経営
契約・ビジネス法務問題集
Q.
契約が解除された場合の効果に関する説明として、最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は D です。契約が解除されると、当事者は原則として契約前の状態に戻すため、すでに受け取った給付を返還する原状回復義務を負います。受け取った代金や物を返し合うのが基本です。解除しても損害賠償を併せて請求できる点も押さえましょう。
ポイント
核心は「解除=原状回復」と「解除と損害賠償は両立する」という2点です。解除しても契約が残る(A)、返さなくてよい(B)、賠償できない(C)といった誤解がつまずきどころです。元に戻すうえに、生じた損害は別途賠償を求められます。
ワンポイントアドバイス
契約を解除するときは「お互い何を返し合うか」を整理してから進めてみましょう。受領済みの代金・物の返還と、解除後も残る損害賠償の請求は別物として扱えます。返還の範囲と賠償の有無を分けてリスト化すると、清算の交渉がスムーズになります。
解説詳細
解除の効果は原状回復
契約解除とは、契約の効力を消滅させ、当事者を契約がなかった状態に戻す行為です。そのため、当事者はすでに受け取っている給付を相手に返す原状回復義務を負うのが原則です。代金を受け取っていれば返金し、物を受け取っていれば返却する、というかたちで清算します。
解除と損害賠償は両立する
解除をしたからといって、損害賠償の請求ができなくなるわけではありません。原状回復で元に戻したうえで、不履行によって生じた損害があれば、別途その賠償を求めることができます。「元に戻す」ことと「損害を埋める」ことは目的が異なり、併せて行えるのです。
ほかの選択肢が誤りである理由
Aは解除後も契約が存続するとしますが、解除は効力を消滅させるもので矛盾します。Bは受領物を一切返さなくてよいとしますが、原状回復義務に反します。Cは解除すると賠償できないとしますが、解除と賠償は両立します。原状回復義務を負うと述べるDが正解です。