リスクマネジメントにおける「好機(オポチュニティ)」の扱いについて、最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は C です。リスクは必ずしもマイナスとは限らず、目的にプラスの影響を与えうる不確実な事象を「好機(オポチュニティ)」として扱う考え方があります。脅威に対しては回避・低減などで備え、好機に対しては活用・促進といった形で取りに行きます。リスク=悪いこと、という思い込みを外すのが核心です。
ポイント
この問題が問うのは「リスクは脅威だけではない」という上級の視点です。好機もまた不確実な事象であり、起きるかどうかは確定していません。脅威と好機の両面を扱うことで、守りだけでなく攻めの判断にもリスク管理の枠組みを使えます。
ワンポイントアドバイス
リスクを洗い出すとき、「悪いこと」だけでなく「うまくいけば前倒しや上振れが狙えること」も書き出してみましょう。好機を意識すると、リスク管理が単なる守りの作業から、機会を取りに行く意思決定の道具へと広がります。
解説詳細
リスクには脅威と好機の両面がある
リスクは「不確実性が目的に与える影響」と定義され、その影響はマイナスにもプラスにもなりえます。マイナスに働く不確実な事象が脅威、プラスに働く不確実な事象が好機(オポチュニティ)です。脅威に対しては回避・低減・移転・受容で備える一方、好機に対しては積極的に取りに行く、条件を整えて起きやすくする、といった対応を考えます。リスク=損失とだけ捉えると、この攻めの視点が抜け落ちてしまいます。
ほかの選択肢が誤りである理由
Aは好機を対象外としていますが、好機もまた不確実な事象であり、活用するかどうかの判断はリスク管理の対象に含まれます。Bは「損失が小さく済んだ脅威」を好機と説明していますが、これは脅威の結果が軽かったというだけで、プラスの影響をもたらす好機とは別物です。Dは「確実に利益が出る」として不確実性がないと述べていますが、確定した利益はもはやリスクではありません。好機もあくまで不確実な事象です。したがって脅威と好機の両面を述べたCが正解です。