MASTER / LOGICAL THINKING
問題と課題を整理する
「何か対策を」と焦る前に、どの基準に対して何がどれだけ不足しているかを整理し、現象・問題・原因候補・課題・施策を区別して、取り組むべきテーマと具体策を切り分ける方法を、具体的な数字と演習で学びます。
約13分入門演習 3問講義をはじめる
※ 「ミドリ生活ストア」と売上の数値、営業チームの成約件数などは、学習用の架空の会社・架空のデータです。
この講義でできるようになること
- 現象・問題・原因候補・課題・施策を区別できる
- 比較する基準を決め、基準との差を数字で表せる
- 担当・期限・判断することを含めて、課題を実行できる形で定義できる
00:00 / 07:55
1第1章対策の前に、問題と課題を整理する
Space 再生/停止・← → 10秒移動・N / P で章を移動・C で字幕。右の「文字で読む」で、話している内容を文字で追えます。
演習:手を動かして確かめる
講義を見終えたら取り組みましょう。入力した内容はこの画面の中で使うだけで、どこにも送信されません。
この状況を「問題」として一文にしてください。基準が違うと差も違うことが分かるように書きましょう。
問題・課題の整理シート
- 観測された現象:何が起きているか(数字と期間)
- 基準と差分:何と比べて、どれだけの差があるか(前月比・目標比を分けて)
- 原因候補:まだ確かめるべき説明は何か(断定していないか)
- 取り組む課題:差を埋めるために、何を明らかにし、何を決めるか
- 担当・期限・判断すること:誰が、いつまでに、その結果で何を決めるか
- 施策候補:課題が決まってから比べる、具体的な手段は何か
テキストで読む(文字起こし)
第1章 対策の前に、問題と課題を整理する
売上が落ちたのでSNSを強化しましょう 一見仕事が早そうな発言です でも少しだけ待ってください どの売上が何と比べてどれだけ不足しているのでしょうか どこに手を打てばその不足を埋められるのでしょうか 対策を考える前に問題と課題を整理する これが今日のテーマです 今回も架空のミドリ生活ストアを使います 現象は観測された出来事です 今月の売上は900万円 問題は目標や基準と現状との差 先月の1000万円を基準にすれば100万円の減少です 一方当月目標が950万円なら目標に対しては50万円不足です 何を基準にするかで問題の意味と大きさは変わります 原因候補は差が生じた理由についての仮説 広告の訪問が減ったのではという段階ではまだ断定できません 課題はその差を埋めるために取り組むべきテーマです 来月末までに不足分を補うための主要な減少要因を特定し 改善対象を決める 施策は実際に行う手段 広告改善や商品ページの修正などです 課題と施策は同じではありません
第2章 基準を決めて、問題を一文にする
ここが特に重要です 数字を一つだけ取り出して問題だというと判断を間違えます 先月比マイナス100万円は変化を見る指標 目標比マイナス50万円は達成状況を見る指標です 両方を確認する意味があります さらに売上だけではなく利益や継続購入率も見る必要があるかもしれません 値引きで売上を戻しても利益が悪化するなら目的に合わない可能性があります 何を達成したいのか どの数字を基準にするのか いつまでに改善したいのかを先に合わせましょう 営業チームの月間成約件数が22件でした 目標は30件 前月は25件です この状況を問題として一文にしてください さらに基準が違うと差も違うことを示してください 例は今月の成約は22件で目標30件に対して8件不足している 前月比では3件減少しているです 営業力が弱いはこの数字だけでは言い切れません 成約率なのか商談数なのか顧客構成なのかを調べる必要があります
第3章 分けて絞り、課題と施策を区別する
目標との差がわかったら、どこで差が生じているかを考えます。 例えば、成約件数は商談数と成約率に分けられます。 先月100商談で25件成約、今月も100商談で22件成約なら、 減ったのは商談数ではなく成約率です。 これはまず確認できる数字の変化であって 成約率低下の原因までは分かりません 商品価格 商談相手 提案内容などを次の候補として調べます 大きな問題を小さく分けると取り組む範囲が明確になります 先ほどの営業チームであなたは来月の改善担当になりました 3つの言葉のうち今取り組む課題として最も適切なものを選び必要なら書き直してください 最も近いのは提案時に失注理由を記録し主要な離脱要因を確認するです ただしこれも実施内容を含んでいます 課題として整理するなら成約率低下の主要要因を特定し改善すべき提案プロセスを決める 研修を実施するは原因を特定する前の施策 営業はやる気がないは裏付けのない評価です 課題が決まってから研修が必要かを判断します
第4章 課題を実行可能にする・まとめ
課題はきれいな言葉にすれば終わりではありません 誰がいつまでに何を明らかにし その結果で何を決めるかが必要です 例えば営業リーダーが金曜日までに直近30件の失注理由を分類し 来週の会議で改善対象を一つ決める これは次の行動に結びつきます ただし30件で全体の原因を確定できるとは限りません サンプルの偏りにも気をつけましょう 現象は起きたこと 問題は基準との差 原因候補はまだ確かめるべき説明 課題は差を埋めるために取り組むテーマ 施策は具体的な手段です 仕事が始まったら対策を並べる前に基準は何か どこにどれだけ差があるか 何を明らかにすれば次の判断ができるかを確かめてください 次の総合講義ではこの考え方を論点に変え 考える順番を決める練習をします
