Q.
DCF法における「継続価値(ターミナルバリュー)」の説明として最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は D です。継続価値は、DCFで個別に予測する期間(予測期間)が終わった後も企業がキャッシュフローを生み続けるとの前提で、その先の価値をまとめて評価したものです。DCFの企業価値に占める割合が大きくなることも多く、前提の置き方が評価額に強く影響します。
ポイント
継続価値の核心は「予測期間の“その先”をまとめて評価した部分」である点です。初年度のCFや減価償却累計、買収費用とは別物です。継続価値はDCF全体に占める比重が大きいことが多く、その前提(永続成長率など)が評価額を大きく動かす、という点が重要です。
ワンポイントアドバイス
DCFの結果を見るときは、企業価値のうち継続価値が占める割合を確認しましょう。継続価値の比重が極端に大きい場合、評価額が遠い将来の前提に依存していることを意味します。予測期間と継続価値のバランスを点検する視点を持つと、評価の堅牢性を判断しやすくなります。
解説詳細
なぜ D が正解か
DCFでは、数年程度の予測期間について各期のFCFを個別に見積もります。しかし企業はその後も事業を続けると考えられるため、予測期間以降に生み出される価値をまとめて評価したものが継続価値です。これを予測期間のCFの現在価値に加えて企業価値を算定します。したがって D が正解です。
なぜ A・B・C が誤りか
A の「初年度の一時的CF」は予測期間内の単年のCFであり、継続価値ではありません。B の「減価償却費の累計」は会計上の費用累計であって将来価値の概念ではありません。C の「買収手数料・諸費用」は取引コストであり、継続価値とは無関係です。いずれも「予測期間以降の価値をまとめたもの」という継続価値の定義に合致しません。