Q.
CACペイバック期間を「売上」ではなく「粗利(売上−原価)」で計算するほうが望ましいとされる主な理由はどれか。
解説まとめ
正解はDです。売上には原価が含まれており、その分は回収には回せません。原価を差し引いた粗利のほうが、実際にCACの回収に充てられる金額に近いため、粗利ベースのほうが実態に即した回収期間になります。Aは事実誤認、Bは計算上の制約ではなく、Cも根拠になりません。
ポイント
回収に使えるのは、入ってきた売上から原価を引いた残りです。売上をそのまま使うと、原価分まで回収に回せると見なすことになり、回収を実際より早く見積もってしまいます。「回収原資は粗利」という発想を押さえましょう。
ワンポイントアドバイス
原価率の高いビジネスでは、売上ベースと粗利ベースで回収期間が大きく変わります。回収期間を出すときは、できれば粗利ベースで計算し、保守的に見積もってみましょう。慎重な数字で投資判断をすると、後で資金繰りに苦しむリスクを減らせます。
解説詳細
回収に回せるのは粗利
CACの回収に充てられるのは、顧客から得た売上のうち、原価を差し引いた残りである粗利です。売上には商品やサービスを提供するためにかかった原価が含まれており、その分は別途支払いに消えるため回収原資にはなりません。したがって「CAC ÷ 月間粗利」で計算したほうが、実際に回収へ回せる金額に即した、実態に近い回収期間になります。
他の選択肢がなぜ誤りか
Aは「粗利のほうが必ず金額が大きい」としていますが、粗利は売上から原価を引いた金額なので売上より小さく、事実が逆です。Bは「売上では計算できない」としていますが、売上ベースでも割り算は成立し、現に売上ベースの計算は広く使われます。Cは「必ず整数になる」としていますが、粗利を使っても割り切れるとは限らず、根拠になりません。粗利を使う理由は、回収原資としての正確さにあります。