EV が 1,200、EBITDA が 150 の企業について EV/EBITDA倍率を求め、その「簡易回収年数」としての解釈と限界を述べたものとして、最も適切なものはどれか。
解説まとめ
正解は D です。EV/EBITDA倍率は 1,200 ÷ 150 = 8.0倍です。これは「EBITDA の概ね8年分で企業価値を回収できる」という粗い目安として読めますが、税・設備投資・運転資本の増減を考慮しない簡便な見立てである点に注意が必要です。
ポイント
この問題の核心は、計算結果(8.0倍)に加えて、その指標の限界まで理解できているかです。EV/EBITDA倍率は回収年数の目安になりますが、実際には税金や設備投資が現金を減らすため、回収はこの年数より長引くのが普通です。便利さと粗さの両面を押さえましょう。
ワンポイントアドバイス
倍率を回収年数の目安に使うときは、その後に「税や設備投資を引いたら何年延びそうか」を一言添えてみましょう。粗い目安だと自覚して使えば、過度な期待を避けられます。指標の限界をセットで語る癖が、説得力のある分析につながります。
解説詳細
8.0倍は粗い回収年数の目安
EV/EBITDA倍率は、企業価値を EBITDA で割った値です。出題の数値では 1,200 ÷ 150 = 8.0倍となります。これは「EBITDA の概ね8年分で企業価値を回収できる」という粗い目安として読まれます。ただし EBITDA は税・利息・設備投資・運転資本の増減を反映しないため、実際の回収はこれらの分だけ長引くのが一般的です。あくまで簡便な見立てとして扱う必要があります。
ほかの選択肢が誤りである理由
A は 1.25倍として分子分母を逆に割っており、計算も解釈も誤りです。B は 8.0倍という数値は合っていますが、「税・利息・設備投資まで織り込んだ正確な年数」とする点が誤りで、EBITDA はそれらを捨象します。C は 0.125倍として計算が逆で、企業価値が EBITDA を下回るという結論も事実に反します。8.0倍を粗い目安としつつ限界を述べた D が、計算・解釈ともに正しく正解です。