MASTER / LOGICAL THINKING
事実・意見・推測を分ける
会議の発言や資料に混ざる「確認できたこと」「評価・提案」「まだ確かめていない説明」を見分け、出典・比較基準・未確認点を確かめて、根拠のある報告につなげる方法を、具体例と演習で学びます。
約14分入門演習 3問講義をはじめる
※ 売上・問い合わせ件数・SNSの表示数などの数値は、説明のための架空の事例です。
この講義でできるようになること
- 事実・意見・推測の3つの情報を区別できる
- 数字や発言の出典・比較基準・未確認点を確かめられる
- 断定的な報告を、確認できたことと未確認のことを分けた表現に直せる
00:00 / 08:17
1第1章事実・意見・推測とは
Space 再生/停止・← → 10秒移動・N / P で章を移動・C で字幕。右の「文字で読む」で、話している内容を文字で追えます。
演習:手を動かして確かめる
講義を見終えたら取り組みましょう。入力した内容はこの画面の中で使うだけで、どこにも送信されません。
議事録に「Aさんが『広告のせいだ』と言った」と記録されています。この情報の扱いとして適切なのは?
事実・意見・推測の仕分けメモ
- 事実:確認できた記録・観測は何か(出典・対象期間・集計条件)
- 意見:評価や提案は何か(何を判断基準にしているか)
- 推測:まだ確かめていない説明は何か(どう検証するか)
- 比較基準:その数字は何と比べて多い・少ないのか(前月・目標 など)
- 未確認事項:現時点でまだ確認できていないことは何か
- 次のアクション:何を確かめてから、何を判断するか
次に学ぶなら
テキストで読む(文字起こし)
第1章 事実・意見・推測とは
会議でこんな発言が続いたら、あなたは何を考えますか? 売上が10%減った。 広告の調子が悪いからだ。 来月はSNSを強化しよう。 どれも同じように聞こえますが、実は情報の種類が違います。 この違いを見落とすと、確かめていない原因を事実だと思い込み、 対策まで決めてしまいます。 今日のテーマは事実と意見 そして推測を分けること 難しい論理式ではありません 仕事の会話や資料にどんな情報が 混ざっているかを見つける技術です まず事実です 今月の売上は900万円 先月は1000万円 対象期間や集計方法が明確で 元データで確かめられるなら事実として扱えます ただし数字があるだけでは十分ではありません 売上が大きく落ちたの大きくは評価です 次に意見 今は新商品の開発より既存商品の改善が重要だのような評価や提案です 意見は悪いものではありません 仕事では必ず必要です ただし何を根拠にした判断かを示すことが大切です 最後に推測 広告経由の訪問が減ったのではないか まだ確かめていない原因の候補です 推測は検証につなげるならとても役立ちます 問題は推測を断定の言葉で話すことです 注意点が一つ Aさんが広告のせいだと言ったという発言の記録は事実でも 広告のせいだという内容まで事実になるわけではありません 誰が何を言ったかとその中身が正しいかは別の問題です
第2章 仕分けて、確かめる
ここで一度あなたの番です 4つの発言を事実意見推測に分けてください 複数の要素が混ざっている場合は言葉を分けて考えましょう 動画を止めて30秒考えてください 回答例です Aは集計条件と記録が確認できれば事実 Bは遅すぎるという評価なので意見 Cは原因をまだ確かめていないので推測 Dは施策の提案なので意見です 特にCとDを一続きにすると検証前に対策が決まってしまいます 分けただけでは仕事は前に進みません 次の3つを確認します 1つ目は出典 どのシステムのいつの どんな条件の数字ですか 2つ目は比較基準 60件だけでは多いか少ないか判断できません 前月70件なのか目標50件なのかで意味が変わります 3つ目は未確認点 フォーム変更後に減ったことが本当でも 変更のせいで減ったとは限りません 広告の配信量や季節要因など別の説明もあり得ます 現時点で確認できていること まだ確認できていないことを明確にしましょう
第3章 報告を直し、実務で使う
次は上司への報告を直します 最近SNSの反応が悪いので投稿を増やすべきです 確認できているのは表示数と投稿数だけ クリック数は未確認です 事実・推測・提案を分けた報告に書き直してください 動画を止めて1分考えましょう 回答例です 表示数は先週12000から今週9000に減りました 投稿数はどちらも5本です 原因は未確認で投稿内容や配信条件などを調べる必要があります クリック数も確認した上で投稿数の変更を判断したいです 数字で言えることと言えないことが分かれています クリック数の状況によっては 表示数だけで反応が悪いとは言えません 実務では会議の議事録 取引先からの説明 SNSの投稿 生成AIの回答にも同じ考え方を使えます まず断定的な文を見つけたら 元のデータや一次情報で確かめられるかを考えます 意見には判断基準を 推測には検証方法をセットにします 例えば顧客が価格を嫌がっているなら 顧客の直接の発言か担当者の印象か 価格の影響を確かめた調査かを聞いてみましょう 相手を否定するためではなく 意思決定の精度を上げるための確認です
第4章 まとめ・行動課題
今日のまとめです 事実は確認できる記録や観測 意見は評価や提案 推測はまだ確かめていない説明や見通し どれも仕事に必要ですが 混ぜたまま話してはいけません 次の会議では 自分の発言を一つだけ確認できている事実は 私の見解はまだ仮説ですが と言い分けてみてください それだけで話の信頼性が変わります 次の講座では正しく捉えた事実から 取り組むべき問題と課題を整理します
