商品カタログやチラシで価格を示す行為は、一般に契約法上どう位置づけられるか。
解説まとめ
正解は A です。カタログやチラシの価格表示は、一般に「申込みの誘引」と位置づけられます。これは相手に申込みをさせるよう促す行為で、それ自体は申込みではありません。客の注文(申込み)に売主が承諾して初めて契約が成立する、という順序を押さえましょう。
ポイント
核心は「申込み」と「申込みの誘引」の区別です。誘引は契約の入口を開く呼びかけにすぎず、誘引→申込み→承諾という順で成立に至ります。広告を見た客が「買う」と言っただけでは成立しない、というのがつまずきどころです。
ワンポイントアドバイス
販売側の立場では、広告表示を「申込みの誘引」と整理しておくと、在庫切れなどで断る余地を確保できます。逆に購入側では、自分の注文が「申込み」で、相手の承諾があって初めて契約成立だと意識してみましょう。どちらの意思表示がどれかを見極める癖が役立ちます。
解説詳細
申込みの誘引とは
申込みの誘引とは、相手に申込みをさせるよう促す行為です。カタログ・チラシ・求人広告などが典型で、不特定多数に向けて条件を提示しますが、それ自体は契約を成立させる確定的な意思表示ではありません。あくまで「申込みをどうぞ」という呼びかけの段階です。
誘引・申込み・承諾の順序
一般的な流れは、売主の誘引→客の申込み(注文)→売主の承諾、という順です。広告を見た客が注文しても、それは申込みであって、売主が承諾するまで契約は成立しません。だからこそ、在庫切れなどで売主が断る余地が残ります。順序を取り違えると、成立の有無を誤って判断してしまいます。
ほかの選択肢が誤りである理由
Bは広告を確定的な申込みと見なし、客が言えば直ちに成立するとしますが、これは誘引と申込みを取り違えています。Cは履行行為としますが、表示の段階ではまだ契約自体が成立していません。Dは承諾としますが、承諾は申込みを受けてする意思表示で、広告表示はそれより前の段階です。誘引と述べるAが正解です。