぐやる・予定に入れる・任せる・やめる、と動きが違う」と分かれば十分です。

いちばんの肝は、②「重要だが緊急でない」を守ること

ここが、この講座でいちばん大事なところです。4つの箱のうち、いちばん大切にしてほしいのは、②「重要だが緊急でない」の箱です。

なぜなら、②は締め切りが遠いぶん、緊急なもの(①や③)に追われて、いつも後回しにされてしまうからです。発表準備、スキルアップ、仕事の改善——どれも「やった方がいいのは分かっているけれど、今日じゃなくてもいい」と感じて、つい先延ばしにしてしまう。でも、あなたの将来の成果や成長を作るのは、まさにこの②なのです。

実はこの②、『7つの習慣』という本で有名なコヴィーさんが「第II領域」と呼んで、いちばん大事だと説いた場所です。コヴィーさんは、第II領域は「やらなければと分かっていても、緊急ではないから、ついつい後回しにしてしまう」けれど、「効果的な生き方ができる人は、ここに時間をかけている」と言っています。

だから、②は「時間が空いたらやろう」では、永遠にやれません。空いた時間は、たいてい緊急なものに食われてしまうからです。②を守る方法はひとつ。先に「いつやるか」を決めて、予定に入れて時間を確保すること。これが、優先順位づけの本当のゴールです。冒頭の背骨「緊急に追われて、重要を後回しにしない」とは、つまり、この②を守るということなのです。

来た順との違い:同じ5つのタスクが、こう変わる

では、5つのタスクに着手順をつけてみましょう。4つの箱の扱い方に沿って、こうなります。

タスクどうするか
A 会議資料午前のうちに、すぐ仕上げる
E お礼メール5分で、今日中に送る
C コピー5分で手早く。任せられるなら頼む
B 発表準備「水曜の午前に30分」と、今カレンダーに入れる
D フォルダ整理今日はやらない(金曜の手すきに回す、またはやめる)

第1章の「来た順」と比べてみてください。来た順では、昼すぎまで手つかずだった会議資料(A)が、今度は午前のうちに終わります。そして、いつも後回しだった発表準備(B)に、初めて「水曜の午前30分」という時間が確保されました。急かされるコピー(C)は手早く片づけ、急ぎでも大事でもないフォルダ整理(D)は、今日はやらないと決める。同じ5つのタスクなのに、結果がまるで変わります。

手順をまとめます。

  1. ①(緊急かつ重要)は、今すぐ着手する
  2. ②(重要だが緊急でない)は、「いつやるか」を具体的な日時で予定に入れる
  3. ③(緊急だが重要でない)は手早く・任せる、④(緊急でも重要でもない)は減らす・やめる
  4. 一日の終わりに、②に確保した時間が守れたかを振り返る

この章の確認(演習)

第3章で4つの箱に入れた共通例+自分のタスクに、着手順をつけてみてください。①からどう動くか、③④はどう減らすか、を考えます。

そして、いちばん大事な仕上げです。②(重要だが緊急でない)に入れたタスクを1つ選び、「いつ(曜日・時間)やるか」を、具体的に決めて書いてみましょう。「水曜の午前に30分」のように、予定として確保するのです。これができたら、この講座の肝を、自分の手で実行できたことになります。

まとめ:優先順位は“来た順”でなく“重要度×緊急度”

おつかれさまでした。「月曜の朝の、机の上の5つのタスク」という、たった1つの場面を、来た順だとどうなる→2つのものさしで測る→4つの箱に分ける→着手順を決める、と1段ずつ処理してきました。ここで全体を振り返ります。

  1. 来た順だと、大事な仕事が残る……「来た順・頼まれた順」は、急ぎと大事をごちゃ混ぜにした決め方。緊急に引っ張られて、重要な仕事(発表準備)が後回しになる。緊急と重要は、別ものです(第1章)。
  2. 2つのものさしで測る……重要度(やらないと誰がどれだけ困るか)と緊急度(いつまでか)を、別々に当てる。重要度は好みではなく、成果・目標への影響で測る(第2章)。
  3. 4つの箱に分ける……重要度×緊急度で、タスクを①緊急かつ重要/②重要だが緊急でない/③緊急だが重要でない/④緊急でも重要でもない、に分類する(第3章)。
  4. 着手順を決め、②を守る……①はすぐやる、②は予定に入れる、③は手早く・任せる、④は減らす。とくに、後回しになりがちな②「重要だが緊急でない」を、先に時間を確保して守る(第4章)。

この4つは、すべて1つの問いに戻ります。「『何から手をつける?』に、来た順ではなく、“重要度×緊急度”で、理由つきで答えられているか?」。この講座でいちばん覚えて帰ってほしいのは、このひと言です——優先順位は“来た順”でなく“重要度×緊急度”。緊急に追われて、重要を後回しにしない。これが身につくと、上司に「今日は何を優先する?」と聞かれたとき、「まず15時の会議資料、次に取引先への返信、発表準備は午後に30分取ります」と、理由つきで即答できるようになります。

明日の最初の一歩:明日の朝、仕事に取りかかる前に、手元のタスクを紙に書き出して、4つの箱に分け、着手順をつけてみてください。きれいにまとめる必要はありません。とくに、「重要だが緊急でない」に入ったものを1つ選び、「いつやるか」を予定に入れる。「来た順」をやめて、2つのものさしで決められたら、それが第一歩です。

その第一歩をすぐ踏み出せるように、今日の「4つの箱」をそのまま書き込める、重要度×緊急度の4象限ワークシート(テンプレート)を、無料でダウンロードできます。明日の朝、机の上のタスクを、このシートに書き出して分けてみてください。さらに、タスク管理や段取り、スケジュールの立て方をもっと深めたくなったら、その先の講座も用意されています。今日描いた「優先順位の地図」を土台に、一歩ずつ、仕事の進め方を自分のものにしていきましょう。

よくある質問

優先順位づけとは何ですか?

「どのタスクを・どの順でやるか」を、重要度と緊急度という2本のものさしで決めることです。来た順・頼まれた順という「なんとなく」をやめ、理由のある順番で仕事に取りかかれるようになることを指します。

「緊急」と「重要」はどう使い分けますか?

緊急は「いつまでにやらないといけないか(締め切りの近さ)」、重要は「やらないと誰がどれだけ困るか(成果・目標への影響)」です。この2つは別々に動くため、急ぎだからといって大事とは限らず、大事だからといって急ぎとは限りません。

4つの箱(マトリクス)への分類が難しく感じます。どうすればよいですか?

各タスクに対して「これ、急ぎ?」「これ、大事?」の2問だけを順番に当てれば、必ずどれかの箱に入ります。迷ったときは重要度を少し高めに見積もって、成果や関係づくりにつながる方向に寄せるのが安全です。

「重要だが緊急でない」タスクを後回しにしないコツはありますか?

「時間が空いたらやろう」と考えていると、空いた時間は緊急なものに食われて永遠に手がつきません。「水曜の午前30分」のように、具体的な日時を先にカレンダーへ入れて時間を確保することが、唯一の確実な方法です。

この講座は初めて優先順位の考え方を学ぶ人でも理解できますか?

はい。講座全体を通じて「月曜の朝の5つのタスク」という1つの場面だけを使い、来た順→2つのものさし→4つの箱→着手順、と1段ずつ処理する構成になっています。各章末には演習もあるので、読みながら実際に手を動かして身につけられます。

監修
マナビズ編集部

マナビズ(Manabiz)編集部。AIを活用した原稿制作に加え、人間によるレビューで品質を担保しています。 編集ポリシー

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