議事録が苦手な新人へ|全部書かなくていい「3点メモ」の型とコピペテンプレ|マナビズマガジン
ビジネススキル

議事録が苦手な新人へ

全部書かなくていい「3点メモ」の型とコピペテンプレ

会議が終わった。ノートは埋まっているのに、何を書けばいいのか分からない。
発言を追いかけるだけで精一杯で、気づけば話が3つ先に進んでいる——。

もしそうなっているなら、あなたの記憶力やタイピング速度の問題ではありません。
議事録が書けない原因は、ほぼ「全部書こうとしている」ことにあります。 議事録は録音の書き起こしではないので、拾う情報を絞れば、その瞬間からラクになります。

この記事では、①なぜ書けないのか、②何を拾えばいいのか、③会議中と会議後の手順、④そのままコピペで使えるテンプレまで、初めての議事録でも詰まらないようにまとめました。

🎓 コーチ・マナ:「伴走役のマナです。議事録って、新人が最初に任される仕事なのに、誰もやり方を教えてくれないんですよね。でも大丈夫、拾うのは3つだけです。それが分かると、会議中に余裕が生まれますよ。」


なぜ議事録が書けないのか──あなたのせいではない4つの理由

理由1:「全部書かないといけない」と思っている

いちばん多い原因です。発言をすべて記録しようとすると、当然追いつきません。しかも全部書いた議事録は、後で誰も読みません。読み手が知りたいのは「で、何が決まったの?」だけです。

理由2:会議中に完成させようとしている

会議中にきれいな文章を作ろうとすると、書くことに意識が奪われて話が聞けなくなります。会議中はメモ、清書は会議後。この分業ができていないと、両方が中途半端になります。

理由3:専門用語や背景が分からず、意味を取れない

新人が議事録で苦しむ最大の壁はこれです。単語は聞こえるのに意味が分からないので、書き取れない。これは経験の問題であって、能力の問題ではありません(対処法は後述します)。

理由4:「決まったこと」と「まだ検討中」の区別がついていない

議事録でいちばんやってはいけない失敗が、検討中の案を「決定」として書いてしまうこと。後で「そんなこと決めてない」となり、手戻りが起きます。区別の仕方も後で示します。

【Point】議事録の目的は「会議を再現すること」ではなく「次に動くための記録を残すこと」。この一点が分かると、書く量は3分の1になる。


発想の転換:議事録は「書き起こし」ではなく「決まったことの記録」

議事録を読む人が知りたいのは、次の3つだけです。

読み手が知りたいこと 議事録に書くこと
何が決まったのか 決定事項
誰が何をいつまでにやるのか ToDo(担当・期限つき)
決まらなかったことは何か 持ち越し(次回への宿題)

逆に言えば、この3つ以外は書かなくていい。雑談も、結論に至らなかった意見の応酬も、原則として不要です。

【用語】ToDo(アクションアイテム):会議の結果として発生した「やること」。議事録では必ず担当者と期限をセットで書きます。「検討する」だけで担当も期限もないToDoは、ほぼ実行されません。

🎓 コーチ・マナ:「“3つだけ拾えばいい”と分かると、会議中に聞く余裕が生まれます。余裕ができると、分からない用語にも気づける。すると質問できる。いい循環に入りますよ。」


manabiz式「議事録4ステップ」──会議前・中・後で分ける

1準備議題とテンプレを先に開いておく
2メモ会議中は決定・ToDo・持ち越しの3点だけ
3整形会議後15分以内に清書する
4確認出席者に確認をもらってから配布
会議中に完成させようとしない

ステップ1:会議前に「議題とテンプレ」を開いておく

議事録が苦手な人ほど、丸腰で会議に入っています。開始前にアジェンダ(議題)を見て、テンプレの見出しだけ先に作っておく。これだけで、会議中は空欄を埋める作業になります。

議題が事前に共有されていない場合は、前日か当日朝に「本日の議題を教えていただけますか。議事録の準備をしておきます」と聞けば十分です。新人からのこの一言は、まず歓迎されます。

ステップ2:会議中は「3点」だけ拾う(清書しない)

会議中に書くのは、決定・ToDo・持ち越しの3つに関わる発言だけ。文章にせず、単語の羅列で構いません。

拾うべき発言には、分かりやすい合図があります。

  • 「じゃあ〜ということで」「〜で進めましょう」 → 決定事項
  • 〜さん、お願いします」「来週までに」 → ToDo
  • 次回までに考えておきましょう」「一旦持ち帰り」 → 持ち越し

【Point】この3つの合図が出た瞬間だけ、集中して書く。それ以外の時間は「聞く」に使う。ずっと書き続けようとするから追いつかなくなる。

ステップ3:会議後15分以内に整形する

記憶が新しいうちに清書します。翌日に回すと、自分のメモが解読できなくなるのが議事録の恐ろしいところです。15分で終わらせる前提なので、完璧を目指さず、テンプレの穴を埋めるだけにします。

ステップ4:出席者に確認をもらってから配布する

新人の議事録は、配る前に上司か先輩に1回見てもらうのが安全です。とくに決定事項の書き方は、認識がズレていると事故になります。

送るときの一言はこれで十分です。

「本日の議事録を作成しました。決定事項の認識に相違がないかご確認いただけますでしょうか。問題なければ関係者へ共有します。」


よくある2つの場面|Before / After

ケースA:発言を全部書こうとして追いつかない

初めての定例会議で記録係を任された。発言をすべて書き取ろうとするが、話す速度に追いつかず、気づけば議論は3つ先に進んでいる。

Before

全発言を書き取ろうとしてノートは埋まるが、後で読み返しても「何が決まったのか」が分からない。会議中は書くのに必死で、内容がまったく頭に入っていない。(拾う情報を絞れていない)

After

決定・ToDo・持ち越しの3点が出た瞬間だけ集中して単語でメモ。残りの時間は聞くことに使えるので、分からない用語にもその場で気づける。会議後15分でテンプレの穴を埋めて完成。(絞ったから余裕が生まれる)

ケースB:検討中の案を「決定」と書いてしまった

会議で「A案でいきましょうか」という発言があった。決まったと判断して議事録に決定事項として書き、関係者へ配布した。

Before

後日「あれはまだ決めていない」と指摘され、配布先へ訂正の連絡。決定事項が独り歩きし、動き出していた作業も差し戻しに。(曖昧なまま書いた)

After

その場で「確認させてください。〇〇はこの場での決定という理解でよろしいですか」と聞き、決定と持ち越しを分けて記載。配布前に上司へ一度確認してもらう。(確認は記録係の役目)


そのままコピペで使える|議事録テンプレート

【会議名】〇〇定例/〇〇キックオフ
【日時】2026年8月3日(月)10:00〜11:00
【場所】会議室A / オンライン
【出席者】山田部長、佐藤さん、鈴木さん、(記録:自分の名前)

■ 決定事項
・〇〇の方針は A案 で進める
・公開日は 8月20日 とする

■ ToDo(担当/期限)
・見積もりの再取得 … 佐藤さん/8月7日(木)まで
・原稿の初稿作成 … 自分/8月10日(日)まで

■ 持ち越し(次回までに検討)
・予算の追加申請をするか
・〇〇社への依頼範囲

■ 補足・共有事項
・先方の担当者が9月に交代予定

【Point】決定事項とToDoは必ず分ける。「やることが決まった」だけでは動かない。誰が・いつまでにが入って初めてToDoになる。


分からない・聞き取れないときのフレーズ集

新人が議事録でつまずく本当の理由は、たいてい「用語が分からない」ことです。その場で解決するためのフレーズを用意しました。

場面 そのまま言えるフレーズ
用語が分からない 「議事録に残したいので、〇〇という言葉の意味を教えていただけますか
決定かどうか曖昧 「確認させてください。〇〇はこの場での決定、という理解でよろしいですか
担当・期限が不明 この件の担当と期限を確認させてください
聞き逃した 「申し訳ありません、いまの部分をもう一度お願いできますか。議事録に残したいです」
会議後に確認 「議事録をまとめる中で1点だけ曖昧な箇所がありました。〇〇はA案とB案のどちらで確定でしょうか

【解説】どれも「議事録に残したいので」を頭につけているのが要点です。個人的な無知の告白ではなく、記録の正確性のための確認になるため、会議の場でも聞きやすくなります。実際、決定事項の確認は記録係の役目そのものです。

🎓 コーチ・マナ:「“聞き返すのは失礼”と思いがちですが、逆です。曖昧なまま書かれた議事録のほうが、よっぽど迷惑なんです。その場で確認してくれる新人は、むしろ信頼されますよ。」


やりがちな失敗と回避法

やりがちな失敗 何が起きるか 回避法
発言を全部書こうとする 追いつかず、肝心の決定を取りこぼす 決定・ToDo・持ち越しの3点だけ拾う
検討中の案を決定として書く 「そんなこと決めてない」と手戻りが発生 その場で「決定という理解でよいか」を確認
ToDoに担当・期限がない 誰も動かず、次回に同じ議論を繰り返す 「誰が・いつまでに」を必ずセットで書く
翌日以降に清書する 自分のメモの意味が分からなくなる 会議後15分以内に整形する
確認なしで全社に配布 誤りが公式記録として残る 配布前に上司・先輩に1回見せる
誰の発言かを細かく書きすぎる 犯人探しの資料に見えてしまう 原則は「会議として何が決まったか」で書く

まとめ:議事録は「速く書く力」ではなく「絞る力」

  • 議事録が書けないのは、記憶力ではなく全部書こうとしているから。
  • 拾うのは 決定事項・ToDo・持ち越し の3点だけ。
  • 会議中はメモ、会議後15分で清書。その場で完成させようとしない。
  • ToDoには必ず担当と期限を入れる。曖昧な点はその場で確認する。
  • 新人のうちは、配布前に一度見てもらうのが最も安全。

次の会議では、まず上のテンプレをコピーして、見出しだけ先に作ってから席に着いてみてください。それだけで、書く量も緊張も半分になります。

なお、議事録で拾ったToDoを実際に回す段階でつまずくならタスク管理ができない新人へ、会議中に「聞くのが怖い」が先に立つなら質問できない新人へもあわせてどうぞ。決定事項を上司に共有する場面は報連相ができない新人へが使えます。

よくある質問

議事録は会議の発言を全部書かないといけませんか?

いいえ。議事録は録音の書き起こしではありません。読み手が知りたいのは「決定事項」「ToDo(担当と期限)」「持ち越し」の3点だけです。この3つ以外は原則として書く必要がなく、全部書こうとするほど肝心の決定を取りこぼします。

会議中に書ききれず、話に追いつけません。どうすればいいですか?

会議中に清書しようとしているのが原因です。会議中は単語の羅列でメモを取り、清書は会議後15分以内に行う、と分けてください。「〜で進めましょう」(決定)、「〜さんお願いします」(ToDo)、「次回までに」(持ち越し)という合図が出た瞬間だけ集中して書き、それ以外は聞くことに使います。

専門用語が分からず、意味が取れないまま書いています。

その場で確認して構いません。「議事録に残したいので、〇〇という言葉の意味を教えていただけますか」と前置きすれば、個人の無知の告白ではなく記録の正確性のための確認になります。曖昧なまま書かれた議事録のほうが、後の手戻りを生みます。

決定事項かどうか分からない発言は、どう書けばいいですか?

その場で「確認させてください。〇〇はこの場での決定という理解でよろしいですか」と聞くのが最善です。確認できなかった場合は決定事項に書かず、「持ち越し」または「補足」に分けて記載します。検討中の案を決定として書くのが、議事録で最も事故につながる失敗です。

議事録はいつまでに提出すべきですか?

清書は会議後15分以内、共有は当日中が目安です。翌日以降に回すと自分のメモが解読できなくなり、作業時間がかえって伸びます。新人のうちは、配布前に上司や先輩に一度確認してもらうと安全です。

ToDoの書き方で気をつけることはありますか?

担当者と期限を必ずセットで書くことです。「見積もりを再取得する」だけでは誰も動かず、次回に同じ議論を繰り返します。「見積もりの再取得 … 佐藤さん/8月7日(木)まで」のように、誰が・いつまでにを明記してください。

監修
マナビズ編集部

マナビズ(Manabiz)編集部。AIを活用した原稿制作に加え、人間によるレビューで品質を担保しています。 編集ポリシー

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