見積書のいちばん下に書かれた消費税。経理に渡す領収書。給与明細のいちばん右にある控除欄。私たちは毎日、税金に触れています。それなのに、「うちの会社が払っている税金を3つ挙げてください」と言われると、多くの人は手が止まります。税金は経理の人がやる難しい話で、自分の仕事とは別物——そう切り離して考えているからです。
けれども、税金は経理だけの話ではありません。あなたが見積書に消費税を載せるとき、領収書を経理に出すとき、給与から税金が引かれるとき、その一つひとつが会社の税金につながっています。税金は、全社員の仕事に毎日乗っているのです。
この講座では、ビジネスで税金の基本をつかむために、会社のお金の流れ——売上→経費→利益→給与——という1本の線を引きます。そして、その線のどこで、どの税金が発生するのかを地図にしていきます。利益のところに法人税、売上のところに消費税、給与のところに所得税・住民税。この地図さえ持てば、税金は「誰が・何に対して払うか」で見分けられるようになります。
最初にお伝えしておきたいのは、この講座が扱う範囲です。本講座は、税金の地図(仕組み)までを扱います。売上や経費を帳簿にどう記録するかという仕訳のやり方は簿記入門(kouza-132-boki-basic)が、その数字を決算書として読む力は会計の基本(kouza-020-accounting-basic)が、領収書を社内で精算する手順は経費精算入門(kouza-138-expense-settlement)が、給与計算の実務は給与計算入門(kouza-137-payroll-basic)が、それぞれの正本です。本講座は計算や申告、帳簿付けの実務には踏み込みません。あくまで「どの税金が、誰の・何に・いつ乗るか」の地図に絞ります。
この講座を終えると、次の3つができるようになります。1つ目は、会社に関わる主な税金(法人税・消費税・所得税/住民税)を、誰が・何に対して払う税かで区別して説明できること。2つ目は、法人税と消費税の基本的な仕組みを、税込・税抜の違いを含めて説明できること。3つ目は、自分の給与から税金が引かれる仕組みを説明できることです。共通の題材として、小さなWeb制作会社「マナビズ社」という1つの会社を全章で使います。マナビズ社が売上を立て、経費を使い、利益を出し、社員に給与を払う——この一連のお金の流れの上を、税金がどう乗っていくかを追いかけていきましょう。
この講座のポイント
- 会社に関わる主な税金を「誰が・何に対して払う税か」で区別して説明できる。
- 法人税が会社の利益(もうけ)に対してかかる仕組みを説明できる。
- 消費税が「預かって納める税」である仕組みと、税込・税抜の違いを説明できる。
- 自分の給与から税金(所得税・住民税)が引かれる仕組みを説明できる。
会社に関わる税金の全体像(誰が・何に・いつ払うか)
この章のゴール
会社に関わる主な税金を「誰が・何に対して払う税か」で区別して説明できる。
ビジネスで税金の基本をつかむ3つの分け方(利益・取引・所得)
会社に関わる税金は、たくさんあるように見えて、「何に対してかかるか」で整理すると見通しがよくなります。本講座では、お金の流れの上に、大きく3つの置き場所を考えます。1つ目は、会社のもうけ(利益)にかかる税。これが法人税です。2つ目は、売上などの取引にかかる税。これが消費税です。3つ目は、個人の所得にかかる税。これが所得税と住民税です。マナビズ社のお金の流れでいえば、利益のところに法人税、売上のところに消費税、社員へ払う給与のところに所得税・住民税が乗る、という地図になります。
ここで、税金の正式な分け方も押さえておきましょう。国税庁の説明では、税金は「どこに納めるか」で分類でき、国に納める税を国税、地方公共団体(都道府県・市区町村)に納める税を地方税といいます(出典:国税庁「税の種類と分類」)。法人税・所得税・消費税は国税、住民税は地方税です(出典:国税庁「税の種類と分類」、財務省「税金には、どういった種類のものがありますか」)。
会社が「自分で負担する税」と「預かって納める税」の違い
もう1つ、地図を読むうえで欠かせない分け方があります。「納める人」と「負担する人」が同じか、違うかです。国税庁は、税を納める人と負担する人が同じ税金を直接税、納める人と負担する人が異なる税金を間接税と説明しています(出典:国税庁「税の種類と分類」)。所得税や法人税は直接税、消費税は間接税です。消費税は、消費者が負担し、事業者が納めるため間接税に分類される、というわけです(出典:国税庁「税の種類と分類」)。
この違いは、会社の立場をはっきりさせます。マナビズ社にとって、法人税は自分のもうけにかかる「自分で負担する税」です。一方、消費税は、お客さまから預かって国に納める「預かって納める税」です。さらに、社員の給与から引く所得税も、社員から預かって会社が代わりに納めます。実際、会社が給与を支払う際に所得税を差し引いて国に納める義務を負う者を、源泉徴収義務者といいます(出典:国税庁 No.2110「事業主がしなければならない源泉徴収」、No.2502「源泉徴収義務者とは」)。つまり会社は、自分で負担する税と、他人から預かって納める税の、両方を扱っているのです。
国税と地方税の区別は後回しでいい
ここでのつまずきは2つあります。1つは、すべての税金を「会社が一方的に取られて損する話」と捉えてしまうこと。実際には、消費税や給与の所得税のように、預かって納めるだけの税が多くを占めます。会社が負担しているわけではない税を「損」と混同すると、地図が読めなくなります。もう1つは、最初から国税か地方税かの区別にこだわって、全体像を見失うことです。国税・地方税の区別は大切ですが、まずは「利益・取引・所得のどこに乗る税か」「自分で負担するのか、預かって納めるのか」という2つの軸で全体像をつかむほうが先です。細かい分類は、地図ができてから当てはめれば十分です。
この章の確認(演習)
自社(または身近な会社)が関わりそうな税金を3つ挙げてください。そのうえで、それぞれについて「誰が・何に対して払う税か」を1行で書き出します。さらに、その税が「会社が自分で負担する税」なのか「誰かから預かって納める税」なのかも、ひと言添えてみましょう。
法人税の仕組み(会社の利益にかかる税)
この章のゴール
法人税が会社の利益(もうけ)に対してかかる仕組みを説明できる。
法人税は「売上」ではなく「利益」にかかる
会社のお金の流れの最初の置き場所、利益のところに乗るのが法人税です。ここで大事なのは、法人税は売上そのものではなく、もうけ(利益)にかかる、という一点です。国税庁の「法人税のあらまし」は、法人税を「法人の企業活動により得られる所得に対して課される税」と説明し、その所得金額は「益金の額から損金の額を引いた金額」だとしています(出典:国税庁「法人税のあらましと申告の手引」)。益金とは、商品・製品の販売による売上収入などのこと。損金とは、売上原価や販売費、災害等による損失など、費用や損失にあたるものです(出典:同)。
マナビズ社で考えてみましょう。マナビズ社は1年間でWeb制作の売上を立てます(金額は例とします)。しかし、その売上が丸ごと税金の対象になるわけではありません。売上から、外注費・人件費・家賃といった経費を引いた残りのもうけ、つまり利益(所得)に対して税率を掛けて、法人税が計算されます(出典:国税庁「法人税のあらまし」。所得金額に税率を乗じて税額を算出すると記載)。だから、同じ売上でも、経費の大きさによって利益は変わり、かかる法人税も変わるのです。
「損金」とは何か——経費と利益と税金のつながり
会議で「これは損金になる?」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これは、いま見た損金の話です。損金とは、所得(課税所得)を計算するときに差し引かれる、費用や損失にあたるもの。経費が損金として認められれば、その分だけ利益(所得)が小さくなり、かかる法人税も小さくなります。「損金になる?」という問いは、つまり「その支出は、利益を押し下げて税金を減らせる費用として認められるか?」という意味だったのです。
ただし、すべての支出が損金になるわけではありません。たとえば、法人税や住民税の本税そのもの、罰金や延滞税などは損金に算入されません(出典:国税庁 No.5300「租税公課等の損金算入の可否」)。細かい線引きは実務の領域ですが、地図としては「経費(損金)が増えると利益が減り、法人税も減る」という関係をつかんでおけば十分です。なお、会計上の利益と、税金の計算に使う所得は、完全に同じではありません。会計の利益に税法上の調整を加えて所得を出すためですが、その調整の手順までは本講座では立ち入りません。売上・経費・利益を帳簿にどう記録するかは簿記入門(kouza-132-boki-basic)へ、その数字を決算書として読む力は会計の基本(kouza-020-accounting-basic)へ進んでください。
ちなみに、法人税はいつ納めるのでしょうか。確定申告書は、原則として事業年度終了の日の翌日から2か月以内に提出し、納付も同じ期限です(出典:国税庁 C1-1「法人税…の申告」)。会社の決算が終わってから、まとめて出ていく大きな支払い——それが法人税だ、と覚えておきましょう。
「売上が大きい=法人税が大きい」という誤解
ここでのつまずきは、「売上が大きい会社ほど法人税も大きい」と思い込むことです。法人税がかかるのは売上ではなく利益です。売上が大きくても、経費(損金)も大きくて利益が小さければ、法人税は小さくなります。逆に、売上はそれほどでなくても利益率が高ければ、法人税は相応にかかります。もう1つのつまずきは、経費を「会社のお金が減るだけの悪いもの」と捉えてしまうこと。経費は損金として利益を押し下げ、結果として法人税にも影響します。経費と利益と税金は、1本の線でつながっているのです。
この章の確認(演習)
「経費(損金)が増えると、会社の利益と法人税はどう動くか」を、増える・減るの矢印を使って1文で書き出してください。そのうえで、マナビズ社で同じ売上でも経費の大きさが違う2つの場合を思い浮かべ、利益と法人税がどう変わるかを言葉で説明してみましょう。
消費税の仕組み(売上で預かり、納める税/税込・税抜)
この章のゴール
消費税が「預かって納める税」である仕組みと、税込・税抜の違いを説明できる。
消費税は会社の「もうけ」ではなく「預かり金」
お金の流れの次の置き場所、売上のところに乗るのが消費税です。ここでいちばん大事なのは、消費税は会社のもうけではない、ということです。国税庁は、消費税を消費一般に広く公平に課税する間接税とし、「税金分は事業者が販売する商品やサービスの価格に含まれて、次々と転嫁され、最終的に商品を消費しまたはサービスの提供を受ける消費者が負担する」と説明しています(出典:国税庁 No.6101「消費税の基本的なしくみ」)。負担するのは消費者、納めるのは事業者。だから消費税は、会社にとって「お客さまから預かって、国に納めるまでの通り道」なのです。
しかも、会社は預かった消費税をそのまま全額納めるわけではありません。国税庁の説明では、生産・流通の各段階で二重三重に税がかからないよう、課税売上げに係る消費税額から、課税仕入れ等に係る消費税額を控除して納めます。この控除を仕入税額控除といいます(出典:国税庁 No.6101)。言い換えると、会社は「売上のときにお客さまから預かった消費税」から「仕入れや経費を払うときに自分が支払った消費税」を差し引いた差額を、国に納めるのです(出典:国税庁「税の種類と分類」。事業者は受け取った消費税と支払った消費税との差額を納税する、と記載)。
マナビズ社で1往復追ってみましょう。マナビズ社が顧客にWeb制作を請求するとき、本体価格に消費税を上乗せして請求します。このとき受け取る消費税は、預かったものです。一方、マナビズ社が外注先のデザイナーに支払うとき、その支払いにも消費税が含まれていて、マナビズ社は消費税を払っています。最終的にマナビズ社が国に納めるのは、「預かった消費税−払った消費税」の差額です(金額はすべて例です)。売上に乗っていた消費税は、マナビズ社のもうけにはなっていないことが分かります。
税抜・税込の違いと、見積書・請求書での書き分け
ここまで分かると、見積書や請求書の「税抜」「税込」の意味がはっきりします。税抜(本体価格)とは、消費税を含まない商品やサービスそのものの値段。税込とは、その本体価格に消費税を上乗せした、実際に支払う総額です。消費税は本体価格に対してかかるので、まず本体(税抜)があり、そこに消費税が乗って税込になる、という順番で考えると混乱しません。
ちなみに税率は、標準税率が10%(うち消費税率7.8%、地方消費税率2.2%)、軽減税率が8%(うち消費税率6.24%、地方消費税率1.76%)です(出典:国税庁 No.6102「消費税の軽減税率制度」)。軽減税率の対象は、酒類・外食を除く飲食料品と、定期購読契約に基づき週2回以上発行される新聞です(出典:国税庁 No.6102)。会議の差し入れのお弁当と、打ち合わせの飲食店での食事とで税率が違う、というのはこの軽減税率の話です。なお消費税の申告・納付は、課税事業者の場合、原則として課税期間の終了の日の翌日から2か月以内に行います(出典:国税庁 No.6601「申告と納税」)。領収書を社内で精算するときの具体的なルールや処理は、経費精算入門(kouza-138-expense-settlement)で扱います。
「税込で安い・高い」を本体価格と混同するつまずき
ここでのつまずきは、消費税を会社の売上や利益と勘違いすることです。請求書に並ぶ消費税は、お客さまから預かっているだけで、会社のもうけではありません。もう1つは、「税込でいくら」という総額だけを見て、本体価格の比較と混同してしまうこと。2社の見積もりを比べるなら、税抜(本体価格)どうしで比べないと、サービスそのものの値段を比べたことになりません。税込と税抜のどちらで考えればいいか迷ったら、「本体価格はいくらで、そこに消費税がいくら乗っているか」を分けて見る——これが迷わないコツです。
この章の確認(演習)
「税抜10万円・税込(例)の請求書」を題材にしてください。その請求書のどこが本体価格で、どこが預かった消費税にあたるかを指し示します。そのうえで、なぜその消費税が会社のもうけではないのかを、1〜2文で説明してみましょう。
給与にかかる税金(自分の給与から引かれる仕組み)
この章のゴール
自分の給与から税金(所得税・住民税)が引かれる仕組みを説明できる。
給与明細の控除欄を「税金」の目で読む
お金の流れの最後の置き場所、社員へ払う給与のところに乗るのが、所得税と住民税です。毎月の給与明細を見ると、支給額からいくつかの項目が引かれて、手取りが決まっています。この引かれている部分が控除欄です。控除欄には、所得税・住民税という税金のほかに、健康保険・厚生年金・雇用保険といった社会保険料も並んでいます。まず押さえたいのは、控除欄のすべてが税金ではない、ということです。税金にあたるのは所得税と住民税で、社会保険料は税金ではありません。
では、給与から引かれる所得税は、誰がどう納めているのでしょうか。これが源泉徴収です。国税庁は、給与などを支払う者が、支払う際に所得税を計算して差し引き、国に納付する制度を源泉徴収制度と説明しています(出典:国税庁 No.2110「事業主がしなければならない源泉徴収」)。マナビズ社は、社員に給与を払うとき所得税を天引きし、社員に代わって国に納めています。差し引いた所得税は、原則として支払った月の翌月10日までに納めることになっています(出典:国税庁 No.2502「源泉徴収義務者とは」)。つまり給与明細の所得税は、「自分が払う税金を、会社が代わりに納めている」姿なのです。
源泉徴収・年末調整・住民税の関係(言葉の地図)
毎月の源泉徴収は、あくまで概算です。1年間に天引きした所得税の合計は、その人が本当に納めるべき1年分の税額と、ぴったり同じになるとは限りません。そこで登場するのが年末調整です。国税庁は、年末調整を「毎月の給与等から源泉徴収をした所得税および復興特別所得税の合計額と、その人が1年間に納めるべき所得税および復興特別所得税の額との差額を精算するもの」と説明しています(出典:国税庁 No.2665「年末調整の対象となる人」、No.2662「年末調整のしかた」)。多めに引かれていれば戻ってきて、足りなければ追加で引かれる。年末調整は、その1年の所得税の精算手続きなのです。
住民税は、所得税とは時間軸が違います。総務省の説明では、個人住民税の所得割は前年の1月1日から12月31日までの所得をもとに算定されます(出典:総務省「個人住民税」)。そして会社員は原則として特別徴収、つまり会社が給与から住民税を天引きして市区町村に納めます(出典:総務省「個人住民税」)。所得税が「いま支払われている給与」に対してその場で源泉徴収されるのに対し、住民税は「去年の所得」をもとに決まった額が、今年の給与から天引きされていく——この時間差が、住民税の特徴です。新入社員の住民税が入社1年目はほとんど引かれず、2年目から増えるのは、この前年所得課税の仕組みによるものです。
源泉徴収額そのものの計算方法や、年末調整・給与計算の具体的な実務手順は、給与計算入門(kouza-137-payroll-basic)が正本です。また、副業をしていて自分で確定申告が必要になる場合の流れは、副業の基本講座(kouza-203-side-job-basic)で扱います。本章は、給与にかかる税金の地図までに留めます。
控除をぜんぶ「税金」と思い込むつまずき
ここでのつまずきは2つです。1つは、給与明細の控除をすべて税金だと思い込むこと。実際には、税金(所得税・住民税)と社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険など)が混ざっています。「手取りが少ない=税金が高い」と早合点する前に、控除の中身を税金と社会保険料に分けて見る必要があります。もう1つは、年末調整と確定申告を同じものだと考えてしまうこと。年末調整は会社が行う給与所得者の精算で、確定申告は自分で税務署に申告する手続きです。多くの会社員は年末調整で所得税の精算が完了しますが、副業がある場合などは自分の確定申告が必要になることもあります。
この章の確認(演習)
自分(または例の)給与明細を1つ用意してください。控除欄から「税金にあたる控除」を抜き出し、社会保険料と区別します。そのうえで、抜き出した税金それぞれについて、「誰が・何に対して・どう納めているか」を1行ずつ説明してみましょう。
まとめ
会社の税金は、会社のお金の流れ——売上→経費→利益→給与——という1本の線の上に乗っています。利益のところに法人税、売上のところに消費税、給与のところに所得税・住民税。消費税も、給与の所得税・住民税も、会社が誰かから預かって納める税である点が共通しています。だから、税金を見分けるコツは「誰が・何に対して払う税か」を考えることでした。法人税は会社が自分のもうけに対して納め、消費税はお客さまから預かって納め、所得税・住民税は社員から預かって納める。この地図さえあれば、もう「会社が払う税金を3つ挙げて」と聞かれても詰まりません。
税金は、会社のお金が通る道のあちこちに置かれた関所のようなものです。どこに何があるか分かれば、もう迷いません。そして税金は、経理だけの専門知識ではなく、見積書・領収書・給与明細という全社員の仕事に、毎日つながっています。
明日からの一歩として、2つ試してみてください。1つは、次に見積書を作るとき、税抜(本体価格)と税込を意識して確認すること。もう1つは、次の給与明細で「税金にあたる控除」を1つ取り上げ、それが何の税かを言葉にしてみることです。さらに進んで、売上・経費・利益を実際に記録する簿記の入口を知りたい方は簿記入門(kouza-132-boki-basic)へ、その数字を決算書として読む力をつけたい方は会計の基本(kouza-020-accounting-basic)へ進むのが次のステップです。
本講座の特典として、法人税・消費税・所得税/住民税を「誰が・何に・いつ払うか」で一覧にした「税金ざっくり地図シート」をご用意しています。会社の税金の全体像を1枚で見渡せる早見表です。無料会員登録で、こちらからダウンロードいただけます。
よくある質問
会社が払う税金にはどんな種類があるのか
代表的なのは、会社の利益にかかる法人税、売上などの取引にかかる消費税、社員の給与から預かって納める所得税・住民税です。会社は自分で負担する税と、預かって納める税の両方を扱っています。
消費税は会社のもうけになるのか
なりません。消費税は消費者が負担し、事業者が納める間接税です。会社は売上で預かった消費税から仕入れ等で払った消費税を差し引いて納めるだけで、もうけにはなりません(出典:国税庁 No.6101)。
税込と税抜は、どちらで考えればいいのか
本体価格を比べたいときは税抜、実際の支払総額を見たいときは税込です。まず本体価格(税抜)があり、そこに消費税が乗って税込になる、という順番で分けて見ると混乱しません。
給与明細の控除は、ぜんぶ税金なのか
いいえ。控除には税金(所得税・住民税)と、健康保険・厚生年金・雇用保険などの社会保険料が混ざっています。税金にあたるのは所得税と住民税で、社会保険料は税金ではありません。
年末調整と確定申告は同じものなのか
別の手続きです。年末調整は会社が行う1年分の所得税の精算で、多くの会社員はこれで納税が完了します(出典:国税庁 No.2665)。確定申告は自分で税務署に申告する手続きで、副業がある場合などに必要になります。