ロジックツリー入門 | マナビズ

ロジックツリー入門

ロジックツリー入門

上司から「自社サイトからの問い合わせを増やして」と任されたとき、あなたの周りには2種類の人がいます。思いついた打ち手(広告を出す・ページを直す…)にいきなり飛びついて動き出す人と、まず紙に1枚、課題を一番上に置いて枝分かれで分解してから「ここから手をつけます」と決める人です。違いは頭の良さでも経験でもありません。頭の中だけで考えるか、一度上から下へ分解して全体を見える化するか、それだけの差です。

「課題が大きすぎて、何から手をつければいいか分からない」「思いついた順にやって、考えが行き当たりばったりになる」「原因を考えると頭の中で堂々巡りして、漏れている気がする」「全体像は?と聞かれても、整理して見せられない」——心当たりがあるなら、それは課題を分解せず、頭の中だけで抱え込んでいるサインです。大きな課題を頭の中だけで抱えると、「アクセスが足りない話」と「来た人が問い合わせまで進まない話」がごちゃ混ぜになり、大事な観点が抜け、上司の「全体像は?」「なぜそこから?」に詰まってしまいます。

そこで使うのがロジックツリーです。ロジックツリーは、大きな課題を頭の中で抱え込まず、上から下へ枝分かれで分解して、手をつける場所を見えるようにする道具です。一番上に課題を置いて分解し、モレなく・ダブりなく2〜3階層まで掘り、効果の大きさ×着手しやすさで最初の1枝を選ぶ。たったこれだけで、行き当たりばったりや堂々巡りで止まらず、1枚の図で筋道を見せられるようになります。

この講座を読み終えたあなたは、次の3つができるようになります。

  1. ロジックツリーが「課題を一番上に置き、その下へ枝分かれで分解していく図」だと、使い道の違いに軽く触れながら説明できる
  2. 身近な大きな課題を1つ取り上げ、上から下へ2〜3階層に枝分かれで分解できる(枝はモレなく・ダブりなくを意識する)
  3. 分解した枝の中から、「効果の大きさ×着手しやすさ」で最初に着手する1つの枝を選べる

この講座は最後まで、「自社サイトからの問い合わせを増やす」という、たった1つの課題だけで説明します。同じ課題を、ロジックツリーとは何か→上から分解する→2〜3階層まで掘る→着手する枝を選ぶ、と順に組み上げていきます。ツリーは画像や複雑な記号を使わず、箇条書きの入れ子(インデント)で1枚に描きます。「ロジックツリーの1枚シートを無料でダウンロード」すれば各章の演習をそのまま埋められるので、これか紙とペンを手元に置いて読み進めてください。あわせて、枝を分けるときのモレなく・ダブりなくはMECE(kouza-013)、考え全体の組み立てはロジカルシンキング(kouza-010)で深められます。

この講座のポイント

  • ロジックツリーが「課題を一番上に置き、その下へ枝分かれで分解していく図」であり、使い道で呼び分けられることもある、と説明できる
  • 一番上の課題を、モレなく・ダブりなく(MECEを意識して)下の枝に分解できる
  • 上位の枝を、さらにその下の枝へと2〜3階層まで具体的に掘り下げられる
  • 分解した末端の枝の中から、最初に着手する1つの枝を「効果の大きさ×着手しやすさ」で選べる

ロジックツリーとは(課題を枝分かれで分解する図)

まずは、頭の中で堂々巡りするのと、上から枝分かれで分解するのとの違いを、目で見える形で手に入れましょう。

この章のゴール

この章を読み終えると、ロジックツリーが「課題を一番上に置き、その下へ枝分かれで分解していく図」であり、使い道で呼び分けられることもある、と説明できるようになります。

「全体像は?」「なぜそこから?」に詰まる正体

「問い合わせを増やして」と任されたとき、頭の中ではこんなことが起きています。「広告を出せばいいかな、いや、ページを直すべきか、SNSもやったほうが…」と、思いつきが次々に行き交って、結局どれから手をつけるか決まらない。考え始めても、「そもそもサイトに来る人が足りないのか、それとも来た人が問い合わせまで進まないのか、どっちの話だっけ」と分からなくなり、堂々巡りします。

この状態のまま、たまたま最後に思いついた打ち手から動き出すと、後から「全体像は?」「なぜそこから手をつけたの?」と聞かれても答えられません。問題は、あなたの能力ではありません。大きな課題を頭の中だけで抱えているせいで、要素が混ざり、抜けが見えなくなっているのです。

ここで背骨になる考え方を最初に渡します。大きな課題は、頭の中で抱え込まず、上から下へ枝分かれで分解すると、手をつける場所が見える。 頭の中で堂々巡りするのは、分解せずに抱え込んでいるサインです。それを紙の上に出してあげれば、全体像も抜けも一目で分かるようになります。

ロジックツリー=一番上に課題、下へ枝分かれで分解する図

ロジックツリーとは、取り組む課題を一番上に置き、その下へ細かい要素を枝分かれでつないでいく図です。木が1本の幹から枝・葉へ分かれていくように、大きな課題を、それを構成する小さな要素へとツリー状に分けていきます。下へ降りるほど具体的になり、横に並んだ枝を合わせると、上の枝(全体)に戻ります。名前は、論理的に(Logic)考えるために、木(Tree)の形に分解することから来ています。ロジカルシンキングや問題解決の場面で使われてきた、考えるための道具です。

実際に、共通例で描いてみましょう。頭の中での堂々巡りと、ロジックツリーの違いはこうです。

頭の中(分解なし)……「広告かな、ページ直しかな、SNSもやるか」と思いつきが行き交い、何が全体で何が部分かも分からないまま、堂々巡りする。

ロジックツリー(分解あり)……紙の一番上に課題を1つ置き、その下に枝を分ける。

問い合わせを増やす
 ├ 訪問数を増やす
 └ 問い合わせ率を上げる(来た人が問い合わせまで進む割合)

たったこれだけで、「問い合わせを増やす」という大きな課題が、「サイトに来る人を増やす話」と「来た人が問い合わせまで進む話」の2つでできている、と見えてきます。頭の中で混ざっていた話が、紙の上で分かれて並ぶのです。これがロジックツリーの正体です。きれいな図を描くことが目的ではありません。頭の中にあったものを上から下へ分けて、全体像と抜けを目で見えるようにする、それが本体です。

使い道で呼び分けられることもある(軽く)

ロジックツリーは、使い道によって呼び分けられることがあります。「何で構成されているか」を分けるとき、「なぜそうなっているのか」と原因を掘り下げるとき、「どうすれば良いか」と打ち手を出すとき——このように、何を分解したいかで使い分けます。売上などの目標を分解する使い方をする人もいます。

ただ、この講座で覚えてほしいのは呼び名ではありません。大事なのは、どんな課題でも「一番上に置いて、上から下へ枝分かれで分解する」という同じ働きのほうです。呼び名は後からついてくるものなので、ここでは「使い道で呼び分けることもあるんだな」と軽く知っておけば十分です。これ以降は、「問い合わせを増やす」という1つの課題を、上から分解する→深く掘る→1枝を選ぶ、と組み上げていきます。

ここでよくあるつまずきを、先に潰しておきます。1つ目は、一番上の課題を置き忘れて、いきなり細かい打ち手(「広告を出す」など枝の末端)から書き始めてしまうこと。これだと全体像が描けません。まず一番上に課題を1つ置くのが先です。2つ目は、ツリーを「きれいな図を描くこと」だと誤解して、見た目に凝り中身の分解が進まないこと。図の美しさではなく分解の中身に集中します。3つ目は、一番上が「増やせたらいいな」という願望止まりで下に分解できないこと。「増やす」と課題の形にすれば、その下を分けられます。

この章の確認(演習):共通例「問い合わせを増やす」を、紙(またはシート)の一番上に1つ置いてください。その下に、思いつく枝を2〜3本、箇条書きの入れ子で書き出してみます。この段階では、分け方の良し悪しは問いません。まずは頭の中にあったものを紙に出す、その体験ができたらゴール達成です。

上から分解する(モレなく・ダブりなく枝を分ける)

第1章で枝を出してみました。次は、その枝の「分け方」に良し悪しがあることを知り、整えます。

この章のゴール

この章を読み終えると、一番上の課題を、モレなく・ダブりなく(MECEを意識して)下の枝に分解できるようになります。

枝の分け方には良し悪しがある

第1章で枝を出してもらいましたが、枝の出し方は何でもよいわけではありません。良くない分け方には2つの落とし穴があります。

1つは、枝どうしが重なってしまう(ダブり)こと。重なった枝は同じ話を二度数えることになり、考える手間も二重になります。もう1つは、枝を全部足しても上の枝に戻らない(モレ)こと。足りない枝があると、大事な観点を丸ごと見落とします。たとえば「問い合わせを増やす」の下に「広告を出す」「ページを直す」「SNSをやる」と並べたとします。一見たくさん出ているようでいて、「広告」と「SNS」は集客という意味で重なりかけている(ダブり)し、「来た人が問い合わせまで進むか」という話はどこにも入っていない(モレ)。これでは全体像になりません。

モレなく・ダブりなく=MECEを合言葉にする

良い分け方は、その逆です。横の枝どうしが重ならず(ダブりなし)、足すと上の枝に戻る(モレなし)。 これをひと言でモレなく・ダブりなく、頭文字でMECEと呼びます。枝を分けたら、「重なっていないか」「足すと上に戻るか」を確かめる。これが、ロジックツリーを整えるときの合言葉です。

この講座では、MECEを「枝を分けるときの合言葉」として使うところまでにとどめます。MECEそのものの考え方をもっと深く知りたい方は、MECE(kouza-013)で扱っているので、そちらで深めてください。ここでは「重ならず、足すと上に戻る」と覚えておけば十分です。

1つの切り口(ものさし)で分ける

では、どうすれば重なりも抜けも出にくくなるのか。コツは、1回の分解で、切り口(ものさし)を1つに絞ることです。切り口を決めずに思いつきで枝を並べると、ある枝は「集客の手段」、別の枝は「ページの中身」…と、ものさしがバラバラになって、重なりや抜けが出ます。

共通例で見てみましょう。「問い合わせを増やす」は、こう分けると整います。

問い合わせを増やす
 ├ 訪問数を増やす
 └ 問い合わせ率を上げる

これは「問い合わせ数 = 訪問数 × 問い合わせ率」という関係から分けています。サイトに来た人の数(訪問数)と、来た人が問い合わせまで進む割合(問い合わせ率)。この2つを掛け合わせると、全体(問い合わせ数)に戻ります。しかも「来る人の数」と「進む割合」は別物なので、重なりません。足すと(掛け合わせると)上に戻り、互いに重ならない——これが整った分け方です。

一方、第2章の冒頭で見たNG版「広告を出す/ページを直す/SNSをやる」は、いきなり打ち手を並べてしまっています。これだと切り口がバラバラで、ダブり(広告とSNS)もモレ(来た人が進む話)も出る。打ち手を出すのはもっと後です。その前にまず、「どこに問題があるのか(訪問数なのか、問い合わせ率なのか)」を、1つの切り口で分ける。打ち手の手前に、この一段があります。

ここでのつまずきは3つ。切り口を決めずに思いつきで枝を並べてしまう、1回の分解で2つの切り口を混ぜてしまう、打ち手を最初から並べてその手前の「どこが問題か」を飛ばしてしまう。どれも「切り口を1つに決めて、足すと上に戻るか・重なっていないかを確かめる」で防げます。

この章の確認(演習):第1章で書き出した枝を見直してください。「足すと上の枝に戻るか(モレなし)」「枝どうしが重なっていないか(ダブりなし)」を1回点検します。そのうえで、思いつき順に並んだ枝を、1つの切り口に揃えた2〜3本の枝に整え直してみましょう。1つのものさしで分け直せたら、ゴール達成です。

2〜3階層まで掘る(枝の先をさらに分解する)

上から1段、整った枝を分けられました。でも、それだけではまだ動けません。各枝を、もう一段、もう一段と掘っていきます。

この章のゴール

この章を読み終えると、上位の枝を、さらにその下の枝へと2〜3階層まで具体的に掘り下げられるようになります。

1階層では大ざっぱすぎて手をつけられない

第2章で分けた「訪問数を増やす」を見てください。整ってはいますが、これだけでは、明日から何をすればいいか決まりません。「訪問数を増やす」と言われても、検索で増やすのか、広告で増やすのか、紹介で増やすのか、まだ大ざっぱだからです。

そこで、各枝を「これは何で構成されているか」「なぜそうなっているか」で、もう一段、さらにもう一段と下へ掘ります。1階層で止めてしまうと、大ざっぱな枝のまま動き出すことになり、結局また「何から手をつける?」に戻ってしまいます。

末端が「明日から手をつけられる」具体さになるまで/深さは2〜3階層が目安

どこまで掘るか。目安は、末端の枝が「明日から手をつけられる」具体さになることです。ビジネスは行動して初めて成果になるので、末端が「これなら明日できる」というところまで来たら、そこで止めます。

掘る深さは、2〜3階層くらいが1つの目安です。浅すぎると、さきほどの「訪問数を増やす」のように大ざっぱで行動に落ちません。逆に深く掘りすぎると、枝が増えすぎて全体像を見失い、使いこなせなくなります。「浅すぎず、増えすぎる手前で止める」と覚えておけば十分で、何階層が正解と決まっているわけではありません。掘っている途中も、前章の「1つの切り口」「モレなく・ダブりなく」は保ち続けます。

共通例を2〜3階層まで掘ると、こうなります。

問い合わせを増やす
 ├ 訪問数を増やす
 │ ├ 検索からの訪問
 │ ├ 広告からの訪問
 │ └ SNS・紹介からの訪問
 └ 問い合わせ率を上げる
   ├ フォームの入力しやすさ
   └ 説明の分かりやすさ

「訪問数を増やす」は「検索/広告/SNS・紹介」という来る経路で分け、「問い合わせ率を上げる」は「フォームの入力しやすさ/説明の分かりやすさ」で分けました。ここまで来ると、末端の「フォームの入力しやすさ」あたりは、もう「明日、入力項目を数えて減らせないか見てみる」と動けそうです。1階層の「訪問数を増やす」では動けなかったのに、掘り下げると手をつけられる具体さになる——これが掘る意味です。

つまずきも先に潰しておきます。1階層で止めて大ざっぱな枝のまま動こうとする、逆に深く掘りすぎて枝が膨大になり収拾がつかなくなる、下の階層で切り口がブレて上の枝と関係のない枝を生やす。「末端が手をつけられる具体さになるまで/増えすぎる手前で止める/下の階層でも1つの切り口を保つ」で防げます。

この章の確認(演習):第2章で整えた枝のうち、1本を選んでください。その下を、もう1〜2階層、箇条書きの入れ子で掘ってみます。掘れたら、末端の枝が「明日から手をつけられる」具体さになっているか確かめましょう。まだ大ざっぱならもう1段、増えすぎていたらそこで止める。末端が「これなら明日できる」になったら、ゴール達成です。

枝から着手する1つを選ぶ(インパクト×着手しやすさ)

全体が見え、末端まで掘れました。最後に、その中から「最初に手をつける1枝」を選びます。

この章のゴール

この章を読み終えると、分解した末端の枝の中から、最初に着手する1つの枝を「効果の大きさ×着手しやすさ」で選べるようになります。

全部に同時に手はつけられない——最初の1つを選ぶ

ツリーで全体が見えると、「やれそうなこと」がいくつも見えてきます。検索からの訪問を増やす、広告を増やす、フォームを入力しやすくする…。でも、全部に同時に取りかかることはできません。時間も手も限られているからです。ロジックツリーで全体が見えるよさは、ここで効きます。どこから手をつければ課題がいちばん前に進むかを見比べて、最初の1つを選べるのです。

ものさしは2つ=インパクト×着手しやすさ

最初の1枝を選ぶときのものさしは、2つです。

1つ目はインパクト(効果の大きさ)。その枝を動かすと、課題(問い合わせを増やす)がどれだけ前に進むか。2つ目は着手しやすさ。今すぐ取りかかれるか、手間やコストが小さいか。この2つで末端の枝を見比べます。

共通例の末端の枝で見てみましょう。

  • 「広告を増やす」……効果は大きいかもしれませんが、予算の承認が要るので、今週すぐには着手しにくい。
  • 「フォームを入力しやすくする」……効果はそこそこでも、入力項目を減らすくらいなら今週すぐ自分で着手できる。
  • 「検索からの訪問を増やす」……効果は中くらい、着手にはある程度の準備が要る。

こうして並べると、片方のものさしだけでは決められないと分かります。効果の大きさだけで選ぶと「広告を増やす」を選んでしまい、予算承認待ちでいつまでも動けない。着手しやすさだけで選ぶと、効果の小さい枝ばかりやって課題が進まない。だから、両方が高い「効果が大きく、すぐ着手できる」枝を探します。この例なら、まず「フォームを入力しやすくする」から始めると、今週中に手応えが出て、次の枝に進みやすくなります。

描いて満足せず、1枝に○を付けて行動に移す

ここがいちばん大事です。ロジックツリーは「考えるための地図」であって、描くこと自体がゴールではありません。きれいなツリーが描けても、どの枝から手をつけるか決めずに終われば、課題は進みません。描いて満足せず、最初の1枝に○を付けて行動に移すまでがワンセットです。

選んだら、その枝に○を付けてください。「フォームを入力しやすくする、ここから着手する」と決める。上司に聞かれても、「全体像はこの図です。問い合わせ数は訪問数×問い合わせ率で、まずは効果が大きく今週すぐ着手できる、フォームの入力しやすさから手をつけます」と、1枚の図で筋道を見せられます。導入で詰まっていた「全体像は?」「なぜそこから?」に、これで答えられるようになりました。

選んだ枝について、原因をさらに掘って打ち手まで整理していく段階は、この講座の先にあります。分解した枝(原因)を打ち手まで整理するなら、問題解決(kouza-014)で深められます。この講座は「最初の1枝に○を付けて動き出す」ところまでを型にします。

つまずきは3つ。描いただけで満足し、どの枝から着手するか決めずに終わる。効果の大きさだけで選んで着手しにくい枝でいつまでも動けない。着手しやすさだけで選んで効果の小さい枝ばかりやる。「必ず1枝に○を付ける/効果と着手しやすさの両方で見る/両方が高い枝から始める」で防げます。

この章の確認(演習):第3章で掘った末端の枝を、3〜4本挙げてください。それぞれを「インパクト(大/小)」「着手しやすさ(高/低)」でざっくり評価します。片方だけで選ばず、両方が高い枝を探してください。見つかったら、その1枝に○を付け、「ここから着手する」と決めます。最初の一手を1つに絞れたら、ゴール達成です。

まとめ:上から枝分け、ひとつに○

おつかれさまでした。「自社サイトからの問い合わせを増やす」という、たった1つの課題を、ロジックツリーとは何か→上から分解する→2〜3階層まで掘る→着手する1枝を選ぶ、と1段ずつ組み上げてきました。道のりを振り返ります。

  1. ロジックツリーとは……課題を一番上に置き、その下へ枝分かれで分解していく図。頭の中で堂々巡りしていたものを紙に出すと、全体像と抜けが一目で見える(第1章)。
  2. 上から分解する……モレなく・ダブりなく(MECE)を合言葉に、1つの切り口で分ける。「問い合わせ数=訪問数×問い合わせ率」のように、足す(掛け合わせる)と上に戻り、重ならない形に(第2章)。
  3. 2〜3階層まで掘る……1階層では大ざっぱすぎる。末端が「明日から手をつけられる」具体さになるまで、増えすぎる手前で掘り下げる(第3章)。
  4. 最初の1枝を選ぶ……末端の枝をインパクト×着手しやすさで見比べ、両方が高い枝に○を付けて行動に移す(第4章)。

この4つは、すべて1つの考え方に戻ります。大きな課題は、頭の中で抱え込まず、上から下へ枝分かれで分解すると、手をつける場所が見える。 行き当たりばったりや堂々巡りで止まっていたのは、能力の問題ではなく、頭の中だけで抱え込んでいたからでした。1枚描けば、上司の「全体像は?」「なぜそこから?」に1枚の図で答えられます。この講座でいちばん覚えて帰ってほしいのは、このひと言です——上から枝分け、ひとつに○

明日の最初の一歩:明日いちばん大きく感じている課題を1つ選んでください。「残業を減らす」「解約を減らす」など、何でもかまいません。紙の一番上にその課題を書いて、その下へ枝を2〜3本、さらにもう1階層だけ分解してみます。頭の中だけで考えず、まず1枚描く。それだけで、手をつける場所が見えて、「全体像は?」に詰まらなくなります。

この一歩を後押しするために、「ロジックツリーの1枚シートを無料でダウンロード」できます。一番上の課題欄→第1階層の枝欄(2〜3本)→第2〜3階層の枝欄→各末端の枝を「インパクト(大/小)」「着手しやすさ(高/低)」で評価する欄→最初に○を付ける1枝欄、と並んでいるので、上から順に埋めるだけで、今日学んだ4手順がそのまま1枚になります。

最後に、さらに深めたい方への案内です。本講座は「大きな課題を上から下へ枝分かれで分解し、着手する1つの枝を選ぶ」プロセスに絞っています。枝を分けるときのモレなく・ダブりなくはMECE(kouza-013)、分解した枝(原因)を打ち手まで整理する段階は問題解決(kouza-014)、考え全体の組み立てはロジカルシンキング(kouza-010)で深められます。

よくある質問

ロジックツリーとは何ですか?

取り組む課題を一番上に置き、その下へ細かい要素を枝分かれでつないでいく図です。大きな課題を頭の中で抱え込まず、上から下へ分解して全体像と手をつける場所を見えるようにする道具です。

MECEとはどういう意味ですか?

「モレなく・ダブりなく」の頭文字です。枝を分けたとき、横の枝どうしが重なっておらず(ダブりなし)、すべての枝を足すと上の枝に戻る(モレなし)状態を指します。枝を整えるときの合言葉として使います。

何階層まで掘り下げればよいですか?

2〜3階層が目安です。末端の枝が「明日から手をつけられる」具体さになったところで止めます。浅すぎると行動に落ちず、深すぎると枝が増えすぎて全体像を見失うため、増えすぎる手前で止めることが大切です。

着手する枝はどうやって選びますか?

インパクト(効果の大きさ)と着手しやすさの2つで末端の枝を見比べます。どちらか一方だけで選ぶのではなく、両方が高い枝を探して最初の1枝に○を付けます。

ロジックツリーを描いただけでは意味がないですか?

はい、描いて満足せず、最初の1枝に○を付けて行動に移すまでがワンセットです。きれいなツリーが描けても着手する枝を決めずに終われば課題は前に進みません。

監修
マナビズ編集部

マナビズ(Manabiz)編集部。AIを活用した原稿制作に加え、人間によるレビューで品質を担保しています。 編集ポリシー

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