分散投資には限界があるとされます。「分散投資をしても消すことができないリスク」の説明として最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は D です。分散投資で減らせるのは、個別銘柄や特定業種など、一部にだけ起きる固有のリスクです。一方、景気後退や金融危機のように市場全体が同時に下落するリスクは、どれだけ分散しても消すことができません。これは市場リスク(システマティックリスク)と呼ばれます。分散は万能ではなく、市場全体の動きによる影響は残る、という限界を理解しておくことが重要です。
ポイント
核心は「分散で消せるのは個別固有のリスクだけで、市場全体のリスクは残る」という点です。一社・一業種・一国に固有のリスクは分散で薄められますが、市場全体が一斉に下がる局面では分散の効果が及びません。分散の効く範囲と効かない範囲を区別しましょう。
ワンポイントアドバイス
よく分散したつもりでも、市場全体が下がる局面では資産全体が目減りしうると心づもりしておきましょう。だからこそ、当面使う予定のないお金で投資し、長い時間をかけて市場の回復を待てる余裕を持つことが効果的です。分散と長期保有を組み合わせて、市場リスクと付き合う姿勢が大切です。
解説詳細
分散で消せないのは市場全体のリスク
正解はDです。リスクは大きく、分散で減らせるものと減らせないものに分けられます。分散投資によって薄められるのは、特定の一社・一業種・一国といった一部だけに起きる固有のリスク(非システマティックリスク)です。一方で、景気後退や金融危機のように市場全体が同時に下落する局面で生じるリスクは、市場リスク(システマティックリスク)と呼ばれ、どれだけ多くの資産に分散してもゼロにすることはできません。これが分散投資の限界です。
他の選択肢が誤りである理由
Aの「特定の一社の業績悪化による値下がり」は、銘柄分散によって薄められる個別企業固有のリスクであり、分散で消せないリスクには当たりません。Bの「特定の業種だけの問題」も、複数業種への分散で軽減できる固有のリスクです。Cの「一つの国だけの景気悪化」も、複数の国・地域への分散で和らげられるため、消せないリスクではありません。これらに対し、市場全体に共通して影響するDの市場リスクだけは分散で消すことができないため、Dが正解です。