Q.
配布数に対して実際に回答が得られた割合を表す「回収率」が低いとき、結果の解釈で特に注意すべきことはどれか。
解説まとめ
正解はDです。回収率が低いと、回答してくれた人と回答しなかった人の間で考え方や属性が異なり、結果が偏るおそれがあります。これを無回答による偏り(非回答バイアス)と呼びます。たとえば関心の高い人だけが答えると、全体より肯定的または否定的に偏ることがあります。回収率が低い調査の結果は、この偏りを念頭に慎重に解釈する必要があります。回収率は結果の信頼性に関わる重要な情報です。
ポイント
この設問の核心は「回収率の低さは偏りのサイン」という見方です。答えた人だけの傾向が全体の傾向とずれている可能性を疑います。人数を集めること以上に、誰が答えなかったかを意識することが大切です。
ワンポイントアドバイス
回収率が低かったときは、結果を一般化する前に「どんな人が答えなかったか」を考えてみましょう。可能なら回答者の属性が母集団に近いかを確認すると効果的です。回収率を報告に添えると、結論の確からしさを正しく伝えられます。
解説詳細
無回答による偏り(非回答バイアス)
回収率は、配布数に対して回答が得られた割合を示し、低いほど無回答の人が多いことを意味します。問題は、回答した人と回答しなかった人で、関心や属性、意見の傾向が異なる場合があることです。たとえば強い不満を持つ人や、逆に熱心なファンだけが答えると、全体の声からずれた結果になります。これを非回答バイアスと呼び、回収率が低い調査ほど影響を疑う必要があります。
他の選択肢がなぜ誤りか
Aの「平均値だけ見れば十分」は、偏りの問題を平均では解決できないため誤りです。Bの「回収率は信頼性と無関係」は、無回答による偏りを無視しており誤りです。Cの「回収率が低いほど代表性が高まる」は逆で、回収率が低いほど偏りのリスクが増し代表性は下がりやすくなります。回収率の低さで非回答バイアスに注意すると示すDが正解です。