問題 1 / 20
→
Q.
下請法(下請代金支払遅延等防止法)が主な目的としていることとして、最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は A です。下請法は、発注側(親事業者)と受注側(下請事業者)の力関係の差から生じる不利益を防ぎ、下請事業者の利益保護と取引の公正化を図る法律です。立場の弱い下請事業者を守る、というのが制度の出発点です。価格競争の促進や納税・発注コスト削減を目的とする法律ではありません。
ポイント
この問題が問うのは「下請法は誰を、何のために守る法律か」という制度の根っこです。下請法は独占禁止法を補う位置づけで、取引上立場が弱くなりがちな下請事業者を一方的な不利益から守る点に主眼があります。「親事業者の利益のため」と読み替えてしまうと、後に学ぶ義務・禁止行為の意味がすべてずれてしまうので注意が必要です。
ワンポイントアドバイス
発注業務に関わるときは、「この法律は下請事業者を守るためにある」という一文をまず頭に置いてみましょう。その視点があると、個々のルールが「なぜ発注側を縛るのか」が腑に落ちやすくなります。自社が発注側に立つ場面では、守られているのは相手だと意識すると判断を誤りにくくなります。
解説詳細
なぜAが正解か
下請法は、独占禁止法を補完する法律として、発注を受ける下請事業者の利益を保護し、下請取引を公正にすること(取引適正化)を目的としています。発注側と受注側には力関係の差があり、立場の弱い下請事業者が不利益を一方的に押し付けられやすいため、これを防ぐのが制度の趣旨です。したがってAが正解です。
他の選択肢が誤りである理由
Bの「親事業者どうしの価格競争を促す」は、下請法の目的ではありません。むしろ過度な低価格の押し付け(買いたたき)は禁止行為の側にあります。Cの「納税を促し税収を確保する」は税制度の話であり、下請法の射程外です。Dの「親事業者の利益を最大化し発注コストを下げる」は、保護される側を取り違えた説明で、下請法の趣旨と正反対です。