ある財の人気が高まり、同じ価格でも買いたい人が増えて需要曲線が右へ動いた(需要が増えた)とします。供給曲線が変わらないとき、均衡価格と均衡取引量はどう動くか。最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は A です。供給が変わらないまま需要だけが増える(需要曲線が右へ移動する)と、その財をめぐって買い手の競争が強まり、均衡価格は上がります。同時に、より高い価格でも取引が成立し、やり取りされる数量も増えるため、均衡取引量も増えます。価格と数量がともに増える、という組み合わせになるのがポイントです。
ポイント
この問題の核心は「需要曲線だけが右に動いたとき、均衡点がどちらへ移るか」を読む点です。供給曲線(右上がり)の上を、新しい需要曲線との交点が右上へ滑っていくイメージを持つと、価格も数量も上がることが図で確認できます。需要の増加は価格を押し上げる、という方向感をまず覚えると、応用が利きます。
ワンポイントアドバイス
人気が出た商品が「品薄で値上がりする」というニュースを見たら、需要曲線が右に動いた結果だと頭の中で図に置き換えてみましょう。逆に需要が減ったときは価格も数量も下がる、と裏返して考える練習をすると、需給の変化を自分で説明できるようになります。図を一度手で描いてみるのが近道です。
解説詳細
需要の増加が均衡点を右上へ動かす
正解はAです。需要が増えるとは、同じ価格でも買いたい量が増え、需要曲線が右へ平行に移動することを意味します。供給曲線が右上がりのまま動かないとき、新しい需要曲線と供給曲線の交点は、もとの均衡点より右上の位置に移ります。右上に移るということは、価格が高くなり(縦軸の上方向)、取引量も多くなる(横軸の右方向)ということです。直感的にも、欲しい人が増えれば値が上がり、より多く取引される、という流れと一致します。
他の選択肢が誤りである理由
Bの「価格が下がり数量が減る」は、需要が減ったとき(需要曲線が左へ動いたとき)の動きであり、需要増加の説明としては逆なので誤りです。Cの「価格が上がり数量が減る」は、供給が減ったとき(供給曲線が左へ動いたとき)に起こり得る組み合わせで、需要増加の結果とは異なるため誤りです。Dの「価格が下がり数量が増える」は、供給が増えたとき(供給曲線が右へ動いたとき)の動きであり、これも今回の需要増加とは別の現象ですので誤りです。需要だけが増えたときは、価格・数量がともに上がります。