数字
資金繰り・資金調達問題集
Q.
「支払サイトを長くする(買掛金の支払いを遅らせる)」交渉について、資金繰り上の正しい理解はどれか。
解説まとめ
正解はBです。支払サイトを長くすると、その期間だけ現金が手元に残るため資金繰りは楽になります。ただし支払いを遅らせすぎると取引先の資金繰りを圧迫し、信用低下や取引停止につながる恐れがあります。資金繰り改善は一方的に得を取るのではなく、取引先との関係を保てる範囲で行う、というバランス感覚が求められます。
ポイント
支払サイトの延長は「自社の現金が長く残る=相手の現金が長く出ていかない」というゼロサムの関係です。だからこそ、効果(現金が残る)と副作用(信用を損なう)を必ずセットで見る必要があります。資金繰りの打ち手は、取引先への影響まで含めて評価するのが核心です。
ワンポイントアドバイス
支払条件を見直すときは、いきなり大幅な延長を求めるより、相手が受け入れやすい範囲を探りましょう。一方で、相手の理解を得たうえで月末締め翌月払いを翌々月払いにできれば、毎月の現金の谷を平準化できます。回収サイトの短縮と支払サイトの延長を組み合わせると、効果が一段と大きくなります。
解説詳細
なぜBが正解か
支払サイトを長くすると、支払いまでの間は現金が会社にとどまるため、手元資金が厚くなり資金繰りが安定します。一方で、支払いの遅延は取引先にとっては入金の遅れであり、過度に進めれば相手の資金繰りを悪化させ、信用問題に発展します。効果と副作用の両面を述べたBが最も正確です。
他の選択肢が誤りである理由
Aの「支払いを遅らせると費用が増える」は誤りで、支払うタイミングが変わるだけで仕入金額そのものは変わりません。Cの「支払いを遅らせると入金も早くなる」は誤りで、支払サイトと回収サイトは別の条件であり連動しません。Dの「支払サイトは法律で一律」は誤りで、支払条件は当事者間の取引契約で定まり、交渉の対象になります。