Q.
新規事業の Go/Kill(継続か撤退か)の判断を健全に行うための原則として最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解はAです。Go/Kill を健全に行う鍵は、撤退基準(どの指標がどの水準に達しなければ撤退するか、いつまでに判断するか)を事前に定め、データで判断することです。基準を後付けや感情で決めると、これまでの投資が惜しくて撤退できない「埋没費用の罠」に陥り、損失を広げてしまいます。
ポイント
核心は、撤退基準を「事前に・指標と期限で・明文化して」持つことです。つまずきどころは、すでに費やしたコストや担当者の思い入れを判断に持ち込むことです。過去の支出は取り戻せない埋没費用であり、将来の判断材料にすべきではありません。基準を先に決めておくと、感情に流されにくくなります。
ワンポイントアドバイス
事業を始める前に、「この指標がこの水準に届かなければ、この時期に撤退する」と一文で決めて関係者と共有してみましょう。基準を先に置くと、いざ判断する局面で「ここまでやったのだから」という情に流されにくくなります。撤退も立派な意思決定だと捉えることが、損失の連鎖を断ちます。
解説詳細
事前の撤退基準が要る理由
新規事業は不確実で、続けるべきか撤退すべきかの判断が必ず訪れます。このとき、すでに投じた時間や費用(埋没費用)に引きずられると、見込みのない事業を惰性で続けてしまいます。これを防ぐため、開始時に「指標」と「期限」で撤退基準を定め、感情ではなくデータで Go/Kill を判断する規律が必要です。
なぜ他の選択肢が誤りか
Bの「熱意とかけた費用」を重視する判断は、まさに埋没費用の罠で、損失拡大の典型原因です。Cの「売上がある限り撤退しない」は、赤字でも売上さえあれば続ける危うい方針で、採算を無視しています。Dの「直感任せ・基準なし」は再現性も説明責任もありません。Aの「事前の指標・期限とデータ判断」だけが、健全な Go/Kill の原則です。