賃金や金額について語るとき、「名目」と「実質」を区別します。名目賃金と実質賃金の関係として最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は C です。名目賃金は、実際に受け取る金額そのもの(表面上の金額)を指します。実質賃金は、その名目賃金から物価変動の影響を取り除き、「実際にどれだけ買えるか」という購買力で見たものです。たとえ名目賃金が増えても、それ以上に物価が上がっていれば、実際に買える量は減り、実質賃金は下がることがあります。名目は見かけ、実質は中身、と覚えましょう。
ポイント
この区別の核心は「物価の影響を取り除いたかどうか」です。名目は物価を考慮しない表面の金額、実質は物価で割り戻して購買力に直した値です。「給料(名目)が増えた」と「暮らしが楽になった(実質)」が一致しないのは、間に物価変動があるからだ、と理解すると、ニュースの賃金の話を正しく読み解けます。
ワンポイントアドバイス
給料が上がったと聞いたら、「物価はそれ以上に上がっていないか」と一歩立ち止まって考えてみましょう。名目と実質のずれが、暮らし向きの実感を左右します。金利・成長率・賃金など「名目/実質」がつく言葉に出会ったら、物価を差し引いた後の値かどうかを確認する癖をつけると、数字に振り回されなくなります。
解説詳細
名目は見かけの金額、実質は購買力
正解はCです。名目賃金とは、給与明細に書かれているような、実際に受け取る金額そのものです。これに対して実質賃金は、その金額で実際にどれだけのモノやサービスを買えるか、という購買力の観点から見た値で、名目賃金から物価変動の影響を取り除いて求めます。物価が上がっている局面では、同じ名目賃金でも買える量が減るため、実質賃金は名目賃金より目減りします。逆に物価が安定していれば、名目と実質の差は小さくなります。
他の選択肢が誤りである理由
Aは「物価上昇分を上乗せして見かけを大きくする」と述べていますが、実質賃金はむしろ物価の影響を取り除いて求めるものであり、上乗せするという方向が逆なので誤りです。Bの「名目と実質は常に同じ」は、物価が変動する以上は両者がずれ得るため誤りで、区別する意味がないという結論も成り立ちません。Dは「名目が物価を反映し、実質が反映していない」としていますが、これは名目と実質の役割が逆転しており誤りです。物価を反映して購買力で見るのが実質、表面の金額が名目です。