経営
契約・ビジネス法務問題集
Q.
双務契約における「同時履行の抗弁権」の説明として、最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は B です。同時履行の抗弁権とは、双務契約で、相手が自分の債務の履行を提供するまで、自分の履行を拒める権利です。互いの債務が対価関係にあることを背景に、一方的な「先履行」を強いられないようにする仕組みです。拒めるだけで契約を終わらせる権利ではありません。
ポイント
核心は「相手の履行提供があるまで自分の履行を拒める」点です。解除(契約を終わらせる)とは別物で、あくまで履行を一時的に拒む権利だという点がつまずきどころです。双務契約の対価性を支える仕組みとして押さえましょう。
ワンポイントアドバイス
代金前払いを求められたら、契約上「先に払う約束」になっているかを確認してみましょう。特約がなければ、相手の引渡しと引き換えに支払う、と主張できる場面があります。互いの履行を引き換えにする発想を持つと、不利な先履行を避けやすくなります。
解説詳細
同時履行の抗弁権とは
同時履行の抗弁権とは、双務契約において、相手方が自分の債務の履行を提供するまでは、自分の債務の履行を拒むことができる権利です。売買なら、買主は売主が引渡しを提供するまで代金支払いを拒める、という具合です。互いの債務が対価関係にあることを背景にした権利です。
「拒める」だけで終了させる権利ではない
この権利は、あくまで自分の履行を一時的に拒むためのものであり、契約を終わらせる効果はありません。相手が履行を提供すれば、自分も履行しなければなりません。契約を消滅させる解除とは目的も効果も異なる、という点を区別することが大切です。
ほかの選択肢が誤りである理由
Aは「必ず先履行しなければならない」とし、抗弁権の趣旨と正反対です。Cは一方的に契約を終了できる権利としていますが、それは解除の話で同時履行の抗弁ではありません。Dは理由なく代金を取り戻せるとしますが、そのような権利ではありません。履行を拒めると述べるBが正解です。