Q.
新規事業の機会発見において、出発点として最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解はCです。新規事業の機会発見は、顧客の未解決の課題(ペイン)から始めるのが原則です。技術や思いつきから始めると、「誰の何を解決するのか」が曖昧になり、需要のない製品をつくってしまう危険が高まります。まず課題を見定め、そこから解くべき価値を逆算する順序が、機会の質を高めます。
ポイント
この問題が問うのは、機会発見の「向き」です。技術や保有資産から始める発想(プロダクトアウト)は、課題ありきの発想(顧客起点)と順序が逆です。つまずきどころは、自社の強みを起点にすると論理が早く回るため正しく見える点にあります。強みは「どう解くか」の段階で活かすもので、「何を解くか」を決めるのは顧客の課題です。
ワンポイントアドバイス
新しい案を思いついたら、最初の一文を「この顧客は◯◯に困っている」という課題文から書き始めてみましょう。製品名や技術名で書き出したくなったら、それは順序が逆になっている合図です。課題を主語にして書く習慣をつけると、需要の裏づけがない案を早い段階でふるい分けられます。
解説詳細
なぜ顧客の課題が出発点なのか
新規事業の成否は、最終的に「お金を払ってでも解決したい課題が存在するか」で決まります。課題が深く実在すれば、解き方は複数試せますが、課題自体が無ければどんなに優れた技術も売れません。だからこそ機会発見は、解決策(プロダクト)ではなく課題(顧客のペイン)から始めるのが定石です。
なぜ他の選択肢が誤りか
Aの自社技術起点は、典型的なプロダクトアウトで、需要の有無を後回しにしてしまいます。Bの競合模倣は、すでに顕在化した市場を後追いするもので、未解決の機会を発見する行為ではありません。Dの経営層の関心は、社内の都合であって市場の需要を保証しません。いずれも「誰のどんな課題を解くか」という機会の核を欠いており、出発点としては不適切です。