Q.
在庫管理の改善を進める際、「欠品ゼロ」だけを唯一の目標に掲げることの問題点として、最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解はDです。欠品をゼロに近づけようとするほど、需要の上振れに備える安全在庫を厚く積む必要があり、在庫量が膨らみます。その結果、保管費用が増え、資金が在庫として固定され、過剰在庫のコストが過大になります。在庫管理は欠品コストと在庫保有コストのバランスで最適点を探すべきもので、片方だけを追うと全体最適を崩します。
ポイント
在庫管理の本質は、欠品によるコストと在庫を持つコストのトレードオフです。欠品ゼロという一方の極だけを目標にすると、もう一方(過剰在庫のコスト)が無限に膨らみます。サービス水準(許容する欠品の度合い)を適切に設定し、両コストの合計を最小化する発想が重要です。
ワンポイントアドバイス
「欠品は絶対に許さない」と言う前に、その商品で欠品が起きたときの損失額と、欠品を防ぐための在庫増のコストを並べて比べてみましょう。重要商品は高いサービス水準、影響の小さい商品は割り切る、とメリハリをつけると、コスト全体を抑えられます。
解説詳細
なぜDが正解か
欠品をゼロに近づけるには、需要やリードタイムのばらつきの最大値に備える必要があり、安全在庫を急激に厚くしなければなりません。その結果、保管費用と資金の固定化が過大になります。欠品ゼロの追求が過剰在庫のコストを招くと指摘するDが正解です。
なぜ他の選択肢が誤りか
Aは誤りで、欠品の有無は売上原価の計算可否とは無関係です。Bも誤りで、欠品をゼロにしても在庫は売れ続けるため回転率がゼロになることはありません。Cも誤りで、欠品対策(在庫を厚く持つこと)とリードタイムの長さに自動的な因果はありません。いずれも論理的な根拠がありません。