MASTER / LOGICAL THINKING
仮説を立てて検証する
仮説を思い込みで終わらせず、対象・比較・観測する指標・見直し条件をセットにして検証を設計し、同時に起きたことと原因を混同せずに、言えること・言えないことを分けて結果を次の判断に生かす方法を、実務例で学びます。
約12分入門演習 3問講義をはじめる
※ 広告経由の訪問数・注文数、問い合わせ件数などの数値は、説明のための架空の事例です。
この講義でできるようになること
- 対象・比較・観測する指標・見直し条件を含む、検証できる仮説を書ける
- 仮説に合わせて、必要な指標と比較の条件(期間・母数・定義)を決められる
- 同時に起きたことと原因を混同せず、言えること・言えないことを分けて報告できる
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1第1章思い込みではなく、検証できる仮説を
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演習:手を動かして確かめる
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「質」を仕事上の意味に置き換えて、検証できる仮説にしましょう。
仮説検証シート
- 仮説:対象・比較・予想が明確か(「◯◯が悪い」で止まっていないか)
- 指標と必要データ:仮説を確かめるには、どの数字を見るか
- 比較の条件:比べる期間・母数・集計の定義はそろっているか
- 見直し条件:どんな結果なら、この仮説を見直すか(数字を集める前に決める)
- 結果の判断:支持された/支持されなかった/データ不足で保留、のどれか
- 報告:言えること・言えないこと・次に確認することを分けたか
次に学ぶなら
テキストで読む(文字起こし)
第1章 思い込みではなく、検証できる仮説を
絶対に広告が原因です 自信を持って言うことと正しいことは別です 仮説とは今ある情報から考えた暫定的な説明 確かめられる形にして合っているかを調べるために使います 今日のゴールは仮説を思いつくだけで終わらせず 必要なデータと判定方法まで用意できるようになることです 商品ページが悪いでは何を見れば良いか分かりません 例えば先月に比べ商品詳細ページからカートへの移行率が下がったため 購入数が減っているのではないか 対象は商品詳細ページ 比較は先月と今月観測するのはカート移行率です さらに、移行率が低下していなければ、この仮説は支持されない、という条件を先に持ちます 仮説の役割は、自分の予想を証明することではなく、何を確かめればよいかを決めることです 同じ売上減少に対して、複数の説明があり得ます 訪問数の減少、購入率の低下、客単価の低下 仮説ごとに見るべき数字は違います 測りたい現象と指標がずれていると 数字を見ても判断できません 例えば広告の効果が悪化したかを確かめるのに 広告費の合計だけを比べても十分ではありません 広告経由の訪問・購入・費用・計測条件を合わせてみます 比較期間や母数も揃えましょう 最近の問い合わせの質が悪いをそのまま検証することは難しいですね 質を仕事上の意味に置き換えて仮説にしてください 例えば直近1ヶ月は前月に比べ 問い合わせのうち商談化した割合が低下しているのではないか 指標は同じ定義で集計した問い合わせ数と商談化件数です 低下していなければ仮説を見直します ただし商談化率だけが質のすべてとは限りません 目的に合わせて指標を選びます
第2章 比較の罠と、検証結果の判断
キャンペーンを始めた週に売上が伸びた これだけでキャンペーンのおかげとは言えません 季節の需要が高まったのかもしれませんし 別の広告も始まっていたかもしれません 同時に起きたことと原因であることは別です 可能なら施策を実施するグループと 実施しないグループを比較する 条件の近い期間を比べるなど他の説明を減らす工夫をします 実験が難しければ効果が確認できたと言い切らず 今回のデータでは何が分かり何が分からないかを報告しましょう 仮説は広告経由の訪問が減り広告経由の売上が減少した データは先月4000訪問160注文 今月3200訪問128注文です 何が言えて何がまだ言えませんか 広告経由の訪問は20%減り 注文数も20%減っています 訪問に対する注文率はどちらも4%です 広告経由の注文減少に 訪問減が関係していることは示唆されます ただし広告の設定ミスが原因とはまだ言えません さらに売上への寄与を確定するには客単価なども確認します 観測された変化、説明できる範囲、未確認の原因を分けてください
第3章 検証結果を仕事に戻す・まとめ
仮説が支持されたら関係する要素をさらに確かめ 打ち手の比較に進みます 支持されなければ次の仮説へ進みます データが不足しているなら保留して 追加の観測方法を決めます ここで忘れたくないのが 検証は結論を飾る資料ではないということ 意思決定の不確実性を減らすために行います 報告は仮説・検証方法・観測結果 言えること・言えないこと・次の判断の順にすると分かりやすくなります いい仮説は対象と予想が明確で検証方法と見直し条件を持っています 数字を集める前にどんな結果なら判断を変えるかを決めましょう 外れた仮説も次の判断に役立ちます 次は仮説を考えるときの情報の分け方 MECEと構造化を学びます
