Q.
株式譲渡による買収で、帳簿に表れていない偶発債務(係争中の損害賠償リスクや個人保証など)を発見するうえで、最も中心的な役割を果たすのはどれか。
解説まとめ
正解は A です。簿外の偶発債務や保証債務は、財務DD(帳簿・契約・残高の精査)と法務DD(係争・保証・契約上の義務の確認)によって取引前に洗い出すのが基本です。株式譲渡では会社ごと債務を引き継ぐため、こうしたDDによる事前の発見が特に重要になります。
ポイント
ここでの核心は「偶発・簿外債務はDD(特に財務・法務)で取引前に発見する」点です。PMIや決済手続、社内周知は取引の後工程や別目的であり、リスクの“発見”を担う段階ではありません。発見はDD、配分は契約(表明保証・補償)、という役割分担を押さえましょう。
ワンポイントアドバイス
株式譲渡を検討するときは、財務DD・法務DDで偶発債務を洗い出し、見つかったリスクは価格の引下げや補償条項でカバーする流れをセットで設計しましょう。「DDで見つけ、契約で配分する」という二段構えを意識すると、想定外の債務に備えられます。
解説詳細
なぜ A が正解か
帳簿に表れない偶発債務(訴訟リスク、個人保証、未払債務など)は、財務DDで残高・契約・取引の精査を通じて、また法務DDで係争・保証・契約上の義務の確認を通じて発見されます。株式譲渡では会社ごとこれらを引き継ぐため、取引前のDDによる発見が中心的な役割を果たします。これが A です。
なぜ B・C・D が誤りか
B のPMI(買収後統合)は取引成立後の段階であり、リスクを事前に発見する局面ではありません。C のクロージング当日の決済は取引の実行手続であって、リスク調査ではありません。D の社内周知はリスク発見と無関係です。偶発債務を“取引前に発見する”役割を担うのはDDであり、これらはいずれもその役割を果たしません。