Q.
親事業者が「発注書を出さず、口頭だけで発注を済ませる」ことが問題とされる主な理由として、最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は D です。書面交付義務の趣旨は、発注条件を明確にして後の認識違いを防ぐことにあります。口頭発注だと、代金・納期・仕様などがあいまいになり、後から条件を一方的に変えられても下請事業者が反論しづらくなります。事務負担や紙資源の問題ではなく、弱い立場の保護がねらいです。
ポイント
この問題は、書面交付義務を「なぜやるのか」という趣旨の側から問うています。条件が口約束だと、後で「言った・言わない」になり、力の強い親事業者の主張が通りやすくなります。書面化は、その不均衡を是正して下請事業者を守るための仕組みだ、という因果を押さえることが核心です。
ワンポイントアドバイス
発注条件を口頭で伝えたときは、その場で終わらせず、必ず書面やメールで条件を確定させましょう。「あとで書面にしておきます」を実行に移すかどうかが、トラブル予防の分かれ目です。受注側でも、口頭の依頼を受けたら条件を書面で確認し合うよう促すと、双方が守られます。
解説詳細
なぜDが正解か
書面交付義務の根本的な理由は、取引条件を明確に記録し、後の認識違いや一方的な条件変更を防ぐことにあります。口頭発注では代金額や納期、仕様があいまいになり、立場の弱い下請事業者が不利益を押し付けられても反論しにくくなります。これを防ぐための義務なので、Dが正解です。
他の選択肢が誤りである理由
Aの「親事業者の事務負担」、Cの「紙資源の無駄」は、いずれも本質的な趣旨ではなく、保護の観点を外しています。Bの「下請事業者が値上げを要求しやすくなる」は、保護される側と問題の方向を取り違えた説明です。問題なのは下請事業者が不利益を被ることであり、値上げ要求がしやすくなることではありません。