Q.
リテンション分析で見落とされがちな「生存者バイアス」に当たる例として最も適切なものはどれですか。
解説まとめ
正解はDです。今も残っている顧客(生存者)だけに満足度を尋ねると、すでに離脱した不満層が標本から抜け落ち、全体を実態より良く見積もってしまいます。これが生存者バイアスです。解約者アンケートやコホート比較、複数指標の観測はバイアスを生む例ではなく、むしろ実態把握に役立つ手法です。
ポイント
この問題の核心は、「残った人だけ」を見ると都合のよい結論に偏るという点です。離脱者は分析対象から消えやすく、満足度や継続意向を高く見せます。継続率を正しく捉えるには、離れた人の存在を意識して標本の偏りを補う必要があります。
ワンポイントアドバイス
満足度や利用実感を測るときは、現役ユーザーだけでなく、離脱した顧客の声も別枠で集めてみましょう。両者を並べると、生存者だけでは見えない不満や離脱の真因が浮かびます。「誰が標本から抜けているか」を最初に確認する習慣が効果的です。
解説詳細
なぜDが正解か
生存者バイアスは、最後まで残った対象だけを見て全体を判断してしまう偏りです。継続中の顧客だけに満足度を聞けば、不満を抱えてすでに去った顧客の声が含まれないため、満足度は実態より高く出ます。それをもってサービス全体が良いと結論づけるのは、典型的な生存者バイアスの誤りです。
なぜ他の選択肢が誤りか
Aの解約者アンケートは、むしろ抜け落ちがちな離脱層の声を拾う手法で、バイアスを補う側です。Bのコホート比較は離脱も含めた集団全体の残存を追うため偏りを避けやすい方法です。Cの複数指標の観測も実態把握を助けます。生存者だけで全体を判断するDが、生存者バイアスの例として最も適切です。