Q.
著作権における「著作者人格権」と「財産権としての著作権」の関係について、最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は A です。著作者人格権は著作者の人格的な利益を守る権利であり、その一身に専属して他人へ譲渡できないのが原則だからです。財産権としての著作権が譲渡できるのとは扱いが異なります。両方とも譲渡できる(B)、人格権だけ譲渡できる(C)、常に一体(D)は、いずれも原則を誤っています。
ポイント
この設問の核心は、著作権が「人格的な権利」と「財産的な権利」の二つの側面を持ち、譲渡できるかどうかが異なる点です。財産権は売買や相続の対象になりますが、人格権は本人に固有のものとして残ります。契約で著作権を譲り受けても人格権までは移らない、という実務上重要な区別を押さえましょう。
ワンポイントアドバイス
制作物の権利を相手に譲ってもらう契約を結ぶときは、「財産権の譲渡」と「人格権の取り扱い」を分けて確認してみましょう。人格権は譲渡できないため、改変などについては別途取り決めておくのが実務的です。譲渡条項だけで安心せず、人格権への配慮も契約に盛り込むと安全です。
解説詳細
なぜ A が正解か
著作者人格権は、公表するかどうかや氏名の表示、無断改変を受けないことなど、著作者の人格的な利益を守る権利です。これは著作者本人に強く結びついた権利であるため、一身専属性を持ち、他人へ譲渡することはできないのが原則です。財産権を譲渡しても、人格権は著作者のもとに残ります。
なぜ他の選択肢が誤りか
Bの「どちらも自由に譲渡できる」は誤りで、人格権は譲渡できません。Cは譲渡の可否が逆で、財産権こそ譲渡可能です。Dの「常に一体で別々に扱えない」も誤りで、両者は性質が異なり、財産権だけを譲渡することができます。人格権は譲渡できず財産権は譲渡できる、という違いを押さえておきましょう。