ある会社のEBITDAが50で、類似会社のEV/EBITDA倍率(中央値)が8倍だった。マーケットアプローチでこの会社のEV(企業価値)を推定するといくらか。
解説まとめ
正解は C です。EV/EBITDA倍率は EV ÷ EBITDA なので、これを変形すると EV = EBITDA × EV/EBITDA倍率 になります。50 × 8 = 400 です。類似会社の倍率を対象企業のEBITDAに掛けてEVを推定するのが、マーケットアプローチ(マルチプル法)の基本操作です。倍率の定義(分子EV・分母EBITDA)を掛け算の形に直せば一意に求まります。
ポイント
この問題の核心は、倍率の式を逆算してEVを求める計算です。EBITDAで割る(6.25)誤りや、足す(58)誤りがつまずきどころです。「倍率はEVをEBITDAで割ったもの」だから「EVは倍率×EBITDA」になる、という関係を確実に押さえましょう。
ワンポイントアドバイス
マルチプル法で価値を推定するときは、まず対象企業のEBITDAを確定し、次に似た会社の倍率を掛ける二段階で計算してみましょう。倍率は中央値や複数社の幅で見ると、特定企業に引っ張られず安定します。最後に、求めたEVから株主価値に直すならネットデットを引く一手も忘れないようにしましょう。
解説詳細
倍率からEVを逆算する
EV/EBITDA倍率は、定義上 EV ÷ EBITDA です。両辺にEBITDAを掛けると EV = EBITDA × EV/EBITDA倍率 となります。本問では 50 × 8 = 400 がEVの推定値です。
マーケットアプローチの手順
類似会社の倍率(ここでは中央値8倍)を、対象企業のEBITDA(50)に当てはめてEVを推定します。市場の評価水準を借りて相対的に価値を測る、マルチプル法の典型的な計算です。
ほかの選択肢が誤りである理由
Aの6.25は、EBITDA50を倍率8で割ってしまった誤りです。Bの58は、50に8を足してしまった誤りです。Dの50はEBITDAそのままで、倍率を反映していません。倍率×EBITDAで求めたCの400が正しいEVの推定値です。